ぎんなん
2009.10.26付 朝日歌壇より
一面の黄色のじゅうたんお祖母ちゃんとおはしを持ってぎんなん拾った:(横浜市)高橋理沙子
確か、6歳くらいのお子さんでしたね。おばあちゃんとぎんなん拾いに行ったんだ。
すごいにおいだったでしょ。すごい経験をしてしまいましたね。
拾ったギンナンを播くと芽がでてイチョウの木になりますよ。これは結構楽しい。挑戦してみる価値はあると思います。
私にとって「ほうろく」というのは、ギンナンとゴマとにセットになっている道具なんですね。
先日、テレビで「かすめ」見たんですが、ギンナンを電子レンジで加熱すると簡単においしく食べられるそうです。お試しあれ。
◆ところで、ギンナンの悪臭の主成分は「酪酸」といいます。牛乳の発酵臭から来た名前でしょう。昔ある高校で、冬、ガスストーブの加湿用の蒸発皿に牛乳を捨てた「おおばかもの」がおりまして、その牛乳が発酵して、教室中が悪臭で満たされてしまったことがあります。あれはすごかったです。
調査捕鯨船に体当たりした反捕鯨グループが投げつけた悪臭物質というのが、実は酪酸でした。酸としては弱いですが、ものすごい悪臭だったでしょうねぇ。臭気を知る私としては苦笑してしまった。
この悪臭の酪酸をエタノールと反応させると、果実の芳香に変わります。嗅覚って不思議なものですねぇ。
ちなみに、汗ばんだ靴下を洗濯もせずに履きつづけたときの悪臭は酪酸ではなく、イソ吉草酸といいます。
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