雨のしずく
定期点検時にフロントガラスに撥水コートをしてくれたのですが、それもだんだん威力が落ちてきました。
水とガラスの付着力の方が強くなってきて、べたっとはりつくようになってきました。
大きくなって流れ落ちた水滴のあとが、まとまれずに、張り付いている状態です。撥水性が高ければ、ここから表面張力で細くまとまるなりするんですけれどね。
毎日、埃をぞうきんでふきますから、その摩擦で撥水コートの威力が落ちてくるわけです。ところが、リアウインドに関しては、フロントほど熱心に拭きませんから、まだ撥水性が高いままです。
バックミラーで後ろを見ていて、ふと気づきました。
この写真で赤い矢印で示したところは、水滴が流れ落ちて、そのあとが細くまとまった筋です。
では、黒い矢印の指すところを見てください。
縦方向少し斜め左下に、空白の筋、が見えますね。
これは、上の方で大きくなって自重を支え切れなくなった水滴が、流れ落ちていく時に、その進行方向の小さな水滴を吸収・合併して一緒に流し落して行ってしまったためにできた「水滴の不在」の筋、です。
細長い「存在の筋」ではなく、細長い「不在の筋」というのも、なんとなくおかしなものだなぁ、と思ってご紹介しました。
◆飛行機雲はご存知かと思います。あれは、空に微小な水滴の「存在の筋」が見えています。
ところが、飛行機雲をつくる大きな水滴が、周りの微小な水滴を集めて成長し、そのあげくに大きくなったので落下してしまったとしましょう。すると、水滴の「不在の筋」というものができます。
逆飛行機雲、とか、消滅飛行機雲、といいます。
私のブログでも一回扱ったことがあります。ご覧ください。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/post-9334.html
「存在」が見えるのは、まあいいとして、「不在」が見える、というのも面白いでしょ。
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