ルリタテハ羽化(2)
10月27日、3時半過ぎ。
妻と二人で、ルリタテハを放すことにします。
そ~っとケースのふたを持ち上げます。
まるで樹皮ですね。
このまま、じっと見つめていました。
しばらくすると、外気を感じたのか、翅を細かく震わせ始めました。
あぁ、体温を上げているね、と話していると、そのうち、何回かゆっくり翅を開いたり閉じたり。
開いた瞬間の写真を撮りたいな、と構えていたのですが、ある瞬間、パッと翅を開いたと思うと、一直線に飛び去って行きました。
その瞬間にシャッターボタンを押してはいたのですが、写っていませんでした。それが左の写真。
アオスジアゲハよりも直線的といえる飛び方でした。美しいルリ色のイメージを私たちの目に焼き付けて去りました。
なんど立ち会っても、いいものです、チョウの羽化、旅立ち。
なんとなく、心がしっとり、暖かくなって、うれしくなります。
上の写真で、ホトトギスの葉は完全に枯れしおれています。羽化の際にこの葉が茎から落ちては大変なので、葉を取って、ケースの天井にセロテープで固定しました。その様子が見えますね。
羽化の時は本当に無防備で、一番危険な時間です。それだけに劇的な時間でもあります。
無事羽化すると、ほっとしますよ。体の力が抜けます。
飛び立つまでに取った写真のうちからご紹介。
どちらも触覚が比較的ちゃんと見えるところをトリミングしました。
きれいでしょ。
前回のルリタテハの羽化では、透明な床に蛹便が落ちて色があまりくっきりしませんでした。
今回は、葉を天井に固定する作業をしたときに、蛹の真下にティッシュペーパーを置いておきました。
そのティッシュペーパーに染み込んだ蛹便です。
如何でしょう。まるで私たち哺乳類の血とそっくりな色でしょ。
初めて見たときはびっくりしました。どうしちゃったんだろう?大丈夫だったのだろうか?と。
たまたまルリタテハの羽化を見た子が、血を流して飛んで行った、と報告して、それを聞いた大人が信じられなかった、という話もあります。
実際にこんな体液を流し捨てて体を乾かして飛び去るのです。
いやあ。何年ぶりですか。ルリタテハの飼育。ホトトギスはあるのに、来てくれなくて、ずっと待ち続けた結果、今年、2匹の羽化に立ち会えました。
心底うれしかったです。
また来年も来てくださいね。待ってますよ。
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