反射板
前の「交通標識」の記事を書いていて、思いだしたことを追加します。
何年か前に、道路の端に落ちていた自転車用の反射板です。スポークにつけておくと、自動車のヘッドライトを受けて光るので、自動車から視認されやすくなるので、事故防止に役立ちます。
何かの拍子に落ちてそのまま見捨てられていたものです。ひびが入っていましたが拾っておきました。(自転車に乗れないかかしさんとしては、自分がこれを買うことはほぼあり得ないので、廃品利用です。)
部屋を薄暗くして、カメラのフラッシュを発光させて撮った写真がこれ。
床は暗いですが、反射板は明るく輝いていますね。
そして、六角形のユニットが並んでいるのも見えます。
前回の交通標識の拡大写真と同じ構造ですね。
では、思いっきりこの反射板に近づいてみましょう!
平らな面が3枚直角に交差しているのが分かりますね。
これほど見事に見えるとは実は思っていませんでした。すごいや。やっぱりやってみるもんだ。
遠近感がつかみにくいのですけれど、基本はコーナーミラーなのです。四角い箱の隅が集まったものということです。
この四角い鏡面の集まりを正面から見ると、六角形の集合に見えるのです。
実用的な観点からは、光を送り込んできた方向のみに光を送り返すのでは、ちょっと範囲が狭すぎるのでしょう。そこで、微妙にこの四角いユニットの向きを変えています。
真横から見た写真です。大きくは左右二つの部分からできていて、それぞれが光を返す向きがかなり異なっています。
その、中央の分かれ目のところが写真のほぼ中央にあります。
さらに、もう少し微妙に「散乱」させるために、四角いへこみの角度が変えられていることがこの写真から見てとれます。
何気なく使う、そう高価でもない小さな道具なのに、実にきめ細やかな技術的配慮が凝らされているものだと、とても感心しました。
もう一回フラッシュの反射を見てください。
横に長い光の棒がたくさん写っています。
この写真を撮ったカメラのフラッシュは、横長の棒状のフラッシュなのです。
そのフラッシュの像がたくさんあるのですね。
この写真のアングルでは、反射板の右半分がちょうどカメラへ光を送り返す角度になっており、左半分はちょっと違った方向へ光を送り返しているということも分かりますね。
◆最近は、反射テープもありますね。あるいは、反射材をつけたジャケットとかもありますね。ああいうものの反射材の構造が知りたいな、と今思っています。チャンスがあったら調べてみたいものです。
◆追記:「反射材とは」でグーグル検索を掛けましたところ、分かりました。
上に書いたような3面で反射する「マイクロプリズム」や、「ガラスビーズ」を使っているのだそうです。
内容に責任は持ちかねますが、下のサイトで見つけました。
http://www.reflexite.co.jp/reflection/mechanism2.html
http://www.unitika-sparklite.co.jp/japanese/products_info1.html
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