アリグモのオス
ものすごい上顎が特徴です。
アリグモは明らかにアリに擬態しているのですが、アリに擬態してアリに近付いてアリを食べるというのではないようです。
アリとアリグモがすれ違ったり接近遭遇しているシーンはいくらもありますが、アリグモがアリを捕まえようとした、ということはありません。
アリというのはヒトにとっては有毒というわけでもなく、つぶしてもさして臭かったりするわけでもないのであまり意識しませんが、小さな昆虫の中ではかなり「強力」なやつなんです。(大きなアリを捕まえて、怒らせて、指先の皮の厚いところに噛みつかせて、それを何匹も指先にくっつけて、ぷらぷらさせて遊んだ覚えがあります。昔の男の子ですねぇ。昆虫にとっては、ヒトって超巨大な生き物であることをお忘れなく。)
お尻から蟻酸を含む液を噴き出すのですね。(ちなみに、アリをたくさん集めてフラスコに入れ、蒸留したら刺激性の酸がとれた、というので「アリの酸=蟻酸」というのだったと思います。)
昔、生まれたばかりのカマキリの幼虫に、その時アブラムシもいなくて、アカアリを捕まえてきて入れてやったのですね。小さなアリなら餌になるか、と。そうしたら、子カマキリがアリを捕まえようとすると、パタッと倒れるのは子カマキリの方だったのです。蟻酸攻撃にやられたのでしょう。あわててアリをつぶしたりつまみだしたりしました。あれには焦った。以来、アリの強さを認識した「一家」なのです。
というわけで多分、アリに擬態することは、敵を避けることに有効なのではないでしょうか。
(アリを食べるヒトもいますし、アリクイのようにアリを食べる動物もいます。でかい体の相手に対しては、蟻酸はあまり効果的な毒にはならないのですね。)
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