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2009年7月 7日 (火)

成果主義

2009.7.6付 朝日歌壇より
成果主義に押しつぶされる孤独から逃れるように子らと語らう:(枚方市)神原佳代子
 佐佐木幸綱 評:成果主義とは、成果のみを重視する人事の制度で、一般的には企業のものだが、ここは学校らしい。「孤独」が重くひびく。

「学校」ということは、応募のはがきに何か書いてあったのでしょうか。それとも「子らと語らう」から読み取ったのでしょうか。前者なら「詞書きのように記されていた」とかいっていただくといいし、後者なら、「子らと語らう」から厳しい学校現場の空気が読み取れる、とか書いていただくとよかったなぁ、と思います。

ところで、「教育の成果」って何でしょうね。特に小中学校で。
国民としてみんなが身につけるべきことを学んでいるのですよね。そのことに「成果」なんてあるんですか?
私は高校教師だった時代に、「10年後に効き目が出てくるような授業をしたい。10年後に、ああそうだったのか、とわかるようなものを君たちの心に放り込みたい」と言っていました。
今時、最後の生徒が、先生が言っていたのはこれだったのかぁ、と思ってくれていたら嬉しいですね。

広島の原爆ドームの保存・修復の募金がありました、もう20年くらいも前ですか。
その時、授業に空き缶を持ち込んで、原爆ドームの話をし、その場では募金をつのらず、準備室に置いておくから賛同してくれる人は黙って入れてください、誰が入れたか、いくらだったか、そんなことは知りたくもないし知る必要もない、募金したい人が今できるだけのことをすればいいんです、と。
1万円くらいでしたか、集まったお金を短文とともに送りました。「○○と授業仲間達」という名前で。
その短文が載った冊子を校長に見せて「羨ましいでしょ、校長さんにはもう『現場』がない。私には教室があり授業があり授業仲間がいるんですよ」と見せびらかしてあげました。

教師にとって一番大事なのは「生徒のいる教室」。これしかありません。管理職も教育委員会のお偉いさんも知るもんか。
私は授業が好きでした。授業をつくるのが好きでした。
先生ってさ、いっつも楽しそうなんだよね、と言われたのが最高にうれしかったです。

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