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2008年6月20日 (金)

ナンテンの花

0614nanten1 前回は「六角形のつぼみ」でしたが、花が咲き始めました。

0614nanten2 咲いたばかりなのに。白い花弁はそっくりかえってしまってあまり目立ちません。

オシベがまるでメシベを包む花弁のように見えます。

0614nanten3 横から見て、花の全体の姿を理解してください。

◆広島工業大学のホームページに「学園草花シリーズ」というエッセイがありまして、中野 武登(たけと)先生のナンテンに関する一文がありました。部分的に引用させていただきます。

http://www.it-hiroshima.ac.jp/12serials/05kusabana_data/2002_01.html

・・・

また,霊草として,食あたりなどを防ぐためにナンテンの箸を用いたり,葉を赤飯やお祝いの餅の下に敷いたりしますし,縁起の良い植物として正月の床飾り花材に用いられます。果実は一般に赤色ですが,白色や淡紫色の果実をつける品種もあります。

花は咲くのだけれど実がならないという話を良く聞きますが,これは花期が梅雨期にあたり,花が開花した時に雨が降ると,花粉が雨で流されてしまうためです。実がならない場合は,軒下などに植えてみて下さい。ナンテンは一見木のように見えますが,実際には草本です。見せかけの木なのです。

6~7月ころに光沢のある白い花をつけます。果実は秋に赤く熟し冬を通して鑑賞できます。赤い1個の果実ですが中には一般に2個の種子が入っています。まれに1個のこともあります。

ナンテンの果実には,ナンテニンというアルカロイドが含まれていて,乾燥させた果実を漢方では南天実と呼んで咳止めに用います。また,葉は胃腸,脱肛,眼病あるいは歯の痛みをおさえる薬として使用されています。

・・・

◆そういえば、のど飴なんかがありましたね。アルカロイドというのは植物が作る毒物です。毒物ですから生理活性があるわけで、その毒の強さや用量で薬にもなるのでしょう。

生理活性がなければ「毒にも薬にもならない」のです。

「植物は優しい」などというのは真っ赤なウソですので信じないでください。植物の毒は強力です。チンパンジーやゴリラは、いろいろな植物の葉を少しずつ食べていますが、これは植物の毒性を考慮したリスクの分散を行っていると考えられます。

ヒトも、いろんな葉っぱを食べてきたのですから、植物の毒にあたらないような知恵を発達させてきたはずですが、今になって「植物は優しい」なんて、噴飯ものですよね。

毒と薬とは基本的に同じものです。体に何らかの影響を及ぼすということはそういうことです。

◆ところで、調べていたら常盤薬品のホームページでこんな記述がありました。

「南天実エキス」の薬効の一部は、エキスに含まれるO-メチルドメスチシン(ナンテニン)によると考えられている。

フ~ン、と、今度はMERCK INDEXで「domesticine」を調べてみたら

Domesticine こんな構造式がありました。

なるほどね。

窒素(N)が入っていますね、これが「アルカロイド」のもともとの特徴なんです。(詳しい解説はしませんが。)

構造式が分かったからといって、何かが分かるというほどのものでもないのですが、化学屋としては、構造式を見ると何となく安心するのです。変でしょ。

ナンテンの学名が「Nandina domestica」といいますので、ここからついた物質名ですね。

◆今日20日。花は盛りです。

0620nanten

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