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2009年7月 2日 (木)

ぼうふら

2009.6.29付 朝日俳壇より
孑孑が「つ」「し」「の」描きて舞ひ踊る:(岩国市)中川佳与
 金子兜太 評:表記の効果かくのごとし。

さりげなく、タイトルで「註釈」をつけているかかしであります。(奥ゆかしいでしょ)。
「孑孑」なんて字はあまりなじみ深いとはいえませんからね。

ぼう‐ふら【孑孑】カ(蚊)類の幼虫。多く汚水中にすみ、腹端に呼吸管を持つ。盛んに運動し、腐敗有機物を食う。蛹も運動性があり、2本の呼吸角があるところから「おにぼうふら」といわれる。水面で羽化して成虫となる。ぼうふり。ぼうふりむし。<季語:夏> 。「―がわく」[広辞苑第五版]
ぼうふら‐おどり【孑孑踊】歌舞伎舞踊で、身体をふわふわさせて踊る滑稽な型の名称。[広辞苑第五版]

もう、30年近くも前、実験室の水槽にボウフラがわいたら、生徒が見て「これは何か?」と悩んでいました。蚊は知っていても、ボウフラを知らない人もいます。
広辞苑にも記述のある「オニボウフラ」を知らない方も意外といらっしゃるかも。

私のHP「理科おじさんの部屋」で、ボウフラを解説したところがあります。よかったらどうぞ、写真つきです。
http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/61th/sci_61.htm

ボウフラは、普段水面に呼吸管をくっつけて浮いていますが、驚くと、体を曲げて水の中に泳ぎ沈んでいきます。その姿を「つ」「し」「の」と表現したのですね。
ボウフラそのものを知らないと伝わらない表現です。
「の」については、蚊の幼虫としてのボウフラより、蚊の蛹としてのオニボウフラの姿の方を強く感じます。
オニボウフラは浮いている姿そのものが、「の」です。

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