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2008年7月 8日 (火)

薄羽蜻蛉

雛芥子の花さく軌道すすみゆくワンマンカーに薄羽蜻蛉:(岸和田市)南与三

朝日歌壇(2008/06/02)より。

歌の内容には関係のない戸惑いを覚えたものですから。

「蜻蛉」というのは、ごく普通には「トンボ」を指しているように思っていました。南さんの歌の昆虫は「ウスバカゲロウ」だと思うんですよね。カゲロウというと私の頭の中では「蜉蝣」の方が思い浮かぶんです。

うすば‐かげろう【薄羽蜉蝣】 アミメカゲロウ目ウスバカゲロウ科の昆虫の総称。また、その一種。一見トンボに似る。翅は透明、細かな脈がある。開張約8センチメートル。幼虫は「ありじごく」。<季語:夏>[広辞苑第五版]

かげろう【蜉蝣・蜻蛉】(飛ぶさまが陽炎カゲロウのひらめくように見えるからいう)
①トンボの古名。源氏物語蜻蛉「―の物はかなげに飛びちがふを」
②カゲロウ目の昆虫の総称。体も翅も弱々しく、2本または3本の長い尾毛がある。夏、水辺を飛び、交尾・産卵を終えれば、数時間で死ぬ。幼虫は2~3年を経て成虫に羽化。はかないもののたとえに用いる。かぎろう。青 セイフ。朝顔。 ヒオムシ。  秋 。徒然草「―の夕を待ち、夏の蝉の春秋を知らぬ」[広辞苑第五版]

とんぼ【蜻蛉】トンボ目に属する昆虫の総称。腹部は細長く、円筒状。細長い透明な2対の翅ハネは非常に強くよく飛ぶ。複眼が大きく、触角は短い。幼虫は「やご」といい、水中に生活。成虫・幼虫ともに他の昆虫を捕食。せいれい。かげろう。あきず。とんぼう。<季語:秋>[広辞苑第五版]

いいんですね、「薄羽蜻蛉」でもって「ウスバカゲロウ」と読んで。

トンボの方で「薄羽黄蜻蛉=ウスバキトンボ」というのもいるんです。こちらは、お盆のころに見かける黄色いトンボで精霊トンボとかも呼ばれます。

何となく混乱しそうなので、私のような散文的な人間には「薄羽蜉蝣」「薄羽黄蜻蛉」と使い分けた方がよさそうな気がしてしまうのでした。

◆ところで、ウスバカゲロウの幼虫はアリジゴクです。英語では ant lion というそうです。

アリジゴクは前向きには歩けないのですね。らせん状に後ずさりしながらすり鉢状の巣をつくります。落ちかかったアリなどの小動物に、砂を浴びせかけて引きずりこんで体液を吸うわけです。

成長の速さは遅く、蛹までに2,3年かかることもあるそうです。妙な話ですが、体液を吸うだけなので、固体のウンチができないのです。蛹が羽化して成虫となるときに初めて排泄をします。ふ~む、不思議な昆虫ですね。

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