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アオスジアゲハが羽化したのですが、あまり暴れません。寒いんでしょう。
でも、夕方になってしまって、夜中に暴れたら翅を傷めますから、外に出すことにしました。
やっぱり体温が上がらなくて飛びにくいらしく、鉢の土の上にとまって休息しています。
元気な成虫なら、翅は完全防水ですから、雨の中でも飛びまわれるのですけれど、羽化後、間もなくですので、このまま暗くして放置しておきました。翌朝にはもういなくなっていましたから、おそらく朝方には飛び立っていったのでしょう。
アオスジアゲハって本当にきれいですね。大好きな蝶です。
8月29日、今日、クスノキをふと見たら、アオスジアゲハの3齢位の幼虫を見かけたので、また家の中へ連れてきました。かわいいです。
蛹で越冬するので、これから晩秋にかけてまた飼育することになるかもしれません。スミレ、パンジーなどが食草です。スミレで孵化した小さな幼虫でもパンジーも食べてくれますからそういう点ではいいのですが。
なにせ、もう食草自体が少ない時期になるので焦ります。
南方系のチョウですが、ずいぶん生息範囲を北へ広げてきました。昔はあまり見ないチョウでしたものね。派手な格好をした幼虫で、知らない人はびっくりしますよ。スミレなどの葉に派手な「毛虫」を見たら、ツマグロヒョウモンの幼虫です。育ててみてください。(実際には「毛」ではなくて、トゲのようなものなのですけれど。)
ぶら下がり型の蛹になりますのでそのつもりで。
蛹に光を当てると、反射スポットがあって、きれいに輝きます。それは美しいものです。実物をぜひご覧になりますように。
とまってくれないのです。
フラッシュをたいて、見当でシャッターを切りました。
ネコジャラシの方が主役になって写っています。
この後、飛び去ったので、しばらくして家へ戻ると、なんと
やがて、玄関前でランタナの花を見つけてとまりました。
おかげで接近できました。
モンシロチョウやスジグロシロチョウはよく見かけますが、キチョウは久しぶりです。近くから観察できてよかった。ベタっと黄色ではなくて、細かいゴマ模様みたいなのがあるんですね。
調べてみたら、シロチョウ科のキチョウ属だそうです。幼虫の食草はネムノキ、ハギ類などマメ科の植物だとありました。
増えてくれてもいいですよ~。
◆前回の記事で「対数ラセン」で巻き貝のシミュレーションをしました。
指数の形で書いてあったのになぜ「対数」ラセン?とお考えの方は鋭い。
「ln」は自然対数といいます。
◆さて、この式で表現されるラセンですが、等角ラセンともいいます。何が「等角」なのでしょう?
蛾の飛跡がこの曲線になるのですね。
蛾は、灯火を見込む角度を一定に保ちながら飛行するのです。そうすると自然にこのラセンを描くことになります。
別な言い方をすると
ラセンの中心から直線を引き、ラセンと交わった点で接線を引きます。すると、曲線上のどこであっても、中心からの線と、接線のなす角度が一定なのです。
ですから「等角」ラセンなのですね。
蛾の場合、別に灯火に飛び込むことが本来の目的で、灯火を見込む角度が一定の飛び方をするのではないでしょう。
おそらく、月夜に飛ぶ時に、月を見込む角度が一定であるように飛べば水平に飛べるのです。カブトムシなどもきっとそうでしょう。
地上でいくら飛んでも、月の角度が変わるわけじゃないですからね。
そういう性質があだとなって、人間が火を灯すと、そこへ飛び込んでしまわざるを得なかったのでしょう。かわいそうなことです。
「飛んで火に入る夏の虫」というのはみんな等角ラセンを描くのだと思います。
◆ミツバチは、蜜のありかを他のハチからダンスで教わって飛びだしてきますが、その時、太陽との角度を知らされていますので、太陽を見込む角度を一定にして飛べばえさ場に近くに行けます。実際に近くに到達して花を見つけると、今度はその花を見込む角度を一定にとって花へ接近していくのだそうです。すると、やはり等角ラセンを描いて花に接近することになりますね。
こんなところにも数学が役立ちました。面白いですね。不思議ですね。
◆前回、今回の記事で、下の本を参考にしています。よろしかったら探してお読みください。
●知りたいサイエンス「生き物たちのエレガントな数学」
上村文隆 著、技術評論社、平成19年10月刊
●「「理科」「数学」が好きになる 楽しい数理実験」
高木 隆司 著、講談社サイエンティフィク、2008年6月刊
いかがでしょう?
似てませんか?
左は飼育中のカタツムリ、右はエクセルのVBAで描いたグラフです。
◆ここで描いたのは「対数ラセン」(「等角ラセン」ともいいます)というものです。
この式を使って、VBAでグラフ用の点の座標を出力し、グラフの描画はエクセルにまかせました。
プログラムは下の通りです。これを実行するとA列とB列にデータが出力されますので、これを散布図にします。
------------------------------
'r = k * exp(a * θ)
Option Explicit
Const pi = 3.14159265358979
Sub Makigai()
Dim r As Double, k As Double, a As Double, theta As Double
Dim i As Integer
Dim x As Double, y As Double
Dim N As Integer '角度の分割数
Dim makisu As Integer
k = 1
a = 0.5
makisu = 4
N = 100
For i = 0 To N
theta = (makisu * pi / N) * i
r = k * Exp(a * theta)
x = r * Cos(theta)
y = r * Sin(theta)
Cells(i + 1, 1).Value = x
Cells(i + 1, 2).Value = y
Next i
End Sub
'-----------------------------
'k = 1, a = 1 → アサリ風
'k = 1, a = 0.5 → アワビ風
'k = 1, a = 0.1 → カタツムリ風, makisu = 6 の方がより巻貝風
'k = 0.05, a = 0.8 → 飛んで火に入る夏の虫 風
'k = 0.05, a = 0.2 → オウムガイ風
------------------------------
◆貝が成長していくときに、基本的に形が相似形のまま大きくなっていく、という性質からこういう数式が導かれます。(ここでは式の導出はしませんが。)
「カタツムリ風」という定数の選び方をして描いたのが最初のグラフでした。
◆プログラムの下のほうに、「オウムガイ風」というのがありますね。これを実行すると。
似てませんか?
オウムガイの殻は30年くらいも前にデパートの貝殻展でみつけて買ったものです。こういうものが簡単に売られていいのだろうか?と不審な気もしましたが入手しました。オオベソオオムガイだと思います。オウムガイは大きく括るとタコやイカの仲間の「頭足類」に入ります。巻き貝などとは違う仲間です。でも、成長の過程が自己相似という同じルールなので、同じプログラムでシミュレーションできるのです。
有名な化石生物「アンモナイト」はオウムガイと親戚です。
アンモナイトの巻き方はものすごくバリエーションが大きいようですね。
ここにお見せしたのは、オウムガイよりカタツムリの方に近いまき方のようでもありますね。
◆では次はアワビ。
ちょっと前に「アワビは巻き貝です」という話を書きましたが、再登場です。
こうやってみると、ナルホドアワビは巻き貝なのだ、と納得していただけるかと思います。
アサリは巻き貝じゃないでしょうに、といわれそうですね。
でも似てるでしょ。
アサリの写真を拡大してみてください。左端の先端部は少し巻いてますね。貝殻の模様を見ると、小さい時から大きくなるまで、自己相似の成長過程をたどったことが分かります。
ですから、同じ螺旋の式でシミュレーションできるのです。
アサリは自分をまきこむところまではいかなかった巻き貝、とみなすこともできますね。まきこめなかったものですから、一枚ではなく二枚で体を包んだのでしょうか。
◆一つの「対数ラセン」の式から、いろいろな貝の貝殻をシミュレーションしてみました。自然の仕組みを式に表現してみるとまた、新たな視点、広い視点が生まれてくることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
数学って自然の理解に強力な武器になるのです。自然の出来事を式で表現してみる。そうするとその式から、新たな視点が開けてくる。そこから自然を見る目がまた大きく広がってくる。という、循環が楽しめるのです。
アオスジアゲハが2匹(2「頭」という人もいますが、別にこだわらなくていいです)、ほぼ同時に羽化しました。
左の方をA、右をBとしましょう。
翅を軽くつまんで、ランタナの花につかまらせたところです。
このAは、すぐに飛び去っていきました。
充分に飛びたくなっていたようです。
時間的に少しAより遅く羽化したのでしょう、まだ、少し休憩状態。
ランタナの花にしばらくつかまっていました。
ちょっと珍しいショットですね。
完璧なフォルム、というのかな。
美しい。
普通、「チョウの毛並み」というのはあまり意識しないでしょ。
見てください、ふさふさ。犬を思わせるような美しい豊かな毛並みですね。
このあと、何枚か写真を撮っているうちに飛び立っていきました。
食酢の瓶にクスノキの枝をさして飼育していたのですが、蛹になるときに歩き回って(ワンダリングといいます)、瓶の壁で蛹になってしまいました。
蛹自体は安定しているのですが、羽化の時に蛹の殻から歩きだすんですね、その時に足場が悪いと落ちてしまって、翅の伸展に失敗することがあるのです。
そこで、落っこちてあわてて何かに登ろうとしたときに、いい足場になるように、と妻がティッシュペーパーを巻いてやったのが写っているのです。
人がいるときに羽化失敗を見てしまったら、カーテンにつかまらせるとか、ティッシュペーパーをぶら下げてやって、つかまったらセロテープで貼るとか、割り箸につかまらせてやって、箸を固定するとかしてやってください。早い時期に、よい足場につかまらせてやれれば羽化は成功します。翅を上向きに伸展することはできません。体が垂直から上向きになっていれば自力で伸展できます。
こちらは、蛹になるときに、固定に失敗して落ちてしまったものです。
蛹が黒く色づいてくるまでは、別にどういう姿勢でも大丈夫です。
羽化が近づいたら、こんな準備をします。
紙で、ちょうど蛹が入る円錐をつくります。その円錐の一部を長くしておいて、壁面にセロテープで固定し、蛹を入れてやります。これで準備は万端整いました。
別に蛹を紙の円錐に貼り付けるという必要はありません。入れてやるだけで大丈夫です。
セロテープの縁に粘着物がはみ出していないようにしてください。ちょっとでも粘ったところを踏んだら致命的ですから。
とまあ、こんな羽化準備をしてやって、無事羽化して飛び去っていくのを見るのは本当にうれしいものです。
もう30年以上もこうやってチョウと付き合ってきました。何匹羽化していったのかなぁ。楽しい趣味です。皆さんにもお勧めします。
柑橘類があればアゲハチョウが来ます。
セリ、パセリ、ニンジンなどをプランターで栽培すればキアゲハが来ます。
スミレの仲間にはツマグロヒョウモンが来ます。
食草を栽培してください。チョウたちは目ざとく飛来して産卵してくれます。そうとうな都会でも、来ます。チャレンジしてください。
意図してこういうショットを撮ったのではありません。
眼の前を歩き回り飛び回って狩りの獲物を探しているアシナガバチがいたのでカシャ。
そうしたらちょうど葉の裏に回り込むところだったのです。
死んだアシナガバチを手にとって見たこともあるはずなんですが、こういう模様だったとは気づいていませんでした。いつも背側から、あるいは横からしか見ていませんので、腹にはこんな模様もありますよ、とお目にかけます。
ところで、今夏、ヒメクチナシの葉が茂っています。オオスカシバがその周りを飛び回っているのも見ます、ところが木の下にフンを見かけないし、葉もボロボロに食われていません。ひょっとして、アシナガバチが幼虫を狩って餌にしているのではないか、と想像しています。
庭に出ると、丹念にいろいろな木の茂みの中をアシナガバチが歩き回っていますから。
巣は目に見えるところにはありません。ヒトの通行範囲とアシナガバチの巣のテリトリーが重ならなければそれでいいわけで、互いに不干渉でいきましょう。
ヒマワリの花に潜って、花粉まみれです。
普通にハナムグリというやつに比べると小さいので、「小青」ハナムグリでしょう。
人間だって、ミツバチが集めた蜜や花粉を横取りして食べるんですから、花粉はきっとおいしいと思いますが、満腹するにはずいぶん食べなければならないのでしょうね。
◆余談ですが:花の蜜は薄いショ糖液(砂糖水)です。どうしてもチョウを飼育せざるを得なくなったら、ヒトが舐めてみて甘みをほとんど感じない程度の砂糖水を脱脂綿に含ませて、チョウをとまらせ、ゼンマイ状の口をツマヨウジか何かでそっとのばしてやって、砂糖水に触れさせてやってください。飲んでくれるはずです。
間違っても、蜂蜜をなめさせたりしないでください。蜂蜜はハチたちが風を送って水分を飛ばし、ものすごく濃縮したものですから、濃すぎて飲んだチョウが水分バランスを崩して死にます。
また、ミツバチが胃におさめて花から巣へ持ち帰るときにミツバチの唾液の酵素が混じって、砂糖=ショ糖を分解して果糖とブドウ糖に分解されたものが蜂蜜です。花の蜜そのものではありません。
どうやって入ってきたのかは知りませんが、部屋の中にやってきましたので、例によってぷプラスチックケースに入れて、撮影しました。(世間ではこうやって部屋に入ってくる虫などは「不快昆虫」とかいうのでしょうが、全然不快じゃありません。かわいいですよ。)
さて、これ何という虫なのか?
ゴモクムシの仲間、というところまでは大丈夫だと思います。
いろいろ写させてもらったのですが・・・
決定的には決められませんでした。
ウスアカクロゴモクムシかなぁ、と内心思いつつ、決定打がないので、「ゴモクムシの仲間」ということでご紹介しておきます。
結構、すごいアゴをしていますね。でも噛みつくわけではありませんのでご安心を。
(子どものころ、アリを指先の皮の厚いところに噛みつかせて、「アクセサリー」みたいにして遊んだのを覚えています。ヒトの皮膚って結構分厚くて丈夫なものです。)
そのくらいのパワーはありそうな顎ですが、至極おとなしい虫でした。
1mmくらいのかわいい貝が壁面を歩いています。
大触覚と小触覚の2対を、一人前に持ってますね。
糸状のものが見えるのは、このケースで前に飼っていたアオスジアゲハの幼虫が足場として吐いた糸です。細い糸がこんなにくっきり写るということは、貝の大きさを示すものです。
でも、貝殻の巻き数が少ない。
これからたくさん巻かなくっちゃね。
毎朝、雨だよ~、といいながら霧吹きで壁面を濡らしてやります。大人の貝なら乾いた壁面でも結構歩けますけどね、この大きさじゃあ、つらそうだ。コケ、ニンジン、アサリの貝殻などを入れてありますので、大きくなるといいなぁ、と眺めています。
意味はわかるんですが、どうも落ち着かない名前のような気がします。
紅葉(葉)楓ですよね。モミジの葉の形をしたカエデなのかな?
でも~、モミジという名の植物はないのでしょ?カエデの別名として使われることはもちろんありますけれど。
カエデの葉に似た葉の「フウ」という植物ですよね。
素直にいけば「カエデバフウ」じゃないのか?とへそ曲がりのかかしさんは思うのでした。
http://www.geocities.jp/greensv88/jumoku-zz-momijibafuu.htm によりますと
モミジバフウ
学名 Liquidambar styraciflua L.
別名 アメリカフウ
分類 マンサク科フウ属 (落葉高木)カエデの葉に似たフウの意。フウは漢名「楓」の音読み。
大正時代に渡来した。多湿、肥沃地を好む。アメリカでも、水害が多い地域にこの木は多い。
かつて中国原産のフウの方が、多く移入されていたが、最近はこちらの方が多い。フウ
学名 Liquidambar formosana Hance
別名 Chinese Sweet-gum(英)、楓(中)
分類 マンサク科フウ属 (落葉高木)
漢名「楓」を、そのまま音読みしたもの。「楓」をカエデと読むのは、本来、誤解の元で、分類学的に付けられた名ではない。
こうありました。やっぱり、カエデバフウのほうがいいと思うなぁ。
まだ死んではいませんでしたが、花につかまらせてもしっかり自力でつかまることはできませんでした。
木の皮のような模様です。
もう一点、脚が2対しかないように見えませんか?
一番前の1対が小さくて、胸の前でしっかり畳んでいるので、見えないのですね。
ゼンマイ状の口をはさんでいるものが独特な形ですね。
しっかり写真を撮らせてもらったので、風で飛ばされないような木陰にそっと置いてやりました。アスファルトの道路上で死ぬと土に還るのが遅くなります。命を終えたら、なるべくすみやかに土に還り、命の流れに復帰したいですね。私もそういう風になりたい。
朝かげに男虹と女虹たちたれば黄のひとすじがきわだちて見ゆ:(豊橋市)小村宏
2008/08/04付 朝日歌壇より
次の歌は、多分この歌をうけての歌だと思います。
性別のあること時に煩わしあまつさえ空の虹にもありと:(岡山市)秋山素子
2008/08/25付 朝日歌壇より
◆「男虹・女虹」ってなんだろうな、多分「主虹・副虹」のことだろうな、と思います。虹を「龍」に見立てることもあるようですから、そこに「男女(雌雄)」が入り込む余地はあるのでしょう。でも、私は根が科学屋ですから、虹に男女を持ち込むことには強い違和感があります。
あの美しい虹という自然の大現象を見ながら、そこに男女を持ち込むことはなんだか、出来事を小さくしてしまっているように感じました。勝手を言ってゴメンナサイ。
虹については、私の「案山子庵雑記」で詳しく解説しています。ぜひ、ご覧ください↓
http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/98th/sci_98.htm
http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/99th/sci_99.htm
普通に見える虹が「主虹」といいます。上が赤くて下が紫に見えます。
条件の良い時は、主虹の外側にうっすらと副虹がかかることがあります。上が紫で下が赤になります。
主虹と副虹の間は暗く、主虹のすぐ内側は白っぽく明るく見えます。
虹の色というのは、太陽光線が水滴で分光された色ですから、「純粋な色」です。反射と吸収による物体色ではありません。まさに「天空の色」です。科学的にまた分析的に見れば見るほど、虹の不思議は深まります。私のHPでの説明も本当はまだまだ不充分でして、数学的にもっと深く突っ込むべきですし、量子力学も考慮すべきでしょう。科学が入り込むとロマンが消えると考えるのは浅薄なことです。
科学は自然の謎を深めてくれる道具なのです。知れば知るほど不思議が深まります。科学は楽しいですよ。
◆野暮な註を一つ。
「月影」が「月の光」であり、「星影」が「星明かり」であるように、「朝かげ」は「朝の日の光」です。
日本語って微妙ですねぇ。
◆またまた余談を。
アホウドリの保護や繁殖に長くかかわっておられる長谷川博さんが何かに書いた話だったと思うのですが。
灯火が全くない鳥島で、星の光によって地面に影が映るのを見た、ということです。
東京にいては想像もつかないことですが、本当にあるのですね。そうして、人間の眼はそれを見ることができるほどに感度が高いのですね。感動した覚えがあります。
◆「月虹」はそれなりに有名になりました。「星虹」ってあるのかなぁ?星の光が水滴で分光されて虹が見えるかという話です。
別件の「スター・ボウ」というのはSF的には有名なんですがね。直訳すれば「星虹」なんですが・・・。
宇宙空間を光速に近い速度で飛ぶときに見えるであろうと、そういう話です。
◆8月27日 追記
西條敏美 著「虹 その文化と科学」恒星社厚生閣 、1999年11月刊 から孫引きします。
「大漢和辞典」では、「古は龍の一種とし、雄を虹、雌を蜺といふ」とあり・・・
ということです。
その場合、くっきり見える主虹が雄で、薄い副虹が雌なのでしょうね。
私が引っ掛かっているのはそのあたりなんです。
男女を陽と陰にあてる陰陽説がそのまま現代に生き残っているとは思いませんが、社会には根強くジェンダー文化が残っていますね。
男は明るく強くたくましく、女は優しく力は弱くはかなげに。そういう性役割分担が今も社会には根強いでしょう。それを押しつけられています。人間社会にある性役割を、大自然の美しい現象に投影するのが嫌なんです。
価値中立な言葉にしましょうか。主虹を1次虹、副虹を2次虹ということにしましょう。
虹が単純な反射によってできるのなら、もっと明るくていいと思いませんか?
ところが、水滴に光がはいるときに同時に反射が起こっています、水滴内で反射するとき外部に光が漏れます、水滴から光が出る時も水滴内への反射も起こります。ですから、太陽光のうちのほんのわずかしか虹光線としては出てこないのです。
1次虹でこれですから、2次虹では反射回数がもう一回多いので、原理的に1次虹より暗いのです。
ただそれだけです。男女でもなく雌雄でもありません。
虹の女神イリス(Iris)が1次虹で、たまに男の神様が寄り添って2次虹ができる、というならまあ許しますが、イリスの神話にそういうのはないし。
というようなわけで、ジェンダー・フリーなほうが楽でいいじゃないですか。
虹に男女を見ることに、私が反発しているのはそういうことなのでした。
文化としての性役割分担を嫌っているのであって、生物に雌雄があり、生き方が異なるということは明白なことです。それを踏まえた上で、性役割の文化から解放されたいな。
執着から離れて、もっと自由にありたいと願っています。
内側。やけに立派な、富士山みたいなフジツボが見えています。
外から見ると
左はフジツボですが、右の管状のは何というんでしたっけ?忘れました。
フジツボの中を覗くと
ふじ‐つぼ【富士壺】フジツボ目フジツボ亜目の甲殻類で、柄部がなくて殻で岩礁などに着生しているものの総称。体は富士山形をした石灰質の殻で包まれ、体節は退化的で不分明。殻の中から蔓ツルのような6対の脚を出して水中の食物をとる。船底に付着して速力を減退させるのを俗に「かきがつく」という。海産。クロフジツボ・タテジマフジツボ・イワフジツボなど。藤壺とも書く。[広辞苑第五版]
カニなんかの仲間と考えてください。どこだったか、旅行中に、フジツボを食べたことがあります。味は覚えていません。珍しいものを食べた、という記憶だけです。
ひょっとして、管状のやつの幼生?という気もしますが、全く分かりません。海の生き物には縁遠くて。
鮑の片思い:(鮑が片貝であることから) 自分が相手を思うだけで、相手が自分を思わないことにいう。「磯の鮑の片思い」とも。[広辞苑第五版]
有名な言葉ですが、アワビは二枚貝の貝殻が一枚になったものではなく、巻き貝です。
あわび【鮑・鰒】ミミガイ科の巻貝のうち大形の種類の総称。マダカアワビ・メガイアワビ・クロアワビ・エゾアワビなど。貝殻は耳形で厚く、殻長10~20センチメートル。暗褐色または帯緑褐色、内面は真珠光沢がある。殻表に管状に立ち上った4~5個の呼吸孔がある。日本各地の岩礁にすむ。貝殻はボタンや螺鈿ラデンの材料。肉は食用、乾燥した半透明の良品を明鮑、不透明のものを灰鮑という。串貝。水貝。石決明。<季語:夏>[広辞苑第五版]
こういうアングルで撮れば、巻き貝であることがはっきりわかると思います。
巻き貝の口が大きく開いたものと考えてください。ごく近いうちに、普通の巻き貝とアワビの形のコンピューター・シミュレーションをお目にかけようと準備中です。
最後は幻想的に。
真珠層です。炭酸カルシウムの結晶が層状に配列して、反射光が干渉して発色しています。シャボン玉などと同じ発色の原理です。
炭酸カルシウムは酸にとけますから、酢をかけると二酸化炭素の泡を出してとけます。これは真珠も同じこと。真珠は清潔に。汗の成分が発酵したりして、もし酸性物質ができると表面が傷みます。
昔、高校化学教師の時代、真珠の養殖施設で、屑真珠がほしい、授業で酢に溶かして見せたいから、と申し込んだら、真珠のイメージを傷つけてはいけないということなのでしょうか、当方が屑真珠を仕入れて高く売る詐欺男風にとられたのでしょうか、断られました。古い思い出です。
今年まいた中で1本だけ太くたくましく長く伸びてくれたヒマワリの花です。
きれいな配列ですね。
以前にもこの配列について、フィボナッチ数列の関係がどうのこうの、と書いたように思いますが、ちょっと、プログラムを書いてみました。
似ていませんか?
「理科をアートしよう」高木隆司 著、岩波ジュニア新書 531 という本の第4章が「葉のつき方と黄金比」という題名になっています。
1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,・・・ というのがフィボナッチ数列といいます。ある項は前2項の和になっている、という数列です。
この数列の隣り合う二項の比は1.618・・・という数に近づいていきます。この比を「黄金比」といって、有名な比です。自然界にもこの比が現れるというのは有名でして、数学なんて生活とは無縁だ、という既成概念を打破しようという話のときなどによく登場します。
360度を黄金比に分割した小さい方の角度が137.5度なのですが、これがヒマワリの花の配列を描くときに重要な角度になります。
書籍中に「コンピューターでヒマワリらせんを描く」という項があって、こういう内容でした。
中心点の周りを137.5度ずつ回りながら、同時に一定の割合で中心点から遠ざかりながら、点を打ちます。(このことは、アルキメデス螺旋の上を回りながら点を打つ、というのと同じことになります。)
これを実行してみようか、と思い立って描いてみました。
アルキメデス螺旋は「r=aθ」と表わされる螺旋です。
エクセルのいわゆるマクロであるVisual Basicで書いてみました。下がそのプログラムです。お恥ずかしいくらいに冗長な書き方をしてみました。
------------------------------
Option Explicit
'r = a * θ
'Fibonacci (1 + Sqr(5)) / 2 =1.618033989…
'360 * (1/(1+1.618))=137.5 360度を黄金比に内分
Sub Himawari()
Const a = 1
Const pi = 3.14159265358979
Const f = 137.5
Dim r As Double
Dim theta As Double
Dim i As Integer
Dim row As Integer
Dim x As Double
Dim y As Double
row = 1
For i = 0 To 1000
theta = (pi / 180) * (i * f)
r = a * theta
x = r * Cos(theta)
y = r * Sin(theta)
Cells(row, 1).Value = x
Cells(row, 2).Value = y
row = row + 1
Next i
End Sub
------------------------------
これを実行すると、グラフ描画用のデータがシート上に出力されますので、それを散布図というグラフにして、少し表示の仕方を工夫すると上の図ができます。いかがでしょう。似てますか?
無駄を省くとこうなります。
------------------------------
Option Explicit
'r = a * θ … a = 1 とすると r = θ でよい
'Fibonacci (1 + Sqr(5)) / 2 =1.618033989…
Sub Himawari2()
Const pi = 3.14159265358979
Const sqr_5 = 2.23606797749979
Const f = 2 * pi * (1 / (1 + (1 + sqr_5) / 2)) '2πを黄金比に内分
Dim i As Integer
Dim theta As Double
For i = 0 To 1000
theta = i * f 'この theta は r でもある
Cells(i + 1, 1).Value = theta * Cos(theta) ' x = r * cos(theta) を省略
Cells(i + 1, 2).Value = theta * Sin(theta) ' y = r * sin(theta) を省略
Next i
End Sub
------------------------------
プログラム書きとしては、この方が気分はいいのですけど、読みにくいかもしれません。
このプログラムを、エクセルのマクロに貼り付ければ実行できます。試してみてください。
参考までに、アルキメデス螺旋の描き方も載せておきます。
------------------------------
Option Explicit
' r = a * θ
Sub Archimedes()
Const a = 1
Const pi = 3.14159265358979
Dim r As Double
Dim theta As Double
Dim i As Integer
Dim row As Integer
Dim x As Double
Dim y As Double
row = 1
For i = 0 To 1080
theta = (pi / 180) * i
r = a * theta
x = r * Cos(theta)
y = r * Sin(theta)
Cells(row, 1).Value = x
Cells(row, 2).Value = y
row = row + 1
Next i
End Sub
------------------------------
蚊取り線香みたいでしょ。
ここでは3回転しか描いていませんが、大きくなる割合が一定なのです。
◆さて、本物のヒマワリの方は成長します。
上の写真は8月20日でしたが、22日にはこうなっていました。
生物はやっぱり違いますね。
また、コンピューターで描けば全く乱れのないものが描けますが、生物の描くパターンは、微妙に揺らぎます。どのヒマワリも同じパターンの配列をしながら、それでいて、みんな揺らぎ方が違う。そうして、それをみる人の眼も、揺らいでいて、厳密には同じではないものを、同じパターンであると認識する。ふしぎですね。それが「ぬくもり」というものなのかもしれませんね。
こんなところが、人と自然のかかわりと、コンピューターの世界の違いでしょう。人間同士の遊びと、ゲーム機での遊びは決定的に違っているともいえます。
ブッドレアです。チョウがよく集まる花だ、と聞いて育てているのですが、手入れ不足なんでしょう、あんまり大きく育っていません。ベランダで太陽を浴びさせています。チョウに見えやすい場所とはいえませんから、今のところ、チョウが吸蜜にやってくることもないのですが、そのうち、きっと、と期待しています。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/fusafujiutugi.html
フサフジウツギ(房藤空木)
学名:Buddleja(フジウツギ科フジウツギ属)
別名:ブッドレア
花期:夏
落葉低木。枝先に 10 ~ 20 センチの穂状に花をつける。
http://www.7key.jp/data/vegetation/menu_h/butterfly_bush.html
一般名 ブッドレア
学名 Buddleja davidii
フジウツギ科フジウツギ属の耐寒性落葉低木
英語名 butterfly bush
別名 バタフライブッシュ、フサフジウツギ(房藤空木)、チチブフジウツギ(秩父藤空木)
花は穂状の円錐花序で、小さい花を多数つける。上側に向いて咲く。各小花の花冠は高杯形で、花先で4裂。花色は、紫・赤・桃・橙・白・黄と多彩。・・・
「Buddleja(ブッドレア)」は、17世紀のイギリスの植物学者バドル【Buddle】の名前にちなむ。
別名「バタフライブッシュ」が示すように、その香りにひかれて蝶が集まる。
すみれ色の「フレミングバイオレット」、赤紫色の「ロイヤルレッド」、黄色の「サンゴールド」などといった園芸品種がある。
有毒植物とされ、葉や枝、根皮に殺虫、解毒、打撲傷等に薬効がある成分が含まれるとされる。
これ、肉眼で見たときも「何を見ているのか?」がよくわからなくて、写真に撮って眺めていても「何を写したのか?」がよくわからなかったものです。
肉眼で見た眼は、二匹の昆虫が何らかの状態で引き合って、どっちかが強くて相手を引きずっている、という感じでした。すたすた歩いているという感じがしなかったのです。
写真で見ていても、初めのうち、2匹がつながっているように見えました。
長らく見ているうちに、左端の黒いものはクモの上顎であることが分かりました。
また、左が体の前部であるとして、4対あるはずの脚のうち、最後の1対の右脚が失われているようだということも見えてきました。
間をつなぐ細い部分があるということは、アリに擬態したアリグモのようです。ただ大きさがすごく小さい。3mmくらいしかなかったように覚えています。
「日本のクモ」という本でもさすがに幼体の詳しい写真はありません。でもまぁ、私が見るクモは「普通種」であるはずですから、怪我をしたアリグモの幼体、ではないか、と想像しております。
間違っていたらゴメンナサイ。ご存じの方はご教示ください。
学名は「Salvia farinacea」
間違ってないと思うのです。
花300というサイトから引用します。
http://www.hana300.com/burusa.html
ブルーサルビア(Blue salvia, Farinacea)
・紫蘇(しそ)科。
・学名 Salvia farinacea
Salvia : サルビア属
farinacea : 粉質の
Salvia(サルビア)は、ラテン語の「salvare(治療)」「salveo(健康)」が語源とされる。この種の植物は薬用になるものが多いことから。
ところで、困惑しているのは、こういう花もあるからなのです。
花の形はサルビアですが、赤くない。ですから、あえて呼ぶとすれば「青いサルビア」ですよね。
参ったなぁ。「ブルーサルビア」と「青いサルビア」ですって。
やはり、花300というサイトから引用します。
http://www.hana300.com/sarubi.html
サルビア(Salvia, Scarlet sage)
・紫蘇(しそ)科。
・学名 Salvia splendens(赤い方の花)
Salvia guaranitica(グアラニチカ)
Salvia : サルビア属
splendens : 立派な、きらめいた
Salvia(サルビア)は、ラテン語の「salvare(治療)」「salveo(健康)」が語源とされる。この種の植物は薬用になるものが多いことから。
・6月頃から11月頃まで開花。ずいぶん長い間咲き続ける。
・花の中のほうには蜜があり甘い。
・赤い花の別名
「緋衣草」(ひごろもそう)。
「スプレンデンス」 → 学名から
・青い「サルビア・グアラニチカ」の花は「ガオーッ」ってほえてるような形♪
・セージ、アメジストセージも、サルビアの一種です。
学名「Salvia guaranitica(グアラニチカ) 」が青い花の方です。
やっぱりなぁ、「ブルーサルビア」と「青いサルビア」は使い分けなければならないようですね。
◆青いサルビアの写真を撮っていたら、クマバチがやってきて蜜を吸っていました。
静止してくれませんでしたから、アングルを考える暇はありませんでした、これ一枚。
さして羽音もたてず、花の周りを飛び回っていました。
池の掃除をしていた妻が、ヤゴがいた、と柄杓に入れて連れてきた2匹。
いっぱいいるんだろうなぁ、この小さい池に。
尾鰓がないからもちろんイトトンボの仲間ではありません。
腹部の形からすると、ヤンマでもないだろうなぁ。
おそらく、シオカラトンボなどのなかまでしょう。でも、なんだかこの2匹、微妙に腹部のカーブが異なるようにも見えるのですが・・・。5mm足らずの小さなヤゴではこれ以上は分かりません。
どうも、私の癖で、みんな記念写真を載せてあげたくなってしまう。
というわけです。
とても精悍です。
体内が透けて見えます。
どれがどういう器官か、というところまでは分かりません。
消化器、神経系、循環器、そんなものが透けて見えているのだと思います。
顔も結構かわいいでしょう。強そうだけど、赤ちゃんという感じですね。
腹部を見てください。
矢羽根のような模様が透けて見えます。なんだろう?
空気中に住む昆虫の気管は腹部の側面に穴があって体内に盲管として入りこんでいるわkですが、水中に住むヤゴではそうはいきません。
腹部の先端から直腸に水を吸いこみ、そこがエラになっていて、水中の酸素を取り入れます。また、吸いこんだ水を肛門から噴出させて、水中ジェットのような素早い動きができます。
ひょっとして、その直腸の辺りのエラ構造が透けて見えているのかな?とも思いますが、確信はないので信用しないでください。
最後にワンショット。
よく見ると、触覚にも毛が生えているのですね。たまたま背景が暗くなったために、よく見えるように映りました。
水中の生き物の撮影はとても難しいです。
お灸をすえられているように見えませんか?
横から見ると
お分かりですよね。これヤイトバナです。
やいと‐ばな【灸花】〔植〕(子供たちが灸に擬して遊ぶところから) ヘクソカズラの別称。<季語:夏>[広辞苑第五版]
へくそ‐かずら【屁屎葛】 カヅラ:アカネ科の蔓性多年草。山野・路傍などに普通。葉は楕円形。全体に悪臭がある。夏、筒形で、外面白色、内面紫色の小花をつけ、果実は球形、黄褐色に熟す。ヤイトバナ。サオトメバナ。古名、くそかずら。漢名、牛皮凍。<季語:夏>[広辞苑第五版]
ヘクソカズラという名前は知っていて、その名前でブログに載せようと思っていたのですが、ヤイトバナから「子供たちが灸に擬して遊ぶ」というのを知って、猛烈に面白くなってしまって、やってみた次第です。
鳳仙花で爪を染めたり、白粉花で白粉遊びをしたり、昔の子供は何でも利用して遊んだのですね。
http://www.it-hiroshima.ac.jp/12serials/05kusabana_data/2005_08.html
によりますと
花の中心部の紅紫色が,お灸(きゅう)をすえた痕(あと)の色に見えるのでヤイトバナ(灸花)の名前がありますが,この名前は,花冠の部分をなめて手や顔にはりつけ,子供たちがお灸遊びをしたことに由来するとの説もあります。ヤイトバナとヘクソカズラどちらもユニークな名前ですが,ヤイトバナには昔の懐(なつ)かしさがあり,ヘクソカズラにはおかしさがあると思いませんか?
別名として,可憐で,田植えの頃に咲くことからサオトメバナ(早乙女花,五月女花)あるいはオトメバナ(乙女花)という上品な名前もあります。
花の中心部の紅紫色がお灸の痕に見えるでしょうか。
どっちかというと、お灸遊びの方が私は気に入りました。
きれいな花ですよね。
私にはさして悪臭は感じられないのですが、かわいそうな名前をもらいました。
表面の輝きがきれいです。
花を摘んでお灸遊びをしたことですし、もう一個、花を摘んで花の中を見せてもらいました。
根本が子房についていますから。
葯がついているのがオシベ。
花の中までこまかい毛が密生しています。花の先端近くまで続く毛と、子房のそばの毛では様子が違います。働きも違うのでしょうか。
こんな中まで入り込む虫さんも大変ですね。
http://homepage3.nifty.com/yaoi/sakusaku/4_1.htm
↑ここに花の内部の詳しい話が載っています。関心のある方は是非お読みください。
日中の気温はまだまだ猛烈に高い日もありますが、秋の雰囲気が色濃く漂い始めました。窒息しそうな空気の圧迫感が薄らぎ、なんとなく空気に透明感が増してきたように思われます。
私の家の付近では、1週間ほど前にカナカナゼミの声を聞きました。この土地でカナカナを聞くのは珍しいことです。2、3日前からコオロギの鳴き声も聞くようになりました。ツクツクホーシも鳴きはじめています。
相変わらずミンミンゼミ・アブラゼミの声も大きいですが、晩夏の調べが耳に届くようにもなってきました。
東京の平年気温は、もうピークを過ぎました。最高気温はピークが31.2℃でしたが、立秋の3日後の10日に31.1℃になり、今日、8月22日の平年値は30.5℃です。最低気温も8月15日までがピークで24.4℃、今日は24.1℃です。
明日は処暑。長く暑かった夏も、そろそろ息切れしてくるでしょう。
東京の日の出は、今日が5時5分です。いちばん早かった時が4時25分でしたから、40分遅くなりました。
今日の日の入りは、18時22分です。いちばん遅かった時が19時1分でしたから40分近く早まりました。夕方になるのが早くなる、これは気温の他に、秋めいた気分を生み出す大きな原因でしょう。
秋の日は釣瓶落とし、の感じになるのはもう少し先。でも、秋の気配はもうそこまで来ています。
暑さに気が張っていましたが、涼しくなると、気力が抜けて疲れがどっと出てきます。
御養生ください。
かかし拝
ガレージの隅できれいな緑色のカメムシがひっくり返っていました。
なんでちゃんと起き上がれないのかな、とその時は思いつつ、つまみあげて室内で撮影しました。
すると、左の後脚がないんですね。鳥とかカマキリとかにでも襲われたのでしょうか。かろうじて逃げのびてきたという感じ。元気なんですが起き上がりにくいようです。
後でもう一回取り上げますが、腹面からみた複眼の感じがなんだか不思議ですね。光の反射の関係でしょうが、腹側にいるこちらを見ているような感じ。
形はクサギカメムシと似ていますね。
カメムシ目 カメムシ亜目 カメムシ科 です。
マメ科、イネ科、キク科など、広範囲の植物の汁を吸う、とありました。
単眼もきれいに写りました。
口吻をたたんでいるのもみえます。
思いっきり近づいたら、複眼を構成する個眼もきれいに写りました。
なかなかの迫力でしょ。
腹側からのショットを2枚。
また複眼が背面から前方だけでなく、腹側にまでぐるっと存在しています。
そのために、フラッシュの光を反射して、フラッシュを当てた方向を見ているような感じになるのですね。
ひとしきり写真を撮った後、捕まえた場所の近くで、脚がなくてもつかまりやすいかな、という葉の上に置いてきました。生きのびられるかどうかは、まかせます。
蛾の幼虫が苦手な方は、サムネイルをクリックしないでください。
クルミの葉を糸で綴じたり、2枚の葉を重ねて閉じたりして中にこもっています。
チョウ目 > メイガ科 > フトメイガ亜科 > トサカフトメイガ
といいます。
中にこもっているのは誰だ?と開いてみたら出てきました。かなりのスピードで動き回ります。糞も一緒に綴じ込まれていました。
毛虫というほどの毛はありませんが、それでも細い透明な毛があるようです。
右下が頭です、念のため。
一番後ろの腹脚が葉の表面に張り巡らせた糸のマットをつかんでいます。
葉を開いたときに、虫の残骸のようなものが見えたので、肉食性もあるのかな?と一瞬思ったのですが、よく見ると
↓頭のところの細い毛をご覧ください。
別にドクガというわけではありませんから、そういう心配は要りませんが、なんとなく愛嬌のないやつです。
このあとちょっと間をおいて見に行ったら・・・
腹部の先端を固定して、体をひねってあちこちから葉を引き寄せて、綴じようとしていました。
悪いけれど、繁殖してほしくはないと、葉を切り取って、あらぬ方へ放り出しておきました。おそらくクルミの木にはたどり着けないはずです。
今年は、クルミの葉にこのトサカフトメイガがたくさん発生してしまい、さすがに困っています。殺虫剤はまく気がないんです。他の昆虫、中でもこの付近で生活しているカマキリがいますので、殺虫剤はまけません。手の届く範囲で虫のいる葉を切って、追放しています。
この幼虫はもうずいぶん大きくなって単独生活をしていますが、若齢のうちは集団で「巣」をつくってその中で成長します。
駆除しました。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/HTMLs/tosakafutomeiga.html
↑ここは「幼虫図鑑」のページです。苦手な人は見ない方がいいですよ。
↓どういう成虫なのか知りたい方は上のページの一番おしまいか、こちらをどうぞ。
http://mushinavi.com/navi-insect/data-ga_meiga_futo_tosaka.htm
カメムシの幼虫、しかも、以前に見た「人面」風のカメムシの幼虫ではないか、そこまではピンと来たのですが・・・。
そうであるなら、ムラサキシラホシカメムシの幼虫なのですが。
検索してみたら、トゲシラホシカメムシの幼虫もそっくりです。
↑ここにトゲシラホシカメムシの幼虫の写真があります。
↓ここにはムラサキシラホシカメムシの幼虫の写真があります。
http://ujiharao.exblog.jp/4447635/
さて、どちらなのか。決めかねます。以前成虫を見た場所に近いということではムラサキシラホシカメムシなんですが・・・。
大きさはとても小さい。いちばん右の写真は私の指の爪の先を歩いているところです。といえば、大きさの想像もつくかと思います。
どっちかなぁ。わかりません。
先に「白いサルスベリ」を見に行った記事を書いたときは、頭の中で全体像ができていませんでした。「白いサルスベリ、白いサルスベリ・・・」とその方にばかり意識が行っていて、幹の部分を掲載していたにもかかわらず、全体を理解していないという情けないことでした。
ふと、ああそうだったのかぁ、となったので再度ご紹介します。ペパーミントのお家のお隣です。
赤い花のサルスベリと、白い花のサルスベリを同時に育て、木がまだ若いうちに、2本をより合わせるようにして育てたのです。
その結果、まるで1本のサルスベリの木に赤と白の花がが源平咲きのように咲いているわけです。
工夫を凝らした結果でした。
◆赤いサルスベリの大きな木を、ついでにお目にかけておきます。
青空に映えるように撮ってみました。
葉と花の順序が特徴的ですよね。
花も大ぶりなので、接写がしやすいです。
豪華な雰囲気の咲き方です。
きれいですね。
◆余談:サルスベリは木肌も独特ですが、材としての幹がまた「ものすごく特徴的」なのです。
何かというと、恐ろしく硬い。昔、父母が家を建てたとき、サルスベリの木の柱を1本使ったのです。(凝った大工さんでした)。で、その材の余りを大工さんからもらったのですが、母がそこから和服の仕立てのときに使う「コテ台」を切り出してくれ、といったのですね。直径7~8cmの材でした。
いいよ、と安請け合いして、さあ、のこぎりで切り始めたのはいいけれど、まるっきり歯が立たないのです。何時間も苦闘して、のこぎりを2本ほどダメにして、やっと切ることができたのでした。もう二度とサルスベリの木は切りたくありません。すごいですよ~~~。
桔梗さんから、ご指摘をいただいたので、再度見に行ってきました。
なるほど、これがペパーミントなんだなぁ、と再認識。
葉を強くつまむと指先に香りがつきます。
シソの香りのような感じもするけれど、少し「青い香り」の「ミントの香り」でした。アイスクリームなんかで香りづけに青い小さな葉がついていたりしますが、あれがきっとこの葉っぱでしょう。
花に顔を近付けても、あまり香り高いという感じではありませんでした。
花のアップを狙ったのですが、風が強くて思うような写真にはなりませんでした。
小さな花が集合していて、それぞれの花のオシベ・メシベが長く伸びています。葯がついているのがオシベで、先端が少し二股になっているのがメシベです。
風に揺れる花を左手で包むように押さえながら撮影し、その後、左手の掌をかぐと、ペパーミントの香りがしました。葉や、花の香りが手に移ったのでしょう。すっきりしていて、甘ったるさのない、「切れ味のよい」香りとでもいうのでしょう。
まだ一つも花の咲いていない、蕾の小さな集団。葉っぱも小さい。
かわいい。
どうも、「おさないもの」を見ると、ほほが緩んでしまうかかしさんなのでした。
◆「赤毛のアン」の「風はそよ吹き、はっかの香がただよっていた」がどんな香りだったかはよく分かりません。
今回かいだペパーミントの香りは少し大人っぽい感じもします。スペアミントの方が甘い感じだとも聞いていますが、実際並べてかいだことはないので、まるっきり分からないというのが現実です。
ペパーミントはメントール、スペアミントはフェランドレンという香気成分ですが・・・。
(妻が「赤毛のアン」のアニメを見ているのを傍から少し見ましたが、あのお嬢さんの「おしゃべり」にはついていけませんでした。すごいですねぇ。)
以前にもご紹介しましたから、スナップだけでブログには載せなくてもいいだろうと思って撮影して、パソコンで見てビックリ。
暗い場所だったのでフラッシュを使いました。意識はしていませんでしたが、フラッシュに木の葉がかぶさってきていたのだと思います。緑のレフ板のような働きをしてしまったのではないでしょうか。
なんだか、深海底のような、深山幽谷の奥みたいな、幽玄な趣になってしまいました。
面白い写真になりましたのでご覧ください。
後ろ姿が見えたのでパチリ。
向き変えてほしいな、と、ちょっとちょっかいを出して
前を向いてくれた瞬間がありまして、スナップ!
同じアングルでもう一枚のショットがあるのですが
わずかの角度の違いで、青い色があることはわかるものの、輝いては見えません。
いいものを見せてもらいました。メスジロハエトリというので、メスの方が種名になっていますが、オスもすごいんだぁ、と驚きました。
金魚がぶら下がっているみたいだ、といってまた笑われました。
しゅう‐かいどう【秋海棠】シュウカイドウ科の多年草。中国南部の原産。観賞用に栽培し、しばしば野生化。地下に塊茎がある。茎は肉質・多汁。節は紅色。高さ約60センチメートル。9月ごろ、淡紅色の単性花を開く。<季語:秋> 。「病床に―を描きけり」(子規)[広辞苑第五版]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%A6%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%89%E3%82%A6 によりますと
シュウカイドウ(秋海棠、学名 Begonia grandis ssp. evansiana)は、シュウカイドウ科シュウカイドウ属(ベゴニア属)に分類される多年生草本球根植物である。和名は中国語名「秋海棠」の音読み。ヨウラクソウ(瓔珞草)とも呼ばれる。
よう‐らく【瓔珞】①インドの貴族男女が珠玉や貴金属に糸を通して作った装身具。頭・首・胸にかける。また、仏像などの装飾ともなった。瑶珞(ヨウラク)。②仏像の天蓋、また建築物の破風などに付ける垂飾。[広辞苑第五版]
なるほど。瓔珞草という名前はいい感じですね。
かなり豪華な雰囲気です。
オシベでしょうか?ひだ状になっていて独特な形をしています。
くっきりした姿が印象的でした。
我が家の庭は、どっちかというと虫さんの方が主役に近いので、基本は「無手入れ」。こういう家は少なくて、やはりみなさんちゃんと手入れをしていらっしゃる。
マンションの植栽とか、お庭の花とか、園芸種が多いですから、よくわからないことも多いのです。
さて、これはミントとはいっても、何ミントなのか?よくわかりません。ホワイトミントというのではないかと思います。
桔梗さんからコメント頂きました。ペパーミントだそうですので、訂正します。
はっ‐か【薄荷】①シソ科の多年草。山地に自生するが、香料植物として大規模に栽培。夏・秋に葉腋に淡紅紫色の唇形花を叢生。茎・葉共に薄荷油の原料となり、香料および矯味矯臭薬となる。メグサ。ミント。〈日葡〉
②広くは、 のほか薄荷脳を含む同属植物数種の総称。セイヨウハッカ(英語名ペパーミント)、オランダハッカ(英語名スペアミント)がある。
③薄荷精・薄荷脳の略。[広辞苑第五版]
◆ふと疑問。?。
「樟脳」「龍脳」「薄荷脳」など「脳」という字のつく物質がいくつかありますね。この「脳」はどんな意味なんでしょう?
のう【脳】①(brain) 中枢神経系の主要部。脊椎動物では脊髄の上端に連なり、脳膜に包まれて頭蓋腔内にある。かすかに紅い灰白色。大脳(終脳)・間脳・中脳・小脳および橋(後脳)・延髄(髄脳)に分けられ、特に大脳は人の意識活動の中心で、一般に脳といえば大脳を指すことが多い。人の脳の全重量は平均約
1300グラム。脳髄ノウズイ。徒然草「鼻より入りて―を食むといへり」。「脳腫瘍」
②頭や精神の働き。「脳裏・洗脳」
③主要なものや人。「髄脳・首脳」[広辞苑第五版]
③の意味でしょうか。そうすると「エッセンス」ということかもしれません。液体だったら「エッセンシャル・オイル=精油」というところでしょうが、固体では「油」とよべなかったのでしょね。
植物由来の「エッセンス」は、分子量が大きくて、通常の蒸留という方法では高温になってしまい、せっかくのエッセンスが熱分解してしまいます。
そこで、水蒸気蒸留という方法で抽出します。理論や正式な方法は面倒なので、ごく簡単に言ってしまうと、「蒸す」んですね。
たとえば、クスノキの葉や枝を細かくして、容器に入れ、水蒸気で蒸します。温度が高くなって、その容器からも水蒸気が出るようになったら、出てきた気体を水や氷で冷やしてやると、樟脳がとれます。水蒸気と樟脳蒸気が一緒になって出てくることが可能になるのです。
この水蒸気蒸留で、植物の花の香り成分を抽出して香水に使うことも昔からよく行われています。バラの香りのエッセンス、ラベンダーの香りのエッセンス・・・。
◆最近は「超臨界二酸化炭素による抽出」というのも行われます。
気体の二酸化炭素を、31℃・72.8気圧以上の状態にしてやると、液体でも気体でもない不思議な状態になります。これを「超臨界二酸化炭素」といいます。
この超臨界二酸化炭素は、液体のようにいろいろな物質を溶かしこむことができます。物質を溶かしこんだ超臨界二酸化炭素の圧力を下げていくと、「沸騰という激しい現象」をへずに、二酸化炭素が気体になってしまいます。
ですから、かなり低い温度で、穏やかに抽出ができるので、複雑な有機化合物をこわさずに抽出できるのです。
カフェインの入っていないインスタントコーヒーでは、この超臨界二酸化炭素によってカフェインを抽出していると聞きます。
以前、日本酸素という会社の工場を見学に行ったときに、いろいろな食品から超臨界二酸化炭素によって抽出した香りのエッセンス、というのをかがせてもらったことがあります。
◆「脳」→「抽出」と、私の「脳」で思考が飛びまわってしまいました。ミントの香りでもかいで、くつろいでください。
妻がこの蛹もうすぐ羽化するわ、と言っています。なるほど、外側がもうすっかり透けて、中の翅の模様が見えています。
蛹のてっぺんのとがったところなどが空っぽになっているのも分かります。
普通、アオスジアゲハは垂直面に立ったような形で蛹になるのですが、この蛹は飼育ケースのふたの内面の水平面で蛹になってしまっています。
この時点では少しくらい揺れても、事態の進行に影響はないので蓋をあけ、手で持ってもらっての撮影です。
アオスジアゲハ特有の黒と青の模様がたたみこまれているのが見えます。
羽化が始まっているわよ~、という呼び声に、カメラ抱えて飛んでいくと、もう、蛹の殻から出ていました。
翅はまだ伸びきっていません。写真がうっすらと白っぽくかすんでいるのはケースの外から写真を撮っているからです。ケースは洗っていません。というのは、幼虫がケースの内面を歩き回るとき、足場の糸を張りながら歩くので、これがこういう羽化の時にもよい足場になるからです。ケースを洗うと糸が取れ、足場がなくなり、羽化の失敗が増えます。少々汚くても、飼育ケースは洗わない方がいいのです。
今この状態で、クリアな写真が撮りたいと、ふたを持ち上げたら、振動に反応して逃げようとしたりして落ちる可能性があります。この状態で落ちたら、これは羽化にとっては致命的です。翅をまっすぐ伸展できなくなってしまいます。布とかティッシュにつかまらせて救うという手はありますが、それでも失敗することの方が多くなります。
そんなことしたら、もう、取り返しのつかない罪悪感にさいなまれることになりますので、ここは、写真の質よりは羽化の成功を優先しましょう。
もう翅はほとんど伸びています。
少したわみが残っている程度ですね。
体液を送り込んで、翅が湿っている間に一気に伸ばしてしまわなければなりません。一番、羽化にとって微妙で敏感な時間帯が過ぎていこうとしています。
ついでですが、チョウの口はストローのような管がゼンマイ状に巻いていることはたいていの人が知っていますが、昆虫の口というのは「アゴ」の変化したものであり、アゴは体節に1対あった脚の変化したものですから、ストロー状の一本の管といっても実は左右から一対の雨樋のような形の半分の管が合わさってできるのです。羽化の初めの方を間近から見られれば分かります。2本の細い半分の管を一本に合わせる作業をするのです。
ほぼ翅の展開が終わりました。
あとは乾燥させるだけです。翅は乾燥し、翅脈は中空のパイプになります。
体液に圧力を加えるための腹部の筋肉は消滅し、その筋肉を支配して動かしていた神経も消えます。それらは栄養になります。
ここから先は、外見上の変化はないので、あまり人の通らない場所で静かにさせておきます。同じ場所でじっとして、同じ姿でいる限りはそっとしておきます。
飛べる準備が整い、飛びたいゾ、という気持ちになると、人がのぞきに行ったときに翅をパタパタさせたり、歩き回ったりしますので、今度は翅を傷めないうちに外に出してやらなければなりません。
歩き回っていましたので、旅立ちの時、です。
屋外へケースを出し、ふたを開けます。3ショット撮ったところで、パ~ッと飛び立っていきました。
いい顔してるでしょ。完璧な姿ですね。存分に生きてください。それだけが私たちの望みです。
元気でね。何度立ち会っても、この旅立ちの時というのは、最高に嬉しいと同時に、なんとなくジンとする瞬間です。飛び去っていくと、なんだか力が抜けます。
(羽化した成虫の後ろに見えているのは、これから多分羽化するだろう蛹です。今こういう蛹が3匹います。みんな無事に旅立たせてやりたいと夫婦二人して願っています。)
昆虫を擬人化しようとは思わないのですが、どうもこういう風に目の前にやってきて、逃げるでもなく、じっとたたずまれてしまうと、写真撮ってブログに載せてあげようかなぁ、と思ってしまう私です。
翅がもうボロボロになってしまっています。コレクターはこうなってしまったチョウには見向きもしないでしょう。コレクターは羽化直後のチョウを標本にすればもっとも完全な標本ができると考えます。
私は、生きる姿を「観照する人」、命のの流れに「立ち会う人」でありたいと願うものです。
チョウは空を飛ぶことが生きる姿。精一杯生きてきて、その結果、翅がボロボロになったのですから、こんな美しい姿はない、と思うのです。
思わず、えらいね、と声をかけてやりたくなるのです。
蜜を吸いながら、なにやら井戸端会議の様子。
若くて華やかなチョウもいれば、時間を重ねて老熟したチョウというのもいるのです。チョウに出会ったら、そんな時間を刻みこんだ生の姿を読みとってみてください。
近くのスーパーへ車で買い物に行く途中、妻が白いサルスベリがある、といいました。買い物を済ませて、いったん家へ帰り、一人でもう一度車で見に行きました。ところが分からない。で、引き返して、妻を車に乗せ、再度探検に。
これでした。私の頭の中でサルスベリというと、いつも大きな木だったのです。ところがこれは鉢植えで、まだ1mを超えて2mはまだ、という木の高さ。それで、認識できずにいたのですね。先入観というものは怖いものです。
確かになぁ、サルスベリでした。
白いサルスベリを見るのも初めてでした。
大きな木で、赤くて、木の肌がづ独特の滑りそうな木肌で・・・という見かけで見ていたのですね。いや、なかなかにきれいなものを見ました。
鉢植えで、まだ大木ではなく、木の肌もあの独特の肌にはまだなりきっていないようでした。
さて、この白いサルスベリを見た後、家へ帰る途中、赤いサルスベリにも出会いましたので、一緒に載せます。
見上げて写しました。
いかにもサルスベリです。
望遠ズームでアップにしてみました。
ホウズキカメムシだと思います。緑色のはネットの紐ですが、それに沿ったアサガオの茎にとまっています。
うっかり、最初は、クサギカメムシだと思って撮影していました。
パソコンで見てみたら、違う!
右側の赤茶色がアサガオの茎です。針のような口を刺しています。針の鞘がくの字に曲がっています。
これ、以前に「ツマキヘリカメムシ」としてご紹介したのと同じかなぁ、と迷ってしまいました。
ただ、どうも、比べてみると、こちらの方がスマートな気がします。ツマキヘリカメムシの体の後ろ半分はずいぶん幅広く見えます。
で、決断。ホウズキカメムシだろう。
左の体の大きな方がメスでしょう。
昆虫の世界では、栄養コストのかかる卵を産むメスの方が体が大きいのが普通です。
◆上は8月9日の写真。8月13日、また同じ場所で見かけたので、今回は、誤解なし、ちゃんとホウズキカメムシと意識して写真に収めました。(意識したからって写真の質が変わるわけじゃないんですけど・・・)
なるべく、背面全体がくっきり写るようにしたつもりですがいかがでしょうか。
左の写真の、頭部だけを縮小なしで切り出してみました。
そして、単眼の位置に矢印を書きこんでおきました。なかなか見づらいですね。
少し茎を左手でひねって、真横からのアングルを何とか撮りました。
お腹の大きさを比べてください、歴然とした違いがあります。
右の方の上向きの個体がメスで、おそらく腹部には、卵が詰まっているのだろうと思います。
◆この日、たまたまクサギカメムシとも出くわしましたので、載せておきましょう。なにせ、最初に間違ってしまった当の虫ですから。
クルミの青い実にくっついていました。
ちゃんとみれば間違いようもないのですけれどね。先入観でものを見てはいけないですね。
複眼・単眼くっきり見えています。毛深い感じは全くありません。幅広です。
見比べて、認識パターンに加えてください。
8月7日、朝、新聞をお読み終えて、さあ立ちあがるか、と思ったらなんだか腕がムズムズします。なんだぁ?と見たら見慣れぬ昆虫が腕にくっついています。どこから入ってきたのやら、なんだかこわい家ですねぇ。
ちょっとプラスチックケースの中で待機してもらって、やりかかった仕事をさっと終え、カメラをとってきて撮影会。
お洒落できれいな虫です。
テツイロカミキリのときに見たような、複眼のところから触覚が出ている、という感じですね。
ただし、小さいんです。体長6mmくらいですかね。カミキリではない、多分ハムシだろうという感じはします。
黒い斑点模様を頼りに、いろいろ調べたのですが、どうもうまくない。
http://www.g-hopper.ne.jp/free/fukuda/photo_zukan/kochu/pz_kiberikubibosohamushi-01.htm このサイトの写真を見てください。キベリクビボソハムシです。似ているのですが、翅の模様が違う。
同じキベリクビボソハムシで検索して
http://mushinavi.com/navi-insect/data-hamusi_kubiboso_kiberi.htm このサイトの写真は私の腕にとまったのとよく似ている。
翅の模様などを手がかりに調べているのに、同じ名前で違う模様のものが出てきてしまって、戸惑いました。鞘翅の模様のパターンに変異が大きいらしいのです。
http://choyukkuri.exblog.jp/5658027/ には「鞘翅の模様パターン変化」が図示されていました。
ここの図を見て納得。私が出会ったのもキベリクビボソハムシで間違いないと思います。
甲虫目 > ハムシ科 > クビボソハムシ亜科 > キベリクビボソハムシ
学名:Lema adamsii
和名 キベリクビボソハムシ
体長 5.5~6mm
分布 本州,四国,九州,対馬,八丈島,甑島,屋久島
出現期 4~7月
エサ ヤマノイモの葉。幼虫も同様。
ことし、ヤマノイモを制限せずに伸ばしたのが、またいろんな昆虫の出現する原因の一つかもしれません。
撮影が済んで、窓の外のアサガオやヤマノイモが伸びているネットのところへ逃がしてやりました。
◆ 8月11日。上のキベリクビボソハムシを逃がしてやった、まさにそのあたりのヤマノイモの葉の上で、キベリクビボソハムシに出会いました。
これはひょっとすると、室内へ、写真撮って、と入り込んできた、あの個体かもしれませんね。再会です。
上に掲げた写真でもわかるのですが、脚の先端部が面白い、爪先を持ち上げたような、独特の格好をしています。
不思議な出会いでした。元気でね。
◆「ハチとアリ」の記事に桔梗さんから、アシナガバチが水を飲むようだ、というコメントをいただきました。それに対する私のレスポンスです。
実は、あれは、水を胃にため込んで巣に帰り、巣にその水をかけて水の蒸発熱で巣を冷やすという行為なのです。あまり高温になっては幼虫の成長によくないのでしょう。水冷式のクーラーなのです。
ミツバチも同じように水を飲んで帰って、巣を冷やします。ミツバチの方は集団で羽ばたいて巣の中に風を送り込みますが、やはり温度が高すぎると単なる空冷ではまにあわず、水の蒸発熱を利用するようです。(冬場寒い時は、ハチたちの筋肉の発熱で暖房します。)
チョウが吸水するという行為もおなじみですが、こちらは自分の体を冷やすため、とか、水に溶けている栄養塩類を吸収するためとか言います。きれいな水より、立ち小便の水たまりのような水が好きで、群がって吸水します。
その後、以前に買った「蜂は職人・デザイナー」INAX BOOKLET 1998年発行 という本をひっくり返してみましたら
夏の暑い日などの巣温の上昇に対しては、ミツバチ、アシナガバチ、スズメバチいずれの種も、打ち水をして団扇であおぐ。すなわち、水を採集してきては巣内各所に撒いたうえで、働きバチがいっせいに翅を震わせて扇風行動を行い、気化熱で巣温を下げるのである。
このように書かれておりました。スズメバチも打ち水をやるんですね。
また、「昆虫―驚異の微小脳」水波 誠 著、中公新書1860 によりますと
ミツバチでは、巣内の温度が上昇すると多くの働きバチが巣門で翅を震わせて巣内に冷風を送り込み、また他の働きバチは水を巣内に運び込んで気化熱を利用して巣内の温度を下げる。ハインリッヒによると、ミツバチの巣の中心部の温度は常に34.5℃±0.3℃の範囲に保たれ、幼虫が速やかに成長するための最適温度が維持されている。一匹一匹は変温動物であるミツバチも、コロニー全体としてみると「恒温動物」として振る舞うのである。(太字は原文のまま)
ということです。
◆チョウの吸水行動も有名ですがここではいまさら立ち入りません。
◆カマキリを長年飼育した経験からすると、カマキリは単なる真水をゴクゴクと飲みます。
飼育箱のネットに水滴をつけてやると、口をつけてごくごく飲みます。これはハチのような「打ち水」用の水でもないし、チョウの様な「塩類補給」「体温低下」のための吸水行動でもないようです。
ただ単に「のどが渇いた。水をゴクゴク飲んで、あ~おいしかったぁ」という行動のように思えました。自然界においても、カマキリが葉の上の水滴などに口をつけて水を飲むという行動をすることが知られています。
◆で、今日、アサヒ・コムでこんな記事を見つけました。
アオバト、ミネラル補給に舞い降りる 群馬の山中(アサヒ・コム 2008年8月14日8時16分)
群馬県上野村野栗沢の山中で、観察用の小屋に隠れて30分余り。バサバサという羽音とともに、直径50~60センチの小さな水たまりのそばに数十羽のアオバトが舞い降りた。ひしめき合って競うように口をつける水たまりの水は、岩肌からしみ出る鉱泉だ。
野栗沢で民宿「すりばち荘」を経営しながら、長年観察を続けている黒沢武久さん(66)によると、すぐそばを流れる沢の水はほとんど飲まないという。村で見かけるのは5月下旬から10月下旬ごろまでで、冬季は南下する。黒沢さんが数えたところ、今年は例年より多い約980羽が飛来している。
アオバトは体全体が黄緑色でオスは羽が赤みを帯びており、温泉や海水を好んで飲む変わった習性を持つ。山階鳥類研究所によると、ミネラルや塩分を補給するためとみられる。全国に分布するが、生息地は主に標高400~1300メートルの落葉広葉樹林帯で、市街地ではめったに見られないという。神奈川県大磯町では海岸に海水を飲みに来ることで知られる。
陸上動物にとって、水の不足も危険ですが、ナトリウム分の不足も危険です。馬や牛が岩塩をなめるというのはよく知られています。ヒトも塩味に対する感度は非常に高く、塩分不足への警戒感が高いことを示しています。尿中にナトリウムを無駄に捨ててしまわないような回収システムもしっかりしています。
上の記事では、アオバトがミネラル補給をするのですね。海岸で海水を飲むこともある、となっていますから、ナトリウムの補給がいかに大切であるかということがよくわかります。
◆みみこさんからは、「アオスジアゲハ」の記事にコメントを頂き、その中で
アオスジアゲハ?が、波打ち際近くで何かしていました。何かを吸っているようでしたが・・・・。
というお話を聞かせていただきました。
海水を飲む、塩まみれの砂に水をかけて溶かして飲む、浜辺の動物のふんや死骸に水をかけて表面を溶かして飲む・・・そんな塩分補給の行動だったのではないでしょうか?
◆普通、昆虫や小動物は水を飲まなくてもそう水不足にはなりません。餌自体が含む水分で十分だとか、栄養を代謝すると代謝反応から水が生成するのでそれで十分だとかです。
もし、動物の吸水行動をご覧になったらその意味を考えてみてください。よろしく。
オオフタオビドロバチだと思います。すれ違いざまのワンショットしかありません。アシナガバチのようなつもりだったので、記念にと思って1枚しか撮りませんでした。ハチもすぐ飛び去りましたし、一期一会ですねぇ。
http://members.jcom.home.ne.jp/fukumitu_mura/hachi_.html によりますと
オオフタオビドロバチハチ目 細腰亜目 スズメバチ科 ドロバチ亜科
Anterhynchium flavomarginatum 大きさ 10-21mm
体長15~17mm。翅を含めて全体が黒く、腹部に名の通り黄色い帯が2本見られます。細い竹筒やスズバチやスズメバチの古い巣穴などに泥土で補修して、ハマキガ科,ノメイガ科の幼虫を狩って詰め、そこに産卵し、幼虫の餌とします。
だそうです。ドロバチの仲間をちゃんと意識したのは初めてです。単独で生活し、巣も単純ですので、ハチとしては比較的古いタイプなのでしょう。
意識し始めると、いろんなのに出会いますねぇ。
ダイニングの窓の外、朝顔用のネットのところに、シオカラトンボのメスが来ていました。
いろんなトンボが来ます。そのうち、数が減ったとはいえ、アキアカネだって来ると思うんですよ。小さな池のおかげで、これほどトンボがやってくるとはね、幸せです。
動じない、という芯の強さのようなもの。
こんな写真まで撮らせてくれたんですよ。
単眼も写ってはいるのですが、少しぶれているので、わかる人にはわかるという程度です。
ちょっとカメラがうるさかったのか、ふっと飛び上ってホバリングし、位置を変えてとまった姿がこれ。
この見事な対称性。美しいという以外に形容の方法を知りません。
ちょっとため息が出ます。
(ヒトの顔を見たとき、対称性の悪い顔を見ると不快になります。そのヒトを信用する気にはなれません。対称性の良い顔のヒトに会うと、敬服します。テレビには対称性の悪い顔のヒトが多いですね。いろいろ言われますが、現場に打ち込む教師の世界には対称性の良い端正な笑顔のヒトが多いのですよ。生徒が教師を育ててくれるからなのです。)
いかに眼が大きいかが分かります。
また、翅の付け根の胸の部分の力感がすごい。
静かなたたずまいの中に、圧倒的なパワーを予感させる、というのはこういうことでしょう。
よい写真を撮らせてくれて、ありがとう。
センチニクバエといいます。先入観なしで見れば、結構美しいと思いませんか?自然の造形に「醜悪」というものはないと思っています。「醜悪」というものを発明したのはヒトの身勝手でしょう。
センチコガネやセンチニクバエの「センチ」ってなんだろう?「cm」の「センチ」かなぁ?と子どものころからずっと、調べもせずに謎だなぁ、と思っていました。今、奥本大三郎さんの「ファーブルの昆虫記」が刊行中ですが、これを読んでいて、なぞは氷解。
「センチ=雪隠(せっちん)」だったのです!念のために広辞苑を引いてみると
せんち【雪隠】→ せっちん
せっ‐ちん【雪隠】(セツインの連声) 便所。かわや。せんち。
調べてみもせず「謎だ」なんて、お恥ずかしいことでした。
◆私の子どものころは、トイレは汲み取り式で、家族では「御不浄」と呼んでおりました。今、御不浄といって、通じるかなぁ。
↓こんな呼び方をご存じですか?
これ、とある区立の小公園のトイレの入り口にかかっていました。
「とうす」と読んでトイレのことです。
とう‐す【東司】禅寺で、便所のこと。東浄(トウチン)。[広辞苑第五版]
◆ところで、このセンチニクバエ、とても思い出深いハエなのです。
思い出1:私が小学生のころ、今から50年くらいも昔の話。
部屋の中を飛んでいたセンチニクバエを目で追っていた私。当時は眼も反射神経もよくってねぇ、パッと手を伸ばして、手のひらの中にハエを捕まえてしまったんですね。いい運動神経でしょ。 で、ハエがつぶれもせず、かといってもう飛ぶこともできない程度に圧力をかけてから手のひらを開いて、見てビックリ!
手のひらの上に、長さ1mmあるかないかの小さなウジがいっぱい乗って歩いているではありませんか?まいったなぁ。あきれて、始末し、手を洗ったのは言うまでもありませんが・・・。
さてこの事実から何が分かるのでしょう?
そう、「センチニクバエは、卵胎生である!」ということです。知りませんでしたぁ。昆虫少年でしたが、卵胎生とはねぇ。多いに驚き、知識を増やしたことでした。絶対忘れえない強烈な「学習」でした。センチニクバエさんありがとう!
ウィキペディアです。参考まで。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%82%A8
思い出2:娘が小学校1年生の夏。母の実家、白神山地を後ろにひかえた海に近い家。子育て中はこの自然があふれかえるほどの家で、毎年夏の2週間近くを過ごしていました。
ある日の夕方、伯母が農作業の帰りに捕まえたといって、左手にカマキリを包み込み、右手一本で一輪車を押しながら帰ってきました。従弟が子どものころ使っていた虫カゴに入れて観察。センチニクバエを一匹私がつかまえてきて、餌として与えました。空腹だったのでしょう、カマキリは素早くハエをとらえて食べ始めました。目の前でむしゃむしゃとハエを食べるカマキリを、食い入るように見つめる娘。ちょっと刺激が強いかなぁ、などと親としては思ったのですが、とにかく真剣な眼差しで見つめています。そのうち、ハエの腹から、ぽろぽろと、小さなウジが落ち始めました。娘がショックを受けはしないかと心配しましたが、そういうこともなく、30分くらいもかかったのでしょうか、カマキリはハエを食べ終え、カマや触覚などの手入れを始めたのでした。
見ている方も、ほっと息をついたのですが、これがカマキリの継代飼育6年間の始まりだったのです。今思っても、ものすごい出来事でした。
カマキリさん、センチニクバエさん、ありがとう!
特に虫好きというわけでもない伯母が、甥の幼い子のためにカマキリを捕まえてきてくれたのです。虫との付き合い方を十分に心得ている人でした。伯母さんありがとう。
◆さて、センチニクバエの写真をもう少し追加して、この記事を終わりましょう。
複眼が印象的ですね。
「ハの字」になっているのは触覚でしょうか。
これは郵便受けの上。
脚の先端に注目してください。吸盤状になっていまして、ガラス窓の垂直面でも歩けるわけです。
飛行する昆虫としての完成形ですね。(トンボも別な形の完成形ですが。)
カブトムシなんかはまっすぐ飛んできて、木に当たってバシッと音を立てて衝突してやっと止まる、というちょっと情けない飛び方ですが、ハエはスマート。
ホバリングもできるし、背面飛行もできるし、天井に着陸することもできるし、ガラスの垂直面にも着陸できるし、とてつもない反射神経でハエ叩きをかいくぐって逃げるし・・・。
素晴らしい飛行家なんですよお~。
ちょっとだけでいいです、見方を変えていただけたらウレシイです。(好きになってくださいとは言いません、見かけたら駆除していただいて結構です。でも、ハエだって優れた生きものなんだということは知っておいてくださいね。)
7月7日の記事で「3匹になった」とご紹介しましたカタツムリが産卵しました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/post_d984_1.html
大分汚れたケースの外側からの撮影なのでくっきり写らなくて申し訳ありません。
カタツムリも雌雄同体ですので、複数いれば交尾可能で、産卵可能なんだが、とは思っていました。
これからどうなっていくのか、観察を続けます。
◆大垣内宏 著「カタツムリの生活」築地書館、1997年初版発行 から引用します。
右巻きのカタツムリでは、体が殻から伸びでたとき、進行方向に向かって右側の首の部分(触覚と殻口の中間くらいのところ)から、”恋矢(れんし)”と呼ばれる、細長い中空でほとんど無色に近い針のような軟骨をだして、相手のカタツムリをつっつきます。これがラブコールであり、相手からも同じように返事があれば、おたがいの愛はむすばれることになります。
そして、それぞれの体に精子のうを送り込んで、めでたく結婚式は終わります。交尾のあとは”恋矢”を捨ててしまうため、自然界ではこれを見る機会はなかなかありません。
初夏のころに同じ種類のカタツムリを複数個体、小さな飼育箱に入れておくと、しばしば交尾を観察することができるでしょう。
とありました。ちなみに”恋矢”は英語では”love darts”だそうです。
この話は、生物を教えていた時に生徒に話すと、結構受けていました。まず誰も知りませんから。
◆これはウィキペディアですが、カタツムリ全般についてよい記述があります。ご覧ください。↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%83%84%E3%83%A0%E3%83%AA
オニグモをご紹介したついでといってはなんですが、朝日俳壇から三句ほど、クモの巣がらみの句を。
2008/07/07付
近径をきて蜘蛛の囲にかかりけり:(荒尾市)鶴田幾美
以前、庭でクモの巣に気づかずに突っ込みまして。顔に張りついた網は払ったのですが、しばらくして、目の前が何だか乱反射。私は近視・乱視の眼鏡をしていますから、メガネが汚れたのかなぁ、とはずしてみたら、なんと見事にクモの網の中心付近の縦糸・横糸がレンズに転写されており、クモの巣の標本にでもしたいほどの美しさでした。もちろん拭き取りましたが、ガラス板を使ってクモの網を転写する方法もありうるんだなぁ、と感じ入ったことがあります。
2008/07/13
掛るもの雨粒ばかり蜘蛛の糸:(松原市)加藤あや
稲畑汀子 評:獲物を捕るために張った蜘蛛の囲に雨の一日となった。
クモは網が振動したときに、それが風によるものか獲物によるものかを識別できます。おそらくは雨粒がかかる振動も識別できると思います。でないと、疲れてしまうものなぁ。ただ、どういうときの動作なのか確定できませんが、外からの振動に対して、自分でゆさゆさと網を揺さぶって反応を待つ、という動作もあるように見えます。(オニグモの巣に触ってしまったら、そういう動作をしました。)獲物なら特段の応答はないでしょうが、もしオスグモなら、その振動に対して応答して、自分は獲物ではない、交尾を求める、というような信号を送り返すのではないかなどと想像しています。
2008/07/28
これはもう投網ぞ蜘蛛の囲に入りぬ:(柏市)塩田淳文
頭から顔面からクモの巣にかかってしまったのでしょうね。確かに、投網にかかった獲物の気分ですね。ところで、ナゲナワグモというのをご存じでしょうか。これは俗称ですが、日本では正式名「マメイタイセキグモ」と「ムツトゲイセキグモ」が、このナゲナワグモになります。「日本のクモ」から引用します。どちらのクモも
夕方から活動を始め、第2脚先端より粘球を吊す。粘球は時々回転させて獲物であるガ類を誘引し、ガ類が近付くと粘球を回転させぶつけて捕える。
イセキグモの和名は最初の発見者・井関尊二に因む。
とありました。
ウィキペディアにもよい解説がありますので関心がおありでしたらお読みください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%82%B2%E3%83%8A%E3%83%AF%E3%82%B0%E3%83%A2
昼間は主は不在、どこかに隠れています。
私は夕方以降あまり歩きまわらないたちなのですが、8月3日、妻が7時近くに外へ出ると、網を補修しているわよ、というので、頑張って撮影してきました。
↑この腹部背面の模様と、体の大きさ(2cm以上あるでしょう)からして、このクモは
オニグモです。
撮影時は、網の補修中で、もう中心近くのところで横糸(放射状の糸が縦糸で、らせん状の糸が横糸です)を張りなおしていることろでした。ですから、ぐるぐると体の向きを回転させていて、頭の方からの撮影、お尻の方からの撮影、などが比較的容易に行えました。
いろいろなアングルからご覧ください。
迫力ありますねぇ。
単眼も3対までは確認できますが、4対目の2個はわかりません。
最後の写真は何かをくわえていますが、獲物ではなく網のゴミでしょう。
「日本のクモ」によりますと
家の周りで見られる黒色の大型グモ。人家、神社、寺院など建物の周囲に多い。軒下に大型の正常円網を張り、昼間は軒下や建物の隅に潜んでいる。夕方から活動を始め、張ってあった網を、破損の状態によって2~3日おきに張り替える。
とありました。まさにその通りの行動をしています。
この網を張っている場所は、勝手口の外を照らす蛍光灯のまん前という位置です。ここに網を張っていると、光に引き寄せられて飛んでくる昆虫などを効率よく捕まえることができるのでしょう。かしこい行動です。
↓翌、8月4日の昼間の網の状況です。
網が斜めになってしまったようですが、全体の構造は保たれています。
↓8月11日の昼間の網。
ずいぶん長期にわたって同じ場所で生活しています。
産卵の時期も近いのではないでしょうか。
以前にイヌホウズキとして書いたことがありますので、訂正します。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_4480.html
↑ここにイヌホウズキとして出ているのはフユサンゴです。イヌホウズキの実は黒くなるはずなのに、赤くなりました。焦った。
http://www.hana300.com/fuyusa.html によりますと
フユサンゴ(冬珊瑚)
・茄子(なす)科。
・学名 Solanum pseudo-capsicum
Solanum : ナス属
pseudo-capsicum : トウガラシに似た
Solanum(ソラナム)は、ラテン古名の「solamen(安静)」が語源。この属の植物に鎮痛作用を持つものがあることから。
・ブラジル原産、明治中期に渡来。
・夏から冬にかけて鮮やかな色の丸い実をいっぱいつけるので、その姿を珊瑚に見立て、時期と合わせて「冬珊瑚」という名前に なったとのこと。実の色の遷移がおもしろく、花を咲かせたあとで緑色の実になり、それが順々に緑 → 黄 → 橙、に色づく。いろんな段階の色の実が同居して、緑色の実、黄色の実、橙色の実がほぼ同時に楽しめる。
・実はきれいだが毒があるらしく、食用にはならない。
・寒さに強い。
だそうです。
http://www.oz-plants.jp/FBData/JCherry.html から追加情報
別名:たまやなぎ、たまさんご
英名:Christmas cherry,Jerusalem cherry
実が熟していく順にならべてみるとこんな感じになります。
じつはですね、しばらく前に、近所の駐車場やマンションの脇で赤い実がとてもかわいい植物を見つけて、我が家にも来てもらおうと、実をもらってきて播いたのですね。
で、その後どうなってしまったのか見失ってしまっていたのです。今年、ナス科の花が咲いたので、知っているのはワルナスビとイヌホウズキくらいですので、ワルナスビでなければイヌホウズキだろう、と思っていたわけです。そうしたら、花も終わり、実が熟して、「黒くなるはずが赤くなってしまった」のでした。あわてて、調べなおしたわけです。
ハダカホウズキというのもあるのですが、実のつき方からするとおそらくフユサンゴだろうということに落ち着きました。
◆ナス科の植物は毒のあるものが多いのでご注意を!
ジャガイモの芽のソラニンは有名ですよね。フユサンゴの毒はソラノカプシンというアルカロイドだそうです。
◆植物は優しい、なんてうそですよ~。毒もいっぱいです。
↓参考にどうぞ
http://hfnet.nih.go.jp/usr/kiso/pamphlet/dokushoku.pdf
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E6%AF%92%E6%A4%8D%E7%89%A9
ご注意を!
◆北京オリンピックが始まったようですね。もともとオリンピックには一切無関心な私にはどうでもいいのですけれど。高校野球もやっているようですね。両方重なって、定時ニュースさえ不定時化してしまった今、私はテレビとは無縁です。
ですけど、「8」にこだわっていたということくらいは知っていますから、記念写真を撮っておきました。
2008年8月8日午後8時8分8秒、です。電波時計ですから正確ですよ。
以前、11月11日11時11分11秒を撮ろうと思って準備していたら、失敗しました。11秒になった瞬間にシャッターボタンを押したのに、カメラ側がなにやらピントやら露出やらそのときになって設定したものですから、1秒以上遅れて、「12秒」が写ったのですね。いや、めげました。今回の写真は一眼レフですので、シャッターの追従性がよく、そういう遅れなしで安心して写真が撮れました。
◆ところで、なんでオリンピックで騒ぐんでしょうね?意味不明ですね。なんで競うんですか?何でがんばるんですか?
ひょっとして、戦争って、人間の「ガンバリズム」「キソイズム」に根ざしているのではないでしょうか?
競うなんてやめてみませんか?がんばるなんてやめてみませんか?
楽ですよ~。
オリンピックが終わるとパラリンピックでしょ。せっかく障害者になれて、人間社会を覆う「ガンバリズム」や「キソイズム」から解放されるという幸運に恵まれているのに、わざわざ競うことはないでしょう、がんばることはないやあね。
障害者は社会の在り方を、一段上から見て、人間社会を遠く見とおすポジションに近いんですからして、わざわざ健常者の価値観にまみれることはないだろう、と私は思うのです。
頑張ればなんでもできるんだ、なんて大ウソに手を貸すことはない。障害者だろうと健常者だろうと、できることはできるし、できないことはできないんです。
できることをやる、人間それでいいでしょ。
(註:かかしさんは「ポリオ後遺症による左下肢歩行機能損傷」を持つ4級の障害者です、為念。)
◆「感動を与える」なんていう傲慢も拒否しませんか。あの人たちがやっていることを見て感動するのは見る側の勝手ですが、やる側が「感動を与えよう」なんてとんでもない傲慢なことです。(高校野球もね、そんな選手宣誓はやめましょうね。)
与えられた感動にひたって気持ちよくなっていると、背中の方から「ファシズム」が忍び寄ってきますよ。ファシズムは怖い顔してやってくるわけじゃあないんです。気持ちよい感動とともにやってくるんですからね。
この歳になって初めて出会う昆虫のなんと多いことよ。
◆8/1。これも初めて見た昆虫です。
きれいな緑色なんです。セミみたいな感じもしますね。
でも小さい。5mmくらいです。
セミみたいというのは、いい直感でして、これもやはりカメムシの仲間のウンカです。下のサイトで調べました。
http://members.jcom.home.ne.jp/fukumitu_mura/hanshimoku_.html#_unka_
ミドリグンバイウンカ(グンバイウンカ科)
全長5mm前後。全体は黄緑色で、頭部と胸部背に水色の3本の縦スジが特徴です。翅は半透明で、支脈が黄緑色をしています。名前は緑色の体で、相撲で使われる軍配(ぐんばい)に似ていることから付いています。
こんどはミドリグンバイウンカの幼虫ですね。
お尻から糸のようなものが4本くらい出ているようです。
目つきはツマグロオオヨコバイと似ています。かわいいですが、そう立て続けに出てくることはないだろに、と若干呆れ気味。
◆8/8。「二度会うやつとは三度会う」というような格言でもつくりますかね。
実際、私もヤマノイモの葉にセミの抜けがらを見つけたので、これはアブラゼミかな?ミンミンゼミかな?触覚のところを写しておこう、とシャッターを切ったわけです。まずは全体像。
さて、この写真の左の方、葉の裏に何か緑色の小さなものがぼんやり映っています。これが曲者。
さあ触覚の接写をしよう、と、ぐんと近づいて、ファインダーを覗いていたら視野に割り込んできたのがミドリグンバイウンカ。
あらまぁ、と驚きつつ撮影しました。正直、びっくりです。ファインダーの中に突如闖入してくるんだものなぁ。
というわけで、ミドリグンバイウンカと3回も出会ってしまいました。60年あったことがなかったのに、ここにきて3度、というのも不思議な縁ですねぇ。
◆ところで、当初の目的はというと・・・。
触覚の2番目と3番目の節の長さを見るのでしたね。
といいつつ、よくわかりません。断定的なことは何も言えません。なんとなく、長さがほぼ同じかなぁ、とも思います。そうならこれはミンミンゼミの抜けがらなのですが・・・。
判定して見てください。
これはクサギカメムシの幼虫で間違いありません。何といってもそばに成虫がいましたから大丈夫。
翅の芽がまだほとんど見えないですから。
いろんな段階のカメムシたちがよってたかって液を吸っているのは実はムクゲ。
おまえたち、だめでしょ、と説教をして、全員この場からは追放。また登ってきたらまた追放。
結構、それで聞き分けてくれたか、集団でしがみついている姿は見かけなくなりました。
と、ぼやきつつ、クサギカメムシの卵を見たかったなぁ、と思っているかかしさんです。
不思議な卵でね、模様がついているんですよ。
去年の秋に書いた記事をお読みください。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_c223.html
卵と孵ったばかりの幼虫を見ることができます。
カメムシだろうとは見当をつけたのですが・・・なかなか見つからない。
ハリカメムシの幼虫というのが一番近そうでした。
翅の芽がみえます。
http://wolffia.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/post_b82e.html
ここに、ハリカメムシの5齢幼虫の写真があります。それと比べると、もっと若齢のようですね。
また、ここでは
ハリカメムシとホソハリカメムシの成虫は互いによく似ていますが、幼虫の方はかなり差があります。前者の幼虫は写真の様に凸凹して厳つい感じですが、後者の幼虫は比較的平滑です。
と解説されておりました。
ということで、ハリカメムシの幼虫、ということにします。
まだ若齢幼虫で、有名な「鳥の糞への擬態」です。
屋外では、約99%は寄生されたり、ハチに捕まって餌にされたり、鳥に見つかって食べられたり・・・で、成虫にはなれません。
もし、子どもと飼育をすることがあったら、成虫が産卵にきたときに、どの葉っぱで腹部の先端を曲げて卵をうみつけたか目に焼き付けておいて、卵の段階で室内に取り込んで飼育するのが確実です。
もし、屋外でみつけた幼虫を室内に入れて飼育するのなら、「寄生」ということを教えて、アゲハの場合は「ハチの一種」が寄生すること、寄生する側も一生懸命生きていること、そうやって成虫になれないものがいっぱいいることが、アゲハの繁殖にも大事であること、などをあらかじめ優しく話しておいてあげた方がいいと思います。ショックをやわらげてあげることも大事です。
小学校などで、飼育を試みることもあると思いますが、そういった配慮は必要でしょう。
これからは「残暑厳しき砌(みぎり)・・・」といかなくてはなりませんが・・・。
暑いです。暑さと湿度にノックアウトされています。
金魚鉢の金魚が酸素不足で水面に口を出してパクパクするような、なんだか息をしていても息が入ってこないような・・・辛いですね。
30年の平均という重さの中で見ると、間もなく年間の平年気温のピークを過ぎることになります。期待しましょう。
せめて、写真くらいむさ苦しくないものを、と選んだ一枚がコレ。
フウセンカズラの青い風船です。花が小さい割に、大きな風船をつくってくれます。熟した時の種がまたハート形の模様が入っていて楽しいですね。
暑いさなかの夏バテにご注意いただきたいのはもとより、暑さが過ぎて秋めいてきたときにドッと疲れが出ることにも御配慮頂き、ご自愛ください。
◆オマケ
実はこれ、ムクゲの花びらなんです。
なぜ「ネコ」なのかよくわかりません。
ネコハエトリを戦わせる遊びをなさった方もいらっしゃるでしょうか。その地域ではこのクモを「ホンチ」とか「ババ」などとも呼ぶそうです。
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ミスジハエトリです。以前紹介したことがあります。
アダンソンハエトリが生活圏を広げて屋内まで侵入してきたために、屋内を出て野外で生活することが多くなったハエトリグモです。
自動車にくっついていたところをコンパクトデジカメで撮りました。とっているうちにぴょんと跳んで手に乗ってしまいました。普通、クモは、例えば家の中でみつけて外へ逃がしてやろうと手に乗せようとしても、体温を感じると逃げてしまって、なかなか手に乗ってはくれないものです。
自分から跳び乗ってきてしまうなんて、ちょっと跳び先を間違ったよな、キミ。
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オスは全く違った模様です。
白くてぱっと目立ちます。
いちばん右の写真では大きな単眼がくっきり撮れました。どんな風に世界が見えているのでしょうか?ヒトの見る世界が唯一の世界のありようではありません。他の動物が世界をどう見ているのか?想像してみましょう。
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シラヒゲハエトリです。ブロック塀にくっついているところです。
背景に溶け込んで、非常に見づらいです。このあたりの隙間にでも巣をつくってテリトリーを持っているのでしょう。
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以上、4種類ご覧いただきました。私も以前は「ハエトリグモ」というぼんやりした認識しか持っていなかったのですが、写真を撮り、図鑑を繰り、ブログに載せているうちに少しずつ「目がよくなって」きました。
結構かわいいですよ。見つけたら観察してみてください。触肢というのを顔の前で動かす姿などは実にかわいいものです。
あまり擬人化とかはしたくないのですが、なんだかこう、わざわざ眼の前にやってきて逃げもせず、写真撮って、といっているような状況が続きます。
ホトトギスの葉の上にとまってじっとしていたヤマトシジミ。
翅がぼろぼろなんですが、それはとっても立派なことで、とっても美しいと思います。精いっぱいに生きてきた証ですから。小さいけど、たくましいですね。
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こちらはフウセンカズラの小さな花から吸蜜しているヤマトシジミ。
活発な個体です。元気よく花を次々と飛びまわっていました。
じっとしていてくれたので接写ができました。
鱗粉まで見えましたのでお目にかけます。シジミチョウがここまで撮らせてくれるのは珍しいことです。
それにしてはどうも、胴が細いなぁ、と思ったのです。
飛んだらきれいな紫色が見えました。
ルリシジミ?とも思いましたが、これはムラサキシジミです。
残念ながら、私の目の前で翅を開いた写真を撮らせてくれませんでした。翅を開いたところはこのサイトでご覧ください。
http://www.insects.jp/kon-tyomurasakisi.htm
ムラサキシジミ:学名 Narathura japonica
翅の表が青紫色に輝くシジミチョウ。翅の裏面はシミが浮かんだような茶色。前翅の先がやや尖っているのが特徴的。
シイやカシの木の周辺で見られ、枝葉にまとわりつくように飛ぶ。人家の周囲で見られることもある。成虫で越冬する。
幼虫の食草は、シイ、カシ類各種。
とありました。
きれいですよ~。子どもの頃はミドリシジミやベニシジミも見たのになぁ。この頃出会いません。
でも、今の季節、クスノキの葉にはアオスジアゲハの卵やら幼虫がいる可能性も高いので、切った枝を水を入れたバケツに入れて、チェックしながら捨てています。
そうしたら、そのバケツに入ったクスノキにアオスジアゲハのメスが関心を示してやってきました。切ったものですからにおいが立ち上っていたのかもしれません。ずいぶん長いこと、枝の周りを飛び回り、産卵行動をしていました。そのおかげで、ぶれてはいますが、何枚か写真が撮れましたのでご紹介します。
一枚目は、翅を打ち下ろしたところが写っています。チョウの羽ばたきでは、打ち下ろしが深いのが特徴です。腹部が上に見えていますね。
クスノキのそばのヤマノイモの茎にとまって羽ばたいているところ。
体は動かず後ろ翅が動いています。
前翅の激しい動きが見えます。
静止した状態の写真も美しいですが、こういう動きの写真も面白いものですね。
いろんな昆虫たちがいろんな姿を見せにやってきてくれます。
なんだか向こうから見てもらいにやってくるという感じなんですよね。夏は命の密度が濃い。これからどんなもの・ことを見せてくれるのか、楽しみです。
◆夏は命の季節です。緑のあるところで、むっとするような草いきれが立ちのぼります。
あれは、活動する命の熱気やにおいであると同時に、死んだ命の土へ帰る、腐敗の熱気やにおいも一緒に立ちのぼっているのです。
生きるといい、死ぬといい、命の流れであり、命の活動です。夏は生と死が濃い季節です。
一度そんな風にも考えてみてくださいませんか?
アングルが悪いなぁ、などと考えてなんとか近づきたいと思ったのですが・・・
次のシャッターを押した瞬間、被写体のセミがいなくなっていました。パソコンで見てみたら
飛び去る瞬間を撮ってしまったのでした。オシッコひっかけられなくてよかったぁ。
一眼レフを使うようになって、時々こういう思いがけない写真が撮れます。
シングル・オートフォーカスというモードでいったんピントを固定してしまうと、今回のように被写体が飛び立ってピントの外に出ても、シャッターボタンに反応してくれるので何とかこういう写真になるのです。強引な撮り方ともいえますが、楽しい写真が撮れました。
きれいですね~。
よく見ると、口を幹に刺して樹液を吸っている最中ではないでしょうか。
私が子供のころはミンミンゼミは稀少でした。ニイニイゼミ、アブラゼミ、ツクツクホウシが主でした。ミンミンゼミなどはあこがれの的だったんですが。
ニイニイゼミはいなくなりました。アブラゼミも鳴いていますがミンミンゼミの大声に負けそうです。
ツクツクホウシは現時点ではまだ鳴いていません。(8/6)
木漏れ日にまだらになってあの人が我に手を振る夏のキャンパス:(京都市)敷田八千代(2008/07/21 朝日歌壇)
待ち合わせに五分遅れてやってくる君の上半身に降る雨:(京都市)敷田八千代
馬場あき子 評:雨の中を駆けてきた「君」の息づかいが雨の匂いとともにある。(2008/07/28 朝日歌壇)
百万の firefly が飛ぶ夜を愛し合うなら灰になるまで:(京都市)敷田八千代
高野公彦 評:もし無数の螢火の中で愛し合うなら、死ぬまでそうしていたい、という激しい恋の思い。(2008/07/28 朝日歌壇)
大学生は高校生とは違いますし、また社会人とも違います。個性と感性と年齢と行動力。
どこかつらさをかんじさせる激しさ。恋は破壊をもいとわないけれど、愛は人生をより合わせる強靭な意志。相手を独占したい欲望と、相手を育ててゆきたい願い。
恋には終わりがあるかもしれませんが、愛には終わりというものはありません。
どうか成就しますように。
入選の通知届いてハガキ代の五百円入れる災害募金
永田和宏 評:高校生。入選で貰った葉書の分の代金を募金する。朝日歌壇も役立っている。(2008/07/21 朝日歌壇から)
岩手県の女子高校生の歌です。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/post_cda0.html
ここでご紹介した初々しい恋心の歌の作者です。歌壇に入選してそのハガキ代を、地元の地震の災害募金に使った、という高校生らしいストレートな行動。
元高校教師としての私は、やはり高校生が好きだなぁ。大人であって大人になりきってはいない、あの揺れる時代に立ち会いたいと、高校教師になったのでした。
なんだか中央の部分が小さいようで、いまひとつヒマワリっぽくなかったのですが。
「自然の中の数学」とかいうと必ず出てくる写真です。
管状花の並びがらせんをつくっているように見えます。
「フィボナッチ数列」という話になります。その話、私もいつかしようかな、と思いつつ、ほったらかし。
これは、ずいぶん前に撮った写真でして、ブログ用の写真フォルダの隅っこでずっと出番を待ったまま眠っていたものです。
フィボナッチ数列の話を今する気にはなりませんが、せっかくヒマワリできれいならせんをご紹介しましたから、一緒に載せることにしましょう。
同様のらせん模様が見えています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%9C%E3%83%8A%E3%83%83%E3%83%81%E6%95%B0
http://www2.plala.or.jp/aki_ogawa/episode/fibon.html
http://www.cwo.zaq.ne.jp/bfaby300/math/fibona.html
こんなところを読んでみてください。そのうち、私も一つくらいフィボナッチ数列の話を書きたいな、とは思っています。
7月23日付で、ヤブガラシの実をご紹介しました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/post_1734.html
花をちゃんと認識しないうちに実ができてしまった、と書きました。その後、同じ辺りを見ていたら、ヤブガラシの花を見ることができましたのでご紹介します。
緑色の花弁でしょうか、5枚あります。オシベが5本。中央に徳利のようなメシベが立ち上がっています。
こうやって花の写真を取っていると、必ずといっていいほどアリを見かけます。まったく勤勉です。
虫媒花のメインの媒介者はアリなのではないか、と思うくらいです。とても小さな花ですが、蜜が出ているのでしょうか、花をめぐって歩いています。花粉を花から花へ運んでいることになるでしょう。
花が終わると、多分こんな順序で実が熟していくのだと思います。
子房が膨らんでまん丸くなります。
これがかわいいですね。
大分前に、大田区の環八沿いの植え込みでみつけたワルナスビをご紹介しました。
この写真、東京港区の東京タワーもほど近い、とある場所でみつけたワルナスビです。
写真ではうまく色調が出ませんでしたが、花弁がうっすらと紫色でした。
以前にご紹介したのは、花弁は真っ白だったので「アレッ」と思ったのです。
雑草図鑑を見たら「花冠は5中裂、白色から紫色まである」となっていました。そうだったのかぁ。
結構いっぱい咲いていました。
遠くから見る分にはきれいですが・・・。
これはかなり痛いです。
今回も一回刺さりました。
ご注意を。刺さってしまったのは私がいいアングルを探してひっくり返したりしていたからです。
最近は、こういう植物が公共の場所にあったりすると、危険を放置したとかいうクレームがついたりして・・・管理者は予防的に刈り取ってしまったり・・・変ですよねぇ、自分の責任なのに。
人を責め立てるに急、な世の中です。不寛容な気分が社会に蔓延しているようで窮屈だなぁ。
こうやって落ち着いて見てみると、本当にきれいです。
脱皮ということの不思議さにうたれます。
鋭く尖った脚の先端を木の肌にしっかり食い込ませています。
これが羽化の際の命綱。こうやって固定した幼虫時代の殻に、羽化中の成虫がどうやって体を支えているのか?よくは分かりませんが、綱渡りのような状態を通過して羽化を完成させていくわけです。危険な時間帯ですね。おそらく、羽化の過程で失敗してしまう個体も少なくはないのだと思います。
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ところで、一番上の写真の触覚を見てください。
実は、アブラゼミとミンミンゼミは、成虫はもちろん一目で分かりますが、抜けがらはとてもよく似ているのです。
抜けがらだけを見て、これはアブラゼミだ、これはミンミンゼミだ、と判別できるのでしょうか?
http://www.hirahaku.jp/web_yomimono/tantei/smmiwake.html
http://www4.zero.ad.jp/seiken/shihyo/bhousemi.htm
上のサイトを参照してください。アブラゼミでは「触角は毛深く、第3節は第2節の1.5倍」とあります。
ミンミンゼミでは、第3節と第2節はほぼ同じ長さなのだそうです。
触覚の部分だけを拡大してみました。
いかがでしょう?
第2節と第3節の長さが違うようだ、とは思うのですが、「1.5倍」もちがうかなぁ?
これは、アブラゼミの抜けがらであることは確定していますから、この程度の違いなのだということをご理解ください。
これは、8月4日の夜に羽化に失敗しかかったけれど、なんとか成功したアブラゼミの抜けがらの触覚部分です。
いかがでしょう?
やっぱり1.5倍はないような気がします。
◆ところで、この知識をもとに下の写真を見てください。
これは大田区の白山神社で8月1日に撮影したセミの抜けがらです。
触覚をご覧ください。
どっちでしょう?アブラゼミ?ミンミンゼミ?
アブラゼミではないか、と私は思うのですがいかがでしょうか。
私は早寝早起きのたちですのでもう白河夜船だったのですが、妻によると、8月4日の夜、雨が激しく振っていた時に、ドアを開けたら羽化中のセミが抜けがらともども落っこちてきたのだそうです。
翅も固まっていなくて、8月1日の夜にアブラゼミを羽化させた木の枝に、あわててくっつけてやったのだそうです。
8月5日朝、見ると、左の翅が少し伸び切れなかったようです、しわがある。右の翅も少し反っているようにも見えます。そっとつかんで庭へ放してやったら、無事なんとか飛ぶことができて、去っていきました。よかった~。飛べなかった場合、セミは飼育できませんから死ぬまでを見届けるしかないのですが、そんなことにならずにホッとしています。短い成虫の期間を精一杯生き抜いてください。
これが、その抜けがら。
何があったのでしょうか?羽化を支え切れずに落ちてしまったのでしょうか?
カマドウマにはいろいろ種類があるのですが、わけわかりませんから、カマドウマですませることにします。
この写真の個体は、脚を除いた体長が6~7mmくらいの小さな幼虫です。
実は、直前に成虫もいたのですが、後ろ脚が取れていたので、撮影せずにいたら、今度はちゃんとした体の幼虫がやってきました。
口器や、脚の関節部のトゲなど、普通はゆっくり見る暇のない部分をご覧ください。
なんとなくツルツルな感じですが、よく見ると、胸部背面には毛の流れのようなものがありますね。
尾角にも毛が生えています。
肉眼では見えないものが、マクロレンズで観察すると見えてくるので、楽しくてしょうがないところです。
最近は家の中がきれいすぎて住みづらいだろうな、と思います。昔の台所では、流しの下の野菜入れ、などでよく見かけました。
脚がものすごく取れやすくて、乱暴に扱うと脚が取れ、かわいそうな思いをします。
妻は、以前洗面所にゴキブリホイホイを仕掛けていましたが、ゴキブリがかからず、カマドウマがかかってしまったのを発見してショックを受け、以来、洗面所にゴキブリホイホイは置かなくなりました。(心優しい妻(ひと)でしょ。)
別に好きになっていただかなくても結構なんですが、でも、嫌いでも、それなりの付き合い方ってあるように思うんですよ。何でもかんでも殲滅しようというのは、やっぱり変なことだと思うんです。適当にあしらってやってください。悪いことをする虫ではありませんから。
◆カマドウマについて少し詳しいことはウィキペディアをお読みください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%9E%E3%83%89%E3%82%A6%E3%83%9E
8月1日、夕方です。妻が家の外壁を歩いていたセミの幼虫を連れてきました。
庭に転がっていたボウガシの木の切れ端をバケツに立てて、そこにつかまらせました。
しばらく歩きまわっていましたが、やがて少しオーバーハングに傾いたところにつかまってじっとするようになりました。その時の写真がこれ。6時40分ころのことです。
しばらくテレビのニュースなど見たりして、7時半ごろに見たら、ちょうど羽化が始まったところでした。
複眼はもう黒々としていますから、光を吸収しています。やはり視覚は大事なのでしょう。濡れて白っぽいということはありません。単眼も見えています。
前脚はまだ抜けきっていません。
体をそらしていきます。
口をよく見てください。先端が2本に分かれているように見えます。チョウの口と同じく、左右両側から合わさって1本の管になるのでしょうか。
脱皮というものは、幼虫時代の「表皮」をすべて脱ぐのですから、口から始まる消化管の表面も脱ぎます。また、体内に先端の閉じた管として入っていた気管も脱ぎます。抜けがらから「白い糸」のようなものが出ていたら、そのようなものの抜けがらだと思ってください。
針状の管である口の先端にも白い糸がついていますね。これは幼虫時代の消化管の内面でしょう。
分からないのは、前翅の付け根付近から出て、先へ行くと太くなる白い糸です。
この位置で、脱ぎ捨てるべき表皮というとなんなのかなぁ?
ちょっと、わかりませんでした。
成虫の腹部の先端は、幼虫時代の後脚の辺りまで出てきているように思えます。
何かの引っかかりがなければ、どうみたって落っこちそうです。
どうやって体を支えているのでしょう?
天使の誕生!です。
ため息が出るほど美しい時間(とき)です。
まだしわくちゃで白っぽい翅に緑色の筋が見えますがこれは「翅脈」です。やがてここへ体液を圧送して翅を展開することになります。
腹部の先端が見えます。どのようにして体を支えているのか、やはりわかりません。
脚の付け根の辺りから伸びている白い糸は気管が裏返しになったものではないでしょうか?
この白い糸が体を支えているのでしょうか?
ここまでは一気に進んできたのですが、この状態でしばらく脚を乾燥させます。まだ、湿っていてやわらかく、起き上がっても体を支えることができないからです。
脚が乾燥したのでしょう。
幼虫時代の触覚の辺りにかけた前脚、これが大事なのです。ここが滑ってしまったら、落ちてしまいます。
前脚ががっしり抜けがらをつかんでいます。
腹部の先端は交尾器なのでしょう。
あまり普通は見ることのない部分です。
想像にすぎないのですが、この交尾器の部分を使って「白い糸を把握していた」ということはないのでしょうか?
「把握」でなくても「引っかかる」だけでもいい、そうやって、ぶら下がった体を支えていたのではないか、そんな想像をしました。
おそらく腹部の筋肉を緊張させて体液の圧力を高めて圧送しているのでしょうが、外見的にはとても静かです。
単眼がフラッシュを浴びて輝いています。
腹部先端の交尾器も伸びています。
胸部の茶色が少しずつ濃くなってきました。
このとき、翅は平面的に開いています。
4枚の翅が同一平面上にある、という感じですね。
この個体、産卵管がありませんからもちろんオスですが、オスとして鳴くときに音を響かせる腹部上端の板が見えています。
「腹弁」というのだと思います。
メスにも小さくありますが、オスは大きな音を響かせられるように大きな板になっているのです。
これで体形は成虫としての完成形にたどりついたようです。
どうして最初からこの屋根型にしないで、いったん平面型に展開してから屋根型にするのでしょう?
よくわかりません。
あとは、翅を含めて体全体をよく乾燥させることだけです。
この時点では、体重は前脚2本で支えてぶら下がっています。ぶら下がりは大丈夫ですけれど、もし地面にでも落ちて歩かなければならなくなったら、まだちょっと柔らかくて曲がってしまうのではないかとも思います。
ちょっとほっとして、一息ついて、お顔拝見。
ちょっと愛嬌のある顔ですね。
ここまできても、やっぱり天使ですね。
屋外での羽化で、この全く動けない状態のときに、アリに見つかると致命的です。体は柔らかいし、逃げられないし、アリはそういう意味では「獰猛」ですからね。
この写真の時点で8時20分ころです。
50分間くらい、床にべったり座って、かがみこんだり転がったりしながら観察し写真撮影してきたら、さすがに腰が痛い。
翅も大分色づいてきたし、後は乾燥するだけですから、これで妻と二人の観察会を終了にしました。
以前、ミカンの木でアブラゼミが羽化するところを、夫婦二人で屋根の上に座り込んで観察したことはあったのです。妻はセミの羽化を見るのはその時が初めてだったといいます。
その時は、かなりの距離があって、様子は見えましたが、とても接近できる状況ではありませんでした。
今回、全くの「眼の前」で観察できて、本当にうれしく楽しかったです。緊張しました。ここまでたどり着いてくれてほっとしました。かなり気分はハイになっていたようです。
もし、私たちの観察が余分な介入になっていて、羽化を失敗させてしまったら、悔やんでも悔やみきれません。
でも、よかった。ありがとう。
◆翌朝の写真を最後にお目にかけます。
もう一回、お顔拝見。
いい顔してるなぁ、って、昆虫に向かって変ですか?
何年もの長い間、地中で生活してきて、ほんの数日間、生殖世代を生きるわけです。
一生の大部分を過ごす形態が「大人」のような気もする。
大人の生活の最後に「生殖の時間」が来たのでしょう。一生懸命生きて、生殖して、子孫を残してください。なんだかこう、感情移入してしまいました。
連れてきたのが妻ですから、妻の手で、外へ放してやりました。強く羽ばたいて木の間に消えていきました。
元気でな、頑張れよ。
アオドウガネだと思います。
指先のサイズと比べて大きさを推測してください。
カナブンよりは小型です。
指先から葉の上へ移してやった状態です。
もっと腹側を撮ろうとしたら、危険を感じてしまったらしく、「擬死」状態になって地面に落ちてしまいました。
拾い上げた姿がコレ。
「僕はもう死んでいる」と主張しています。
脚を縮めて、本当に死んじゃったような格好をしています。
しばらくして、擬死状態を解き、ブーンと飛んでクルミの木の陰に消えていきました。
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上の写真の個体より少し緑色の鮮やかさが足りません。
かといって、ドウガネブイブイにしては緑色が強い、と思います。
色の具合など比べてみてください。
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昔話:小学生のころ、ご近所の庭のぶどう棚にカナブンがいっぱいつくのです。
手でいっぱいつまみとって、さて、容れものがない。仕方がないのでズボンのポケットに押し込んで家へ帰ると、カナブンたちが体液をだしてましてね。ポケットがぐしょぐしょ。
いやぁ~、まいった、という経験があります。刺したり、噛んだりはしませんけれど、ポケットにカナブンをいれることはやめた方がよさそうです。
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