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2009年8月27日 (木)

うんちは黄色

2009.8.24付 朝日歌壇より
白いものしか摂ってない乳飲み子のうんちは黄色ちいさな宇宙:(ひたちなか市)沢口なぎさ

不思議ですよね。白いものしか食べていないのに、ウンチは黄色。多分おしっこも少し黄色。
実は、あの色、赤血球の赤い色素に由来しているのです。
「からだの構造と機能」A.シェフラー、S.シュミット 著、西村書店 という本から引用します。

胆汁の組成:胆汁は水や電解質以外に、ビリルビン、胆汁酸、コレステロール(コレステリン)、レシチン、そのほかの脂溶性の排泄物(医薬物も含む)を含んでいる。また胆汁によって中間代謝物質、最終産物、若干のホルモンなども排泄される。

このビリルビンというのがウンチに色をつけます。ビリルビンについては次に引用しますが、ここでもう一つ大切な記述があります。胆汁をよく消化液のようにいますが、ほとんど消化には関係ないですね。腸管内というのは、口から肛門にいたる管の中ですから、実は「体外」なのです。肝臓がいろいろなものを分解・解毒したときにできる産物を腸管という「体外」へ捨てているのですね。腸の中は「体の外」という認識を大切にして下さい。生物は「体内」へ軽々しく異物をとりこんだりはしません。コラーゲンだとか、酵素だとか、核酸だとか、みんなばらして、小さな分子にして取り込むのです。ごく基本的なことですが、いい加減な商品が出回っていますのでご注意ください。

赤血球の分解:骨髄で作られて熟成した赤血球は、血液中を焼く20日間循環する。通常は、脾臓で血液の浄化が行われる。古くなったり機能が果たせなくなった赤血球はここで血液から除去され、分解される。・・・遊離したヘモグロビンはヘムとグロビンに分解される。そしてヘム分子の鉄はさらに遊離し、直ちに再び鉄の輸送蛋白に捕捉される。・・・
 鉄を失ったヘム分子の残部はいくつかの過程をへてビリルビンに変化し、肝細胞と胆道をへて排泄されたり、一部はさらに水溶性のウロビリノーゲンに変化して尿中に排泄される。肝疾患やビリルビンの過剰生産などでビリルビンの排泄が障害されると、黄疸が起こる。

寿命のきた赤血球を壊し、ヘモグロビンも分解して鉄は回収します。
ヘムという分子は、植物の葉緑素と似た分子でして、真ん中に鉄イオンがあるとヘム、マグネシウムイオンがあるとクロロフィルというような感じです。もちろん細かいところでいろいろ違いますが、おおざっぱな話、よく似ています。
で、ヘムの分解されたビリルビンが腸管に排出されると便に色をつけ、尿中に排出されると尿に色をつけるわけです。

というわけで、最初に掲げた歌で、赤ちゃんが白いものしか摂取していないのに黄色いウンチをするというのは、こんな体の活動を反映しているのですね。

余談:赤ちゃんが白いものしか摂取していないうちは、ウンチは黄色いけれど、特別臭くはない。ところが、離乳食を始めると、とたんに大人と同じ「におい」のウンチに変わっていきますね。あれ、観察していて実に面白かったです。
若い親でしたが、理系夫婦でもあるもので、いろいろ観察してしまいましたっけ。
ミカンの皮をむいて、中の袋も皮をむいて、つぶつぶはそのままに食べさせたら、消化できずにつぶつぶがそのまんまでてきて、焦りました。こんな薄いものもまだ消化できないんだなぁ、とビックリ。すぐ、ミカンはつぶまで、ちゃんとつぶして食べさせるようにしましたっけ。

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