カエルの胚
2月23日付で、カエルの卵の話を書きました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-acf7.html
あの時は、真ん丸でした。
3月3日、のぞいてみたら、尾芽胚の時期に入っていました。
上がその写真です。卵の透明な膜の中で、特徴的な姿を見せています。
背中の側のふくらみが見えます。
神経管が皮膚の下にあって、その下に脊索が通っています。
「脊椎骨」がそろそろ形成されるのかな。
心臓は拍動しているのではないでしょうか。
ヒトの場合に「椎間板ヘルニア」というのがありますね。あの椎間板の中心部の髄核という部分は、脊索の名残だということです。
私たちヒトの分類上の位置は下の通りです。
脊索動物門に属しています。ですから、その歴史を背負った体をしているのですね。ホヤやナメクジウオたちと同じ「門」に属する動物なんですね、私たち。
界 動物界 Animalia
門 脊索動物門 Chordata
亜門 脊椎動物亜門 Vertebrata
綱 哺乳綱 Mammalia
目 霊長目 Primate
亜目 真猿亜目 Haplorhini
下目 狭鼻下目 Catarrhini
上科 ヒト上科 Hominoidea
科 ヒト科 Hominidae
属 ヒト属 Homo
種 Homo sapiens
亜種 Homo sapiens sapiens
ところで、これらの写真は、池では撮れないので、水槽に一部分を移して眺めているものの写真です。全体の1/3くらいでしょうか。
この写真、見てください。みんないっせいに形を変えています。
すごいでしょ。みんな、頑張っていますよ~。
この卵塊、多分1匹のメスガエルが産んだのだと思いますが、とてつもないことだと思いませんか?
何百という卵に、自分でえさを取って成長できるまでに必要な栄養を持たせたんですよ。
発生という、たった1個の受精卵から、オタマジャクシになるまでのとてつもない大仕事に必要な栄養を持たせた。ゼリー状の物質で保護した。
これを、1匹のお母さんガエルがやってのけるのです。
何だか、ジーンとして、胸が打たれる思いです。
たまごちゃん、ずいぶん成長しましたね。形が変わって行くのを初めて見ました。
ところで、この卵はほとんどカエルになるのでしょうね。先生のおうち、大丈夫ですか?
投稿: 桔梗 | 2009年3月 4日 (水) 22時34分
生物で「カエルの発生」を学ぶ時には、もうこの状態は終わりの方です。この後、尾が伸びて、外鰓ができてと続いていくはずです。
どの動物でも発生はダイナミックで面白いですね。
100%すべてがオタマジャクシになれるかどうかはわかりません。でも、かなりの数がオタマジャクシになるでしょうね。そうなると、大変!
六郷用水跡の水路に引っ越しさせることになるのかなぁ。嬉しい大騒ぎをしています。
投稿: かかし | 2009年3月 5日 (木) 12時59分