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2009年3月18日 (水)

初老

2009.3.16日 朝日歌壇より
とぼとぼと歩む老犬労わりて犬の気ままに付き添う初老:(我孫子市)坂谷三雄
 馬場あき子 評:老人と老犬の風景、珍しくはなくなった近年だが、心に沁みるものがある。

おそらく「老人」という姿の方ではありますまい。老人の姿、というものは、足が前に出ない、足を後ろに蹴りだせない、歩幅がせまく、目の前を見て背中が丸まりがち・・・

人生のかなりの長さの部分を付き合ってきた犬が老いた。成犬の時代は、ぐいぐいと綱を引っ張って、力強く散歩をリードしていた犬が、今は、ゆっくりと、とぼとぼと歩む。綱を強く引くでもない。
その犬につき従って。犬が綱を引くことのないように配慮しながら、かといって綱を過剰にたるませず、一緒に同じペースで歩く自分の中に、共に年齢を重ねてきた「老い」を読み取って、ふと、苦笑い、幸せな微笑み、ためいき・・・
これが、「ぬくもりの中の初老か」という思いだと、私は解釈したいと思います。

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