鷹化為鳩
2009.4.12付 朝日俳壇より
鷹鳩に化して玄海まつたひら:(福岡市)伊佐利子
金子兜太 評:七十二候の一つ。三月中旬あたりの暖気の中では鷹も鳩になる。玄界灘もおだやか。
二十四節気は太陽の運行を、春分を角度0度として360度/24=15度ずつに切ったものですから、季節変化を示す目印として結構よいものだと思っています。ただ、それをさらにそれぞれ3等分して、太陽の動きにして5度ずつに切っても、ほとんど意味はないと思っています。土地柄や、毎年の変動の中にまぎれて細かすぎる。また、その「名」がちょっとなぁ、現代離れしすぎていてついていけません。できれば、「現代72候」でも誰か編んでくれればと思います。
ウィキペディアを調べてみました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%83%E5%8D%81%E4%BA%8C%E5%80%99
啓蟄の中を「初候」「次候」「末候」と三つに区切って、その末候が
日本の「略本暦」では:菜虫化蝶: 青虫が羽化して紋白蝶になる
中国の「宣明暦」では:鷹化為鳩: 鷹が郭公に姿を変える
こうありました。
啓蟄の末候ですから、春分の直前、3月の中旬あたりですね。
どうなんでしょう、3月中旬の玄界灘、「ひねもすのたりのたりかな」のような平らかな海なのでしょうか。まだ、春一番からそう経ってはいない、荒々しい海だということはないのでしょうか?
俳句の世界ではおだやかな海が詠まれていますが、まだまだ寒い風も吹き、春の陽光というにはちょっと・・・という気分もしますが、いかがでしょうか。
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