クロアゲハ羽化
これは、前の記事で前蛹から蛹への変化をお見せしたあの蛹の羽化ではないのです。
また、この写真でチョウがつかまっている青い蛹から出てきたのでもありません。このチョウが出てきた蛹の抜け殻をお目にかけます。
これです。
左の大きくてぶら下がっているのが上の写真のクロアゲハが羽化した後の抜け殻です。
クロアゲハの蛹は本来こういう風に逆さまにぶら下がる蛹ではありません。
アゲハチョウ科の蛹は、帯糸をかける「帯蛹」といいます。
タテハチョウ科の蛹は、腹端で逆さまにぶら下がる「垂蛹」になります。ツマグロヒョウモンは垂蛹ですね。
クロアゲハは天井で蛹になるときでも、ちゃんと帯糸で体を支えるはずなんですが、失敗してしまったんですね。いろいろなことがあるものです。
上の写真の右に幼虫時代の皮がぶら下がっています。これも変です。ふつうはこれは下に落ちるものです。
幼虫の姿がはっきりわかりますね。もっとくちゃくちゃになって落っこちるべきものが、落ちないで、蛹の腹端が引っ掛かるべき糸の床にくっついて残っています。その代わりに、蛹が腹端をひっかけられずに、帯糸にぶら下がることになってしまったのです。
前蛹から蛹への脱皮の失敗だったのでしょう。うまくまたぎ越して、再度腹端を固定できなかったんですね。
一応、しっかりぶら下がっているので、特別な世話はせずに、大丈夫かなぁ、と心配しながら羽化を待っていたのでした。
こういう事情のある蛹でしたので、羽化に成功してくれたので、またしても喜びはひとしお。
夫婦二人で感慨にふけりながら、このチョウの旅立ちを見送ったのでした。
毎日のように、こうやって、虫さんに喜びを与えてもらえる夫婦って、シアワセダナぁ。
変ですか?
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