アゲハの幼虫
大きな黒い眼がチャーミング。 かな?
黒い眼は「模様」です。手の込んだことに、黒い眼の中に白っぽい横筋があって、まるで丸い目が光っているように見えます。
昆虫の体が頭・胸・腹からなることはご存知だと思いますが、そうすると、胸部の背面の模様ということになります。
頭部は体の先で、ぎゅっと下に曲げています。
写真の中に白い矢印で指示したのが「側単眼」。
片側に6個あるんですが、お分かりですか。
ほとんど明暗しか分からないといいます。もともと、柑橘類の葉の上で誕生し、その葉を食べて育つので、葉の縁、枝の端、そういうところが検出できれば十分であるらしいのです。枝の先端に来てしまって、頭を大きく振ることがありますが、あれは、遠くを見て葉を捜しているのではなく、直近で明暗変化を起こすような葉があるかないかを調べているのです。
葉をむしゃむしゃ、バリバリ食べているところ。
終齢幼虫の食よくはすごいです。音も大きいです。
夜なんか、バリバリ音が響きますもの。
多少、硬かったりしおれかかっていてもお構いなし。ひたすら食べます。
ところで、また、目の話ですが。
終齢幼虫が「べちょウンチ」をしたら蛹化のサインです。それまでコロンとした大きなウンチをしていたのに、ちょっと水分の多いべちょっとしたウンチをするのです。変だな、とおもっているとwanderingという時期に入り、蛹になる場所を探して歩き回り始めます。
自然では、幼虫時代を過ごした場所から離れて蛹になることが、安全率を高めるのでしょうか。
幼虫を飼育するとき、葉さえ十分に与えれば、幼虫時代にどこかへさまよいだすことはないので、オープンな飼育をしていてもいいのですが、べちょウンチをしたら、飼育ケースに閉じ込めてください。そうしないと、室内のどこかへ歩いて行ってしまって、見失ったりします。ケース内で十分な距離歩くと、ケースの中で蛹になってくれます。
大きいお姉ちゃん(orお兄ちゃん)ばかり出ましたから、幼い方も一枚。
まだ緑色になっていない幼虫。
僕は鳥のフンだぞ、と主張しているような、触るとトゲトゲ痛いぞ、と警告のような。
可愛いでしょ。実はこのトゲ、痛くありません。ご心配なく。
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