アゲハ羽化
もう出たくなって羽ばたいているところを撮っていますので、写真としてはあんまりいいアングルを狙っているわけにはいきません。
暴れすぎて翅を痛めては困ります。
写ってりゃいい、という写真を1,2枚撮ってすぐに放してやります。
朝日新聞の天声人語に「珍しい」話が載りました。(太字は私が付けました)
2009年08月03日(月)付
[天声人語]
待っていた坊やが今年もやってきた。とは言っても人間ではない。わが家の鉢植えミカンに姿を現した柚子坊(ゆずぼう)のことだ。葉っぱと見まがう保護色も鮮やかな、アゲハチョウの幼虫をそう呼ぶ。
芋虫、と聞いただけで総毛立つ人もいる。蝶(ちょう)よ花よの成虫にくらべ、幼虫の人気は散々だ。その芋虫も、柚子坊と呼べば愛らしい赤子のように思われてくる。わが柚子坊は、すでに葉を何枚もむさぼり、健康優良児よろしく丸々と肥えている。
柚子坊が1匹育つのに、何十枚も葉を食べるそうだ。何年か前に、1本だけだったミカンが派手にやられた。そこでユズやハッサクを増やした。今なら5、6匹は養える。それでも果実は育つから、収穫の楽しみもある。
〈二つ折りの恋文が、花の番地を捜している〉と蝶をなぞらえたのは、『博物誌』のルナールだった。のどかな春の蝶のイメージだろう。片や炎天に影を落として舞う夏のアゲハは、身を焼くかのように情熱的で美しい。
わけても日盛りの黒アゲハは神秘的だ。その姿を、宙を舞う喪章にたとえた人もあった。幽明の境をひらひら飛ぶ。そんな想像だろうか。精霊の戻り来るお盆の頃にふさわしい、飛翔の姿かもしれない。
さて、わが柚子坊である。羽化まで今しばらく、鳥たちから逃れなくてはならない。あの大きな目玉の模様は敵を威嚇するためにあるらしい。それを見て徳川夢声は「団十郎のような立派な目」と驚いたそうだ。武運つたなく餌食(えじき)にならぬよう、名優の威にあやからせたい。案じつつ願いつつ、夏の日がゆく。
朝日新聞一面の有名なコラムですから、そこにこのように「愛らしい柚子坊」と取り上げてもらえたことは嬉しいことです。
チョウを飼うなら先ず食草から、なのです。
我が家でもアゲハを呼びたいのでキンカンやナツミカンを育て、アオスジアゲハを呼びたいのでクスノキを育てているわけです。
我が家の金柑坊や夏蜜柑坊、楠木坊たちは元気いっぱいに旅立って行きました。
この楽しさを知ると、病みつきになりますよ。
街で見かけるチョウチョたちと知り合いになった気分。世界の見え方が変わってしまうんですから。
ぜひ、どうぞ。
マンションのベランダででもできます。お楽しみください。
(パセリやニンジンをプランターに植えれば、キアゲハがきます。)
« コエビソウ | トップページ | アオスジアゲハの卵 »
「動物」カテゴリの記事
- タイワンキシタアツバかなぁ(2022.05.30)
- クマバチ(2022.05.30)
- ムカデ(2022.05.27)
- クモ(シロカネグモの仲間)(2022.05.27)
- クモ(ネコハエトリか)(2022.05.27)
« コエビソウ | トップページ | アオスジアゲハの卵 »
コメント