アブラムシ
2009年10月20日 (火)付の「アブラムシ」と題した記事で、「ここに写っているものが何なのか、私にはいまだによくわかっていません。」と書きました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/post-8d6e.html
↑ここです。
そうしたらコメントを頂きました。
このアブラムシはマミー(ミイラ)という状態で、アブラバチに寄生されて膨れ、変色してるそうです。
幼虫が孵化して出て行った後が丸い穴になってるんですね。
そうなのか、と疑問氷解。寄生バチだったのか。
「アブラバチ」でグーグル検索をかけますと、たくさんヒットするんですねぇ。知らなかった。
中で、尊敬する「アーチャーン」さんのサイトをご紹介します。この方の観察眼はすごいんです。ここで、アブラバチの鮮明な写真、交尾、産卵まで見られます。
http://plaza.rakuten.co.jp/Wolffia/diary/200711120000/
どうぞご覧ください。
アブラバチが羽化して出ていってしまった後の写真をもう一回掲載します。
見事に丸くくりぬいて出て行くんですね。すごい。
アブラバチの成虫を見たことはない、のか、見たことはあっても認識していないかですが、おそらく体長1~2mm程度のものでしょう。小さいハチを敬遠しているせいで、見逃がしているのでしょうね。まいった。
こちらは寄生を受けずに無事生活している集団です。
いつも蟻が丹念にやってきていますよ。
で、アブラバチの新たな寄生は起こらないかと、気にかけて見ているんですが、見つけることは出来ずにいます。
http://homepage2.nifty.com/datchan/insect/abura_bachi/01abura.html
このサイトは、アブラバチの生活史にも詳しいので、興味のある方はご覧ください。
一部引用しますと(太字は引用者がつけました)
幼虫は寄主体内で4~5回脱皮して成長する。幼虫が蛹化する際に寄主は死亡する。死亡した寄主の腹部はボール状にふくらみ、体色も黒色、黒褐色、褐色、茶褐色、白色などに変化する。寄主の体はミイラ化するが、この状態をマミー(mummy)と呼ぶ。羽化する際にはマミーの腹部に円形の穴をあけて脱出する。
以上が一般的なアブラバチの成育過程だ。ところで、私が学生時代に扱ったPraon属のものは、蛹化の状況が少し違っていた。蛹化の際、一般的には寄主の体内で蛹になるのだが、Praon属の場合は寄主の体外(マミーと植物体の間)に出て、そこで繭を作って蛹化するのだ。その際、マミーを植物体に固定するために、繭の周囲をテント状につむいでしまう。羽化時にはこのテントの壁面に円形の穴をあけて出てくる。
寄生については、アゲハの寄生ハチ、アオスジアゲハの寄生ハエなどには多少の知識はありましたが、奥深い世界なんですね。知らないことのみ多かりき。でした。
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