好奇心
2009.4.27付 朝日歌壇より
好奇心ベビーカーからはみ出して菜花に伸びる子の小さな手:(姫路市)成田智英美
高野公彦 評:注に「五カ月になる息子」とある。
佐佐木幸綱さんも選んでおられました。
とにかくかわいい。
なんだ?と小さな手が出る。
思うんですけどね、わたし、哺乳類の赤ちゃんたちってみんなかわいいですよね。なぜだろう?自分の身の安全とか、食べることの心配とか、みんなお母さんにまかせちゃって、ひたすら純粋な好奇心の塊になっていますよね。そのことが、かわいさの源ではないかと。
ヒトの基本も「好奇心」だと思うのです。好奇心を原動力として「学ぶ」のですね。
このごろ心配なのは、電車などで、ベビーカーの赤ちゃんや、一緒に座る幼子が、一生懸命お母さんに話しかけているのに、携帯に夢中になっていたり、母親同士の会話に夢中になっていたりして、全然応答してあげないお母さんがいらっしゃることなんです。
子どもの呼びかけには、必ず応答してあげましょうよ。その反応が自分に向けられている、ということでその反応の内容がとらえられるようになるのです。テレビじゃ駄目。音がして絵が動いて面白いけど、自分に向けられているわけではないことくらいすぐわかります。
好奇心を圧殺しないでください。好奇心さえ生き生きとしていれば、教育なんて簡単なものなんです。どんどん吸収できるんです。
理科も文科もないんです。必要なのは好奇心。
あふれ、はみだすほどの好奇心にバンザイ!
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