モンキチョウ
2008.10.13付 朝日歌壇より
遮断機が上がり我とモンキチョウ風に押されて踏み切り渡る:(広島市)大堂洋子
電車が通過していった後は強い風が巻きこまれていきます。ふと、モンキチョウと一緒に踏切へ吸い込まれたのでしょうか。
電車の線路が近い所に住んでいるものですから、電車の通過時の昆虫たちの振る舞いはよく目にすることになります。ふわふわ頼りないようでいて、チョウは風圧で押しのけられるので、電車にぶつかることはないようです。トンボは高速で動く物体との距離感や風のあしらいなどに長けてるようです。
人は、風よりも、電車の通過の動きに「引き込まれる」ような感じを受けることがありますね。雨で増水した川を見ていると、吸いこまれてしまいそうな危うさを覚えますが、そんな感じが踏切でもします。
モンキチョウは、ひらひらと舞うように飛びますね。たいていのチョウはそうです。アオスジアゲハは「切る」ような直線的な飛び方ができます。
ツマグロヒョウモンはチョウとしては珍しく「ソアリング」をよくやります。羽を開いたまま、羽ばたかず、風に乗っていたり、向かい風をうまく受けてふわ~っと高度を上げたり、もし見かけたら観察してください。チョウのソアリングも結構ダイナミックで面白いものです。
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