寂寥
2009.1.26付 朝日歌壇・俳壇より
骨を焼き枯葉を踏みて寂寥の冬の武蔵野我等立ち行く:(青梅市)津田洋行
佐佐木幸綱氏の選です。
呆(ぼ)けたるもよく食べ喋りし母逝きて焼けば無言の骨となりけり:(青梅市)津田洋行
高野公彦 評:同じ作者の「小さくも母の遺体は軽くして遺骨になれば何と軽きか」も良かった。
言いうることは少なくて。口を開くのはつらくて。
私自身に関して言えば、骨も土に還りたい。墓なんぞに閉じ込めないでくれ。私は地球に生れ、地球に還る。私の墓標はこの地球。です。
父の骨枯れ木の山へ還りけり:(長野市)縣展子
そう、それがいい。
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