峠
2009.6.29付 朝日歌壇より
峠(たお)にきて星の明かりと街の灯がヘッドライトの先で輝く:(山口市)山本まさみ
よく晴れて、空気が澄んだ夜、峠での眺め。
ヘッドライトの光はそう遠くまでは届きません。車の近くだけが明るくなります。
よく晴れて、というのはそういうことで、薄い霧でもかかったら、遠くまで明るくなってしまって星が見えません。
見上げれば、星。下を見れば街の灯り。
静かで美しい夜です。
情景が目に浮かびます。
ところで、「峠」。わたしは「たわ」という読みしか知りませんでした。
たわ【撓】 山の尾根などのたわんだところ。鞍部。たお。古事記中「山の―より」[広辞苑第五版]
たお【撓】タヲ 峠。鞍部。たわ。日葡辞書「タヲヲコユル」[広辞苑第五版]
新しい読みを習得しました。
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