鮎の筋力
2009.7.27付 朝日俳壇より
手の中に鮎の筋力ありにけり:(三木市)酒井霞甫
手の中で暴れる魚の力。慣れてくるとそれを無理なく受け止められるのですが、初心者は、思いきり力を入れて握っていても逃げられたりしてね。
実は、虫好きの私に言わせると、虫捕りも同じ。手の中に虫の筋力ありにけり。なんですよ。
いろいろやってみると、面白い。
魚はね、釣る方の経験は少ないのですが、食べる方はおまかせあれ。細部にわたって食べつくします。活きた伊勢エビがあれば、刺し身を作って差し上げましょう。
基本は「好きこそものの上手なれ」ですね、当たり前だけれど。
魚を切り身でしか知らない子は、生きた魚をつかんだ時に、暴れ、思うようにならないことに驚きます。でも、それが生きているってことなんだし、命をもらって食べる、ということは相手の力を認識することでもあるのです。
店の棚にならんだ「食材」しか知らないということは、悲しいことです。
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