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2009年12月25日 (金)

ブロッケンの妖怪現る!

1212brocken112月12日の午前10時ころでしたか。
妻と二人で買い物に出かけようと、車を出しました。

車をガレージから道に出して、扉を閉めたり、ほこりを払ったりと車の周りを歩いていましたら、ふと気付きました。
虹だ!
と、最初思ったのですが・・・
妻を呼んで、虹が出た、と二人で眺めていて、また気づいてしまったのです。
これ、虹じゃありませんね!
頭の周りに後光が差してますよ。ありがたいこっちゃ。
妻は妻で自分の頭の影に後光が差しているのです。夫婦してありがたいこっちゃ。

こういうの、別名、ブロッケンの(妖)怪といいます。

虹だったらもっと半径が大きいのです。
同じ写真の彩度を少し上げてみました。
1212brocken2
少し色が鮮やかになったでしょうか。
自動車のエンジンをかけたばかりで、排気管から出る水蒸気がごくごく小さな水滴になっているのです。雨粒なんかとは比較にならないくらい小さな水滴です。
雨粒に太陽光が差した場合、いわゆる「幾何光学」で虹が説明できます。(本当は単純な幾何光学だけでは隅々まで説明するのは難しいのですが、面倒な話は脇に置いて。)

ここで、車の排気管から出る細かな水滴は、おそらく、光の波長とコンパラブル(光の波長と同じ程度)のサイズなのだと思います。
そうすると、「光線」を使って考える幾何光学は使えなくなってきます。
光が「波である」ことをメインで考慮しなければならなくなります。
この時のキーワードは「ミー散乱」といいます。
面倒な話はここではしませんが、光が波であるために光の波長と同程度の水滴で散乱される場合、光が影の側に回り込む「回折」が無視できなくなり、さらに干渉を起こして色に分解されることになります。

ブロッケンの妖怪、ブロッケン現象というと、山登りで、頂上あたりで雲に映った自分の影の周りを丸く虹が取り囲むのが見えた、とよく聞きます。新聞などにもときどきそういう写真が載ります(「ブロッケン現象」でグーグルのイメージ検索でもして下さい、一杯でてきますよ。)

今回は、雲ではなく、自動車の排気の水滴で観察できました。初めてのことですので嬉しくなってしまいました。
チャンスがあったら、もう一回、再現できるかどうか挑戦してみたいと思いますが、とりあえずご報告。

◆おまけ:ところで、光の波長よりずっと小さなものによって光が散乱される場合はレーリー散乱という現象が起きます。空が青いのはこの散乱によるものです。青が側方に散乱され、青空が生じ、光の方向には赤い光が残って、夕焼けができる原因になります。

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