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2009年2月18日 (水)

2009.2.16付 朝日歌壇より
陽の翳り追いて水槽動かせば頭もたげる甲羅干す亀:(四万十市)島村宣暢
 馬場あき子 評:陽ざしを追うのだろうか。暖かな明るみに飼っている亀も甲羅を干している。春は近い。

私、亀を飼ったことはないのでよくわかりません。歌では「翳り」を追って水槽を動かす、となっています。評では「陽ざし」を追うのだろうか、とあります。

どうなんでしょう?日光浴は必須ですよね。夏場だと暑くなり過ぎないように、という配慮が必要でしょうが、冬の日光浴ではどうなんだろう?全面陽当たりではなく、少し陰に入るようにしてやるのかなぁ。

ところで、この島村さんちの亀さん、去年も登場していたんです。
2008/02/11
大寒の亀孤独なり飼い主の六年生は中学受験日:(四万十市)島村 宣暢
 馬場あき子 評:亀の飼い主が面白い。可愛がっていた亀もかまっている時ではなくなったのだ。「孤独」はユーモアとして使ったのだろう。この頃の亀は冬眠もしなくなった。

今年とちょうど同じころでした。「飼い主」は受験期でした。
そして・・・
2008/05/05
「一度には食えない」と亀の嘆ける主の合格:(四万十市)島村宣暢

よかったですね。
さて、亀さんの実質的な飼い主が島村さんに移ってきたのかな?子は大きくなると世話しなくなったりするんです。親の出番でしょうか。

◆今回、もう一匹の亀さんが登場していました。

2009.2.16付 朝日歌壇より
この家にもう十年は居る亀に子が付けし名を呼ばずにまた冬:(伊賀市)今西秀樹

飼い始めの頃の飼い主が、もう、大きくなってしまって、親が飼い主になったのでしょう。
名前はあったのでしょうが、ひょっとして、人間的な名前でも付けていたのじゃありませんか?なんとなく、その名前を呼ぶのは気恥ずかしくって、つい、おまえ、とか、おい、とか、こら、カメ、とか呼んでしまうのではありませんか?
想像をたくましくしてみました。

ところで、この亀さんも以前に登場したことがあるのです。
ごしごしと腹も洗へる冬の亀カメノコタワシに噛みつきもせぬ:(伊賀市)今西秀樹

紹介済みの歌ですが、再掲。
あの(The)、カメノコタワシで洗われてしまった亀さんなのでした。

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コメント

もしかして、ですが、この「日の翳り」の「の」は主格を表す「の」かもしれませんね。
もしそうなら、「が」に置き換えることができます。
そうすると「日が翳ったので」と読み替えることができます。

この季節ならば、日差しを追っかけたととるのでしょうが、夏ならば日陰を追ったことでいいかと思います。

行動がゆっくりでのろい亀は、大好きな生き物ですが、飼うには躊躇してしまいます。
私より長生きされたら、誰が面倒をみるのかと。

納得です。
「日が翳ったので、日差しを追って、水槽を動かす」
こうですね。

動物を飼うということには責任が伴う、と私も思います。今、一緒に生活している2匹の猫たちも老境にさしかかっています。なんとか、この猫たちには責任を果たせるかな、と思っていますが、もう、長生きの動物とは付き合えません。ヒトの老境に、癒しのペット、という話も聞きますが、無責任な気がします。

昆虫はその点、一年区切り。アゲハやアオスジアゲハ、クロアゲハ、キアゲハ、カマキリなどなど・・・、虫さんたちに遊んでもらいます、気のいい連中ですから。

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