甘藻
2009.2.23付 朝日歌壇より
ひねもすをしおによりそうりゅうぐうのおとひめのもとゆいのきりはずし:(防府市)尾辻のぶほ
高野公彦 評:「竜宮の乙姫の元結の切外し」は、甘藻の別称。浅い海に群生する細長い藻である。
いや、さすがに、いくら、「詩は誤解の文学」とはいっても、誤解のしようもなく何が何だか分からなくて、全部平仮名で、まずは、読めなかったです。
高野氏は評で註を書く方ですので助かりました。とにかくまいった。
あま‐も【甘藻】ヒルムシロ科の海産多年草。浅海の海底に肉質の根茎が這い、葉は緑色、線状で先端は海面に達する。葉は肥料や蒲団の芯とし、また、草履の材料。古くはこれを海辺に積み、海水をそそいでから乾燥して焼
き、その灰から塩を製した。藻塩草(モシオグサ)の名はそれに由来。ウミヤナギ。アジモ。大葉藻。竜宮の乙姫の元結の切外し。[広辞苑第五版]
藻塩草ならわかるし、甘藻は実物を知っています。いや、無知でした。
ウィキペディアによりますと
岸辺に打ち上げられた葉の様子から、リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ(竜宮の乙姫の元結の切り外し)という別名をもつが、これは最も長い植物名として知られる。
英名 eel grass は「ウナギ草」の意で、細長い葉に由来する。なお、アメリカ先住民族の一部はアマモ属を食用にする。
とありまして、最長の植物名だそうで、初めて知りました。勉強してしまいました。
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