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2009年2月26日 (木)

引き返す

2009.2.23付 朝日俳壇より
引返すこと考へてゐる雪野:(塩尻市)古厩林生
 稲畑汀子 評:雪の積もった野をよぎるために一歩踏み込んだ作者。雪が覆って足元が不安であることが想像される。引き返すことを考えながら進む怖さが描けた。

前にも書いたと思いますが、私は雪の中を歩くことは全くできません。「またぐ」ことができないからです。「すべる」ことに一切抵抗できないからです。

雪野を前にしたら、ただただ呆然と立ち尽くすのみです。

作者は、歩き始めました。でも、ラッセルしながら進むほどの雪なのではないでしょうか、一足一足、足を引き抜き、雪を押し分ける。だめかもしれない、という気持ちがよぎります。自分の足跡がくっきり残っているうちに引き返さないと、立ち往生してしまうかもしれないという不安。

引き返してください。

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