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2009年7月 8日 (水)

いつかはいなくなる

2009.7.6付 朝日歌壇より
だれだっていつかはいなくなるのですみなづきにふるみなづきの雨:(福島市)美原凍子
目覚めてもすぐには起きず独り居の気楽さ淋しさ泣かずにいるよ:(香取市)鎌形てる
 永田和宏 評:美原さんの諦念、鎌形さんの実感、共に大切な人の死に慣れていかねばならない寂しさに共感する人は多いだろう。

美原さんにはこんな歌があるのです。2008.9.29付朝日歌壇より
何もかも置いてゆくこと死ぬということは 遺品に西陽差しいて
 高野公彦 評:夫の遺品を眺めているのであろう。死ぬことは全てを置いて去ることだ――作者は改めてそう思い、悲しんでいる。

 個々の命というものは、生命という流れの中に生じる「渦」のようなものです。渦はちゃんと一つ一つ数えることのできる「個体性」を持っています。流れからエネルギーをもらい、それを流れに返し捨てるという「小さな流れ」が「渦」です。
 やがて、どうやっても渦は消滅し、大きな流れに回帰していきます。その流れからはまた新たな渦が生まれます。
 大事にしなければならないのはその大きな流れでしょう。生まれたからには必ず死ぬ。ならば、自分を生みだした生命の流れを大切にし、次の渦の生成を守らなければなりますまい。
 死というものをきちんと受け止めたい。
 今、生きる、若い、というようなことが「欲望」となり、大きな「苦悩」を生みだしています。
 科学や技術が進むにつれて、いろいろなことができるようになるにつれて、幸福が増大するのではなく、むしろ苦悩が肥大し、満たされぬ渇きのみが増殖しているように見えます。
 どこかで、踏み間違ってしまっていませんか?
 永遠の命などどこにもないのです。

父も母も兄も、祖父も、伯父も・・・がんを発しました。
私は、今、ここにいるよ。

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