短き電話
2009.12.7付 朝日歌壇より
長男を亡くしたわれに口重き三男が短き電話かけくる:(山形市)渋間悦子
佐佐木幸綱 評:三男の心に、そして母の心に、長男の死がもたらした大きな波紋。人間の深い物語をたたえる一首。
「おふくろ、元気か」とぼそっと聞いてくる。その無愛想な言葉遣いに、息子の深い思いやりを感じとっていらっしゃる。と、よみました。
で、佐佐木氏の表現に一言。「たたえる」という言葉は意味の混同を避けるために「湛える」と漢字表記した方がよいのではないでしょうか。
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