道路工事
2009.7.27付 朝日俳壇より
夏来れば道路工事と巴里は化す:(フランス)平川美穂子
金子兜太 評:この句をわざわざ巴里から送ってくる人の楽しさ。
大家の金子氏に楯突くのは恐れ多いのですが、この評は作者に失礼だと思いました。
「わざわざ」という言葉がいけない。句は評価しないが、句を送ってきた労力は評価する、という表現になってしまっていませんか?この評はない方がいい。
フランスは9月あたりが年度初めで、7、8月は新年度前のバカンスの季節ではないでしょうか。
そんなことを考え合わせると、私ならこんな評になる。
「大規模バカンスで人の少ない年度末に道路工事が満ちる。彼の国もまた、か。」
こんな感じでどうですか。日本の年度末工事とあわせて皮肉を利かせることができると思いますが。彼の国にも似たようなことはあるんだなぁ、と。
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