七変化
2009.7.13付 朝日俳壇より
太陽の直下にありて七変化:(芦屋市)田中節夫
大串章 評:臆することなく(?)変化し続ける紫陽花。見事なものだ。
通常の意味でいえば、七変化は紫陽花であって、夏の季語でしょうね。
あじさい【紫陽花】アヂサイ:ユキノシタ科の観賞用落葉低木。ガクアジサイの改良種とされる。幹は叢生、高さ約1.5メートル。葉は広卵形で対生。初夏、球状の集散花序に4枚の萼片だけが発達した装飾花を多数つける。色は青から赤紫へ変化するところから「七変化」ともいう。花は解熱薬、葉は瘧オコリの治療薬用。広くはサワアジサイ・ガクアジサイなどの総称で、ヨーロッパでの改良品種をセイヨウアジサイ・ハイドランジアなどと呼ぶ。あずさい。四片ヨヒラ。 夏 。万葉集20「―の八重咲く如く」[広辞苑第五版]
ところがですね、広辞苑で「七変化」を引くと
しち‐へんげ【七変化】
①七曲よりなる変化物ヘンゲモノ。変化物として典型的。
②〔植〕ランタナの別称。[広辞苑第五版]
「太陽の直下」で輝く花となると、ランタナの方がふさわしいような気もするんです。
ウィキペディアから
ランタナ(Lantana、学名:Lantana camara)はクマツヅラ科の常緑小低木。中南米原産。観賞用に栽培される。和名はシチヘンゲ(七変化)。赤、橙、黄、白など鮮やかな色の花をつけ、また花の色が次第に変化することに由来する。
こういうことが起こりうるので、句としては、なんとかどちらかに限定したほうがよくないですか?
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