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2010年1月 7日 (木)

宇宙は掌

2010.1.4付 朝日歌壇より
旅は勿論山歩きもできぬわれでも歌あれば宇宙は掌(てのひら):(加古川市)田中喜久子


身障者右マヒ杖歩行なんのその「進印(ススムジルシ)」の私ですから
「歩けよ」の亡夫の声きき外に出る哀しきまでに深き青空
ものかけぬは胸のふさがるここちしてキンモクセイのかおりをあびぬ
三秒だけ待って下さい履けるのです飛んできて靴を履かせないで
5時起床着がえるだけで一時間ときになみだす半身マヒは

田中さんの歌です。状況はお分かりになると思います。

鶴見和子さんは脳出血で倒れられた後に
「体が不自由になったことで、魂が自由になった」とおっしゃっていました。
また、こんな歌を詠んでおられます。

感受性の貧しかりしを嘆くなり倒れし前の我が身我が心

力仕事これにて終了これからは想像力を鍛えんと思う

手足萎えし身の不自由を挺子にして魂(こころ)自在に飛翔すらしき 

斃(たお)れしのち元(はじ)まる宇宙耀(かが)よいて そこに浮游す塵(ちり)泥(ひじ)われは

どうか田中さんにおかれましても、自在に宇宙を観じ、地球を観じ、ひとを観じていただけますように。心からお願い申し上げるものです。

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