グイン・サーガ
2009.6.22付 朝日歌壇より
雨匂ふ五十六年駆け抜けて「グイン・サーガ」は未完のままに:(ホームレス)公田耕一
佐佐木幸綱 評:栗本薫追悼の歌。「グイン・サーガ」は栗本の大長編小説。
一週に二首の投稿心懸け 雨恋うて咲くあぢさゐ三球(みたま):(ホームレス)公田耕一
高野公彦 評:上句で気持ちを述べ、下句で眼前の景に転じた。味わいのある歌(一、二、三の言葉遊び)。
どうも公田さんの歌を読んでいますと、私と年齢的に近いな、という気がします。私は典型的な理科人間で国文学などの知識がほとんどなく、公田さんは専門家といってよいほどその方面の知識が豊富でいらっしゃる。私、散文人、公田さん詩人。まるっきり違うんですけどね、何というか、時代感覚のようなものが近い感じがします。
栗本薫・中島梓さんをデビューのときから知っていて、多くの作品になじんできた。その感覚が最初の歌に表れています。
中学生の頃に「SFマガジン」を読み始めて、本屋のおばさんの「何だこのスケベ坊主」という視線に耐えながら(おばさんは「F」と「M」を取り違えていたのです)頑張って買ったんだよなぁ。で、SFに浸り込んだ、あの感覚が公田さんにもあるんじゃないかなぁ。
二首目、高野氏の評の最後のカッコ内の指摘を読むまで気付きませんでした。鈍感でした。反省。
それなら、もっと遊びましょうか。
人生「四球(フォアボール)」はあるのかな?
五時になったら帰りたい(どこへ?)
六地蔵さん、こんばんは。
「七つの子」へとカラスと一緒に帰れたらいいのに。
・・・
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