背負ふもの
2009.6.14付 朝日俳壇より
背負ふものもとよりあらず更衣:(神奈川県)中島やさか
長谷川櫂 評:芭蕉は<ひとつ脱いで後におひぬ衣がへ>と詠んだ。それに対する三百年後の答え。私には背負うものさえないと。
そうなのか。背負うものさえない、とは、おみごとです。
私はまだ、背負ったものだらけで、何をおろすのか、ひとつやふたつ脱いだところでなんともなりそうにない大量の「人生の衣」「人生の襤褸」。
背負ったものの重さに耐えかねるほどに背負ったまま、老いの坂道を下りゆくしかありません。
どうせ、あの世まで背負っては行けないんですけどねぇ。
えい、すてちまえ、ができないところが凡人だ。
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