騎士団
2009.7.13付 朝日俳壇より
ばら百花刺は騎士団司る:(尼崎市)橋本絹子
稲畑汀子 評:ばらの花はたとえれば女王であろうか。花を守る刺を騎士団とみた。ばらの百花を描く作者の感性。
この歌の構造が見えなくて。評のように、刺が騎士団であるとすれば、「司る」の主語は誰なんだ?と。
つかさ‐ど・る【掌る・司る】他五(官ツカサを取る意)
①官職として担当する。役目として担当する。神代紀下「汝が祭祀マツリを―・らむは」
②支配する。統率する。法華義疏長保点「正マサに三根の声聞に主ツカサドル、是れなり」。〈日葡〉。「神が人の運命を―・る」[広辞苑第五版]
②の意味しか知らなかったんですね。
①の意があるのか。そうすると
「刺は騎士団の役を担当する」となるのですか。きっとそうなんだな。
ところで「とげ」というと、「棘」のほうを強く思い浮かべるものですから、「刺」という語がしばらく読めなかったんですよ。
一応の納得に到達するのに随分時間のかかった句でした。
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