猫
2008.10.13付 朝日歌壇より
なぜこうもひっくり返って腹みせる猫じゃないんだ君は掃除機:(仙台市)坂本捷子
紙面を見て、眼が活字をなでた瞬間は、「おまえなぁ、肉食動物のくせして、そんなに無防備に腹なんか見せてていいのかぁ?」という歌だと直感的には思ったのです。
ところが、読んでみて笑いましたね。掃除機なんだ、相手は。確かにね、掃除機を引き連れて歩くと、よく思いがけないところでひっくり返る。駄々っ子でもあるまいし。
猫に見立てたのはおかしかったです。さっそく妻に読み聞かせて、二人で笑いました。我が家の猫も、よくひっくり返って、「撫でてぇ~」と叫んでおります。
楽しい歌に出会いました。
見覚へのあるなとわれを振り返る隣の猫の遠出に出会う:(岡谷市)岩田正恭
いえ、この猫と私は「知り合い」ではありません。散歩中に出会った猫です。
別に逃げるでもなく、「このじいさんは誰だ?」と見ておりましたので、一枚パチリ。
我が家の外猫も、時々、家から離れたところで顔を合わせることもあります。車で帰ってきてバックで家へ近付いていくとき、バックミラーに猫がいて、「お、帰ってきたぞ」と庭の中へ走り込んで行くのが見えることもあります。そういうときは空腹で、いつもの場所でご飯を待っていますね。
猫との交流というのは不思議なものです。犬のように「遊んでぇ」とやってくることはまずないですが、なんとなくつかず離れず、お付き合いが続きます。
別件:上の写真で意図せずに写り込んでしまったのですが、猫の頭上の貼り紙には、「犬の糞は飼い主が始末しましょう。大田区」と書いてあるのです。
「この貼り紙が目に入らぬか。」とこの猫ちゃんは主張しているのではないでしょうか?
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