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2009年2月17日 (火)

猫の夢

2009.2.16付 朝日俳壇より
日向ぼこ人には見えぬ猫の夢:(武蔵野市)川合道生
 長谷川櫂 評:この猫、どんな夢を見ているのだろうか。世界にはわからないことがいっぱいあるからこそ楽しい。

いや、人の夢だって原理的に「見えません」。言葉を介して、動作を介して、想像によってわかったつもりになっているだけです。

他人の感覚は原理的に知ることができないのです。

朝日新聞の日曜beに金沢創さんの「心体観測 他者の心・自分の心」という連載があります。今年の1月11日に始まったものですが、その第一回目で金沢さんはこう書いておられます。

 中学生ぐらいの頃、他人というものが不思議で仕方がなかった。
 私にはあの夕焼けの色が真っ赤に燃えているように見える。でも、私が見ているこのアカイロは、果たして他人が見ている赤色と同じなのだろうか。この問いは、当時の私にとっては闇を見つめるような、恐怖さえ覚えるようなものだった。まるで自分一人が宇宙に取り残されたような気がしたのである。
・・・
「他人の感覚」とは原理的に知ることができない・・・

絶望的ですね。でも、人と人の間では「言葉」があります。また、他人の動作を見ると、その動作が自分の脳内で再現される仕組みをもっています。それによって、その動作の意図や、その動作をしている人の心の動き具合、などが読み取れるのです。

相手が哺乳類くらいだと、感情の基本的な流れは共有できますので、表情や動作から猫や犬や哺乳類たちの心を読み取ることはある程度できます。

昆虫にだって、くつろぎ、緊張、警戒、などいろいろな動作、状態があります。それが見えるようになると、昆虫の気持ちや感情にある程度寄り添うことができるようになります。

世界は分からないことだけで構成されているのかもしれませんが、ヒトには想像力がある。想像力を友にして互いに寄り添って生きるしかないのではありませんか?(虫とも。)

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崩彦俳歌倉」カテゴリの記事

コメント

私も自分の見ている風景が他の人にも同じように見えて居るのか、不安になることがあります。この方のように深刻ではないですけど・・。

それからかかし先生にお聞きしたいのですが、静電気のことです。私は冬になるともの凄く静電気で悩まされます。ドアノブ、車のドア、とにかくすべてのドアですね。それから私はプラスティックの湯たんぽを使っているのですが、これも触るとビビッと来ます。こういうのは体質なのでしょうか。克服する方法とかありますか?

 静電気は「摩擦」によって起こるケースと、「引きはがし」によって起こるケースがあります。私も自動車から降りるときに静電気のショックをよくくらいますが、対策は、シートと体が引きはがされる前にドアの縁をつかんでおいて、靴を路面に「接地」してから腰を起こすとショックは来ません。キーを引き抜いておいて、キーで叩きながら放電させるのもいいですよ
 確かに静電気が起きやすいという人はいるようで、理由も完全には分かりません。服装、靴下などのせいでしょうか。
 対策としては、指という最高に感度の高いところでの放電を避けることですね。たとえば、手のひらで放電してから指でつかむ、という動作です。
 あるいは、金属からの放電はショックが大きいので、例えばドアノブに触る前に、ノブのそばの木の板に触れるといいです。木材は穏やかに放電してくれます。
 ゆたんぽだったら、先に木綿の布でなでて、放電させるのもいいと思います。
 道具を持つのは面倒なんですが、手にキーやスプーンを持って、その先端から放電すれば、手に来るショックはほとんどなくなります。
 放電用のグッズも売っていて、持ってますが、使わないですね。
しょうがないです。対症療法的にやってみてください。

いつも丁寧なお返事ありがとうございます。静電気の気持ち悪さといったらありませんね。気をつけてはいるのですが、つい忘れて一日一回はビビっと来てしまいます(^^;
教えて頂いたこと、実践していきますね。

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