落葉焚
2009.2.2付 朝日俳壇より
美容師に言ひあてられし落葉焚:(大村市)福田洋子
稲畑汀子 評:美容室で頭を結ってもらう作者。家で落ち葉を掃き集め焚火をしたことが頭の匂いで知られた。恪勤な主婦の一日が想像される。
焚き火をすると煙の匂いが体につくんですよねぇ。わかります。
理容師さんや美容師さんはお客さんの頭で、いろいろなことが分かるのです。
頭皮の日焼け具合で、夏の行楽に行ったかどうかがわかるんですよ。
まあ、落葉焚きなんかしたら、人間の燻製ですわねぇ。
(私、もう、30何年か床屋さんに行ったことがありません。剃刀の刃で髪を削り落す道具で、妻に手伝ってもらいながら自分でやってます。)
◆ところで、稲畑氏の評に「恪勤」という言葉がありますが、これ知りませんでした。たぶん「かくきん」と読みます。
ネットで調べたら、四字熟語として載っていました。安全なサイトで引用します。
http://www.minyu-net.com/serial/yoji-jyukugo/yoji0407.html
精励賀恪勤(せいれいかくきん)
力を尽くしてつとめ励む
力を尽くしてつとめ励む。およそ、仕事についている者のあるべき態度だ。
「精励」は、十分に励む。『御漢書(ごかんじょ)』(後漢時代の歴史)に、「学者精励すれば、遠近同(とも)に慕(した)う」とあるのは、学者(学ぶ人)は学問に力いっぱい励めば、評判が聞こえて遠近の人々が慕い寄る、ということ。
「恪勤」の「恪」は、つつしむ意。つつしみ勤める。唐の時代、官吏の昇進の基準の一つに「恪勤解(おこた)らず」があった。職務大切に怠(なま)けず勤める態度をいう。
この反対は、怠惰・怠慢である。どんな職業であれ、精励恪勤でなければ”出世”は覚束(おぼつか)ないだろう。
近い言葉に「謹嚴実直(きんげんじっちょく)」がある。こちらの方は、前に掲げた「品行方正」と同じく、人柄についていう。全国漢文教育学会長
石川 忠久
私は「漢文」という授業があった世代なのですが、知らなかった。
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