ヤゴ
やあ兄弟、とでもいう風情ですが、下手すればどちらかが相手を食べてしまいかねない。急いで写真を撮って、池に放しました。
これでまた、水槽が片付かなくなったわ、と妻の嘆き。でも、ヤゴがいてホントは嬉しいんですけどね。
トンボ目には、均翅亜目、不均翅亜目があります。「ムカシトンボ亜目」というのもあるんですが、先ずお目にかかることはありません。
均翅亜目は翅が4枚ともほぼ同じ形で同じ大きさ。といっても分かりにくいでしょう、イトトンボの仲間です。
不均翅亜目はアカトンボや、シオカラトンボ、ヤンマなど、普通にトンボといっているものです。
上の2枚目の写真が、均翅亜目の幼虫です。腹部先端に細長い3枚の尾鰓(びさい)(気管鰓)があります。
最近の我が家の「イトトンボ事情」としてはおそらくモノサシトンボの幼虫だと思いますが、確実ではありません。
この写真のタイプが不均翅亜目の幼虫です。
直腸鰓といって、肛門から水を吸いこみ、直腸の壁から酸素を吸収します。
この水を急速に噴出させてジェット推進で水中を飛んでいくことがあります。
ヤゴは下唇を長く前に伸ばして餌を捕まえますが、この折り畳み式の下唇を伸ばす原動力は筋肉ではなく、体液の内圧だそうです。水圧式なんですね。
ヤゴも両眼視差を使って立体視を行い、下唇の長さと一致する時に下唇を伸ばして餌をとりますが、餌が真正面にあるときに限ります。
また、適切な餌の位置の時に刺激される複眼の領域を別の方法で刺激しても、錯覚を起こして捕獲行動を起こします。
ところが、カマキリでは、餌が正面になくても、立体視とカマの動きの上下左右の調節で餌が捕れます。3次元的に射程距離が測れるのです。
また、上で言った錯覚はカマキリでは起こりません。
同じような捕食者の捕食行動ですが、カマキリの方が何段かすぐれているようです。(カマキリファンとしてはとてもうれしい。)
「動物の生き残り術」から仕入れた知識です。
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