時刻表
2009.11.23付 朝日歌壇より
君のいる付近を指でたどってる東北線は時刻表の上:(郡山市)畠山理恵子
永田和宏 評:時刻表の地図を辿りながら、想いは君と共に旅にある。
単に日本地図では空間的な位置しか想像できませんが、形はゆがんでいても、時刻表の地図だと、「今」どこにいるか、という時間的な位置まで想像できるわけです。
旅好きの人は時刻表だけでかなり楽しい仮想の旅ができますが、この場合は「君への想い」が時刻表上での旅を味あわせてくれているのでしょう。
さっきまで紙を次々繰り出した箱が途端に洞窟となる:(郡山市)畠山理恵子
時刻表上の旅と関係あるかどうかはわかりませんが、いつまでも限りなく続いて出てくるようなつもりでいるティッシュペーパーの最後の一枚を引きぬいてしまうと、思いもかけない「空虚」がそこに現れるのですね。
なにか、ハッとする瞬間だったのでしょう。
ところで、ティッシュペーパーが一枚引っ張ると次が出てくるが全部つながって出てくるわけではない、という仕組みについて考えたことはおありでしょうか。
下の図をヒントにお考えください。
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