マネキン
2009.12.21付 朝日歌壇より
マネキンはマネキンなれど怖々とスカート覗く少年がゐる:(京都市)才野洋
佐佐木幸綱 評:性に目ざめた悪戯小僧である。
なるほどね。ガキはガキでいいんですよ。まっとうにガキをやってこそ、まっとうな大人になれるんです。そこを小奇麗に省略すると、大人になりきれないへんちきりんなものができあがる。スケベもわるくない。
「人間みなスケベ」というのも私の悟りの一つ。でなけりゃ、地球上にこんなにうようよヒトが繁殖しているわけがないでしょう。
ところで、私のの行動圏に、とある女性の下着屋さんがありまして。マネキンがショーツを履いたのが店先に置いてある。あるとき、ガキがそのマネキンの腰に抱きついた。そうしたら、ショーツが脱げてしまって。それは、彼にとっても予想外だったこと。私はそれを最初から見ていたものだから、こら、直しとけ、といってやりましたが、もう、恥ずかしそうにショーツを履き直させて逃げて行きましたっけね。立派な大人になれよ。
また、ところで。真面目な話。
柳澤桂子さんという生命科学者の著作「二重らせんの私」だったと思いますが、柳澤さんがアメリカのコロンビア大学に留学したとき。
コロンビア大学には、アルマ・マターという女神の像があるのだそうです。そのアルマ・マターのスカートの中を覗くと、そこにはミネルヴァの梟がいるのだそうです。
こうなればエスプリというのでしょうね。
意味深い「いたずら」というか。
むずかしいものだ。
「崩彦俳歌倉」カテゴリの記事
- 榠樝(2021.02.01)
- オオスカシバ(2020.10.06)
- 猫毛雨(2020.04.20)
- 諏訪兼位先生を悼む(2020.03.25)
- ルビーロウカイガラムシ(2020.01.17)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント