アメリカミズアブ
何気なく撮影したのですが、どうも変。
よく見ると、右の翅が縮れています。
これは羽化に失敗したのではないでしょうか。
左の翅はきれいに開きましたが、右は開ききらなかったようです。
そのためにうまく飛べないのでしょう。一生懸命走って去って行きました。
長く生きるのは難しいでしょうね。精一杯生き伸びろよ。
ところで、アメリカミズアブという名前がわかったのは、まず、これは「アブ」だというところからです。翅が1対2枚しかありませんね。前翅です。
後翅は「平均棍」になっています。見事な平均棍が写っていました。
翅が2枚なので「双翅目」というグループになっています。現在は普通は「ハエ目」といいます。
ハエ、アブ、カなどが属するグループです。
アブの仲間を探していったら、アメリカミズアブに出会いました。
http://mushinavi.com/navi-insect/data-abu_amerika.htm
ここに良い写真と解説があります。
腐敗物を食べて幼虫は育つようですね。我が家にも生ゴミ・コンポストがありますから、生育条件はあります。
上のサイトに「複眼は波状の模様がある」という記述がありました。
上の写真の頭部だけトリミングしたものです。
複眼に模様がありますね。
これはこの種を見分ける手がかりになります。
7月29日のこと、今度はなじみの姿を写真に撮りました。
これです。
羽をたたんでいる姿はハチのようで、ハバチのように思っていました。
ところが、複眼をよく見ると
なんと、独特の模様があるではありませんか!
これは、アメリカミズアブです!
翅をたたんだ姿では翅が何対あるか見えなくて、ハチのように思っていました。
上の羽化に失敗した個体のおかげで、翅が2対ということが分かり、複眼の模様も知ったので、今回、判明したわけです。感謝します。
ところで、私のブログで誤った記事を書いてしまったことに気づきました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-99dc.html
ここで「ハバチ(の仲間だと思います)」という題で書いた記事は間違いでした。
この記事に載せた写真の昆虫の頭部をトリミングしてお目にかけます。
もうお分かりですね。
複眼に同じ波模様があります。
この記事の訂正は書きこんでおきました。
恥多きブログです。夏ではありますが、冷汗をいっぱいかくことよ、とため息です。
このアメリカミズアブ、前の記事でも書きましたが、触覚の動かし方が面白いんです。
左右を交互に上下に振るのですね。この動作も特徴がありますから、見かけたら確認してください。
生ごみを発酵させるというようなエコな生活をしていますと、こういう虫との付き合いも深まります。毛嫌いせず、生ゴミを土に還す仕事に励む、勤勉な益虫と感謝しましょう。
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