スギゴケ
実は去年もスギゴケの胞子嚢の写真を撮ってはいたのです。
コレ↓
2008.4.1付の写真です。
このあと、4月の末まで、この胞子嚢の先端が開いて胞子が出て・・・という写真を撮ろうと思って追いかけていましたが。
余り変化もなく過ごしているうちに、キセルガイの飼育に入り、そのときに、このスギゴケの部分をはがしてキセルガイにあげてしまったので、それっきりになりました。(キセルガイは子を産みずいぶん増えましたよ。)
この写真で、立ちあがった胞子嚢の下の緑色に茂った部分が、ふつうにスギゴケといっている苔の部分です。
ここは「配偶体」といって、遺伝情報を1セットしか持っていません(nといいます)。
配偶体には雌性配偶体と雄性配偶体があって、雌性配偶体は造卵器をつくってその中にnの卵を作ります。雄性配偶体は造精器をつくってnの精子を出します。
精子と卵が受精すると、2nの受精卵ができ、その受精卵から胞子嚢が立ちあがってくるのです。
ですから、下の緑色の部分はn、立ちあがっている部分は2n、と遺伝子構成が異なっているのですね。
胞子嚢の先端の中に胞子母細胞(2n)があって、減数分裂をして胞子(n)を作ります。
で、この膨らんだ部分の先端が開いて、胞子がまかれて、発芽して、配偶体へ、という世代交代がぐるぐる回るのです。
で、その胞子をまくところ、あるいは、まいた後の写真が撮りたかったのですが、去年はなんだか、うまくいきませんでした。今年はどうなるか、分かりませんが、しばらく様子を見続けることにしましょう。
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