赤子の手
2009.7.27付 朝日歌壇より
置くなよと言わんばかりに赤子の手ぎゅっとつかんだわき腹の肉:(ひたちなか市)沢口なぎさ
佐佐木幸綱 評:抱いている赤ちゃんの手が、脇腹をつかむように動いたというのだ。ユーモア感覚がうれしい。夏服ならではの感触。お母さんの歌か。
歌を呼んで、しばらくの間「置くなよ」の意味がつかめなかったんです、お恥ずかしいことでした。
「私を布団に置かないでよ、抱っこのままでいてよ、と言わんばかりに」なんですね。
下の歌とあわせてお読みください。生後2か月の赤ちゃんです。
こうのとり娘をつれてくる途中おやつをあげすぎてはいませんか:(ひたちなか市)沢口なぎさ
高野公彦 評:葉書に「生後2か月」とある。さかんに母乳をほしがる赤ちゃんを、童話仕立てで歌ったのが面白い。
元気でいいなぁ。
短歌じゃなくなるんですけれど
こうのとり こうのとり
娘をつれてくる途中
おやつをあげすぎてはいませんか
こんなふうにして、声に出して読んでみてくれませんか。
いっぱい いっぱい
おっぱい飲んで
いっぱい いっぱい
すやすや寝て
ぐんぐんそだってくださいね。
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