アシナガキンバエ
明るい太陽光のもとだったので、何気なく撮影して、パソコン画面で見てビックリ。これは一体なんという昆虫なのか!
http://wolffia.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/post_9bb1.html
このブログによりますと、
「キンバエと言っても、魚や汚物に集るキンバエとは全然関係ありません。アシナガキンバエは、短角亜目、直縫群(アブ類)、アシナガバエ科、アシナガバエ亜科に属すアブの仲間ですが、汚い方のキンバエは、短角亜目、環縫群(ハエ類)、クロバエ科、キンバエ亜科の最もハエ的なハエです。」
ということです。アシナガキンバエという、肉食性のアブなんですね。
◆一度、その存在を知ると、「見えて」くるのですね。6月14日には、ちょっと不思議な写真が撮れました。
ものすごく敏捷で、ストロボの発光に反応して飛び上るのですね。
ストロボが増光し始めると飛び上り、ストロボの光量最大の辺りで撮影されたようです。
この後、また元の葉の上に戻ってくるのです。一眼レフでは、シャッターを切るとミラーが跳ね上がりますから、シャッターを切る瞬間葉の上にいて、ミラーが復帰してファインダーが回復するとまた葉の上にいるのですが、でも写真には写っていない、ということが起きるのです。
◆今日、6月17日にもこんな写真が撮れました。
写真左の葉の表面にピントが合っています。このあたりにアシナガキンバエが止まっていたのです。それをフォーカシング・ポイントにとらえてシャッターを切ったのですが、写真はご覧の通り。
フラッシュの光に反応したようです。すごいですね。
ピンボケ気味ですが勘弁してください。
水波誠著「昆虫―驚異の微小脳」中公新書1860 から少し引用します。
ハエやハチの視覚の特徴は、時間的な解像度が高いことである。時間的な解像度は、一秒間に何回の明暗の変化を見分けらることができるかで評価され、、これを「ちらつき融合頻度」と呼ぶ。ちらつき融合頻度はカタツムリでは四ヘルツ(一秒間に四回)、ヒトでは十五ヘルツから六〇ヘルツ、ハエで一五〇ヘルツ程度である。カタツムリの眼の前に一本の棒を見せ、一秒間に四回棒を出し入れしても、それを静止しているものと区別ができず、棒の上に乗ろうとする。しかし、私たちにはカタツムリを笑う資格はない。私たちは映画のコマ(通常三二コマ/秒)や蛍光灯のちらつき(一〇〇ヘルツまたは一二〇ヘルツ)を感じとれないが、このちらつきはハエにははっきりと見えている。
ということです。人間は優れた動物だ、などと思いあがらない方がいいですね。ハエには蛍光灯が点滅して見えているのです。
視覚のスピードもさりながら、それを生かす、翅の動きの速さもものすごいですよね。
フラッシュが光を出し始めると、それを感知して、静止していた状態からはばたきはじめて、離陸し、フラッシュの光が減ると戻ってくる。ミラーが上がってから降りるまでの間にこれだけのことができるのです。
ヒトの「一瞬」が、アシナガキンバエにはスローモーションなんですね。
いや、驚きました。
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