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2008年5月29日 (木)

ガクアジサイ

0523gakuajisai1 大田区の白山神社です。

ガクアジサイが咲き始めていました。

がく‐あじさい【額紫陽花】 ユキノシタ科の落葉低木。伊豆など暖地の海岸近い山地に生える。茎は根際から叢生し、高さ約2メートル。葉は長卵形で厚い。7月頃梢上に大形の花序をつけ、中心には小さい碧紫色の花が多数密生し、周囲には大形の装飾花が並び、額縁を思わせる。アジサイの母種とされる。[広辞苑第五版]

普通のアジサイより「装飾的」な雰囲気があって、園芸的にあとからつくられた種かな、と思っていました。

0523gakuajisai2 装飾花です。白く大きいのは「萼(がく)」です。本来の花としてのオシベ、メシベは退化しているのだそうです。

0523gakuajisai3 装飾化に囲まれた粒々が実際の花です。

オシベもメシベもあるのだそうですが、この写真の状態ではまだ見えませんね。

拡大した写真もどうぞ。

0523gakuajisai4 粒々は五角形のようですね。

開花した状態を見たいものです。

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◆朝日新聞の4月9日付「窓」というコラムにこんな話が載っていました。

[窓]アジサイ(4/9)
 桜が散り始めた街を歩いていたら、緑の一角に目がいった。アジサイの小群落だった。人間世界はようやく春本番とにぎわいだしているが、自然界は、早梅雨時の準備に余念がない。
 アジサイは日本原産の樹木だ。それが中国を経由してヨーロッパに渡り、様々な品種が生まれた。西洋アジサイと呼ばれるのは、人々の長い丹精の賜だ。
 アジサイにはいろいろの名前がつけられてきた。日本名は、小さな青い花を集める、という意味だろう。「集真藍(あづさあい)」が転じたようだ。
 漢字では紫陽花。名付け親は玄宗皇帝と楊貴妃の悲劇をうたった「長恨歌(ちょうごんか)」などで知られる唐代の詩人白楽天だ。
 赴任先の杭州の寺に咲く花の名をだれも知らなかった。紫の色をめでて、自ら命名した。ただ、実際はアジサイではなく、ライラックだったという説もある。
 江戸時代、オランダ東インド会社の医師として来日したシーボルトもアジサイに関心を寄せた一人である。
 帰国後、出版した植物誌の本で、アジサイに「ハイドランジア・オタクサ」の名前をつけた。
 この「オタクサ」の意味が分からない。長い研究の末、大正時代に判明して、驚かされた。
 シーボルトの滞日中の恋人が、長崎丸山の遊女「お滝さん」。花の名に仮託することで、彼女をしのんだか。
 そうした縁もあって、長崎市の市花にはアジサイが選ばれている。

http://www.hana300.com/ajisai.html から引用します。

学名 Hydrangea macrophylla form. macrophylla(紫陽花)            
       Hydrangea macrophylla form. normalis(萼紫陽花)   
          Hydrangea   : アジサイ属            
          macrophylla : 大きな葉の            
          normalis    : 通常の、正規の       
  Hydrangea(ハイドランジア)は、ギリシャ語の
  「hydro(水)+ angeion(容器)」が語源。   
  大量の水を吸収し蒸発させる性質から(諸説あり)

・江戸時代にオランダ商館の医師として日本に滞在したシーボルトはこの花に魅せられ、愛人の「お滝さん」の名前にちなんで学名の 一部に「オタクサ」の名前を入れたとのこと。  (でも実際にはシーボルトより前に学名がつけられていたため、シーボルトがつけた学名は、採用されなかったそうです)

◆こういう感じのエピソードで思い出すのは、牧野富太郎さんの話ですね。

http://www2.odn.ne.jp/~had26900/wild_plant/wp_irumti/topics_on_pl_names.htm から引用します。

牧野は、自ら発見した新種に和名と学名の両方(スエコザサSasa Suekoana Makino)に妻の名寿衛子(すえこ)を付けている。牧野がスエコザサを仙台市郊外で発見した翌年(1928年)、長年清貧の牧野を支えた寿衛子夫人が数え年57歳で長年の闘病生活の後に亡くなっている。牧野は回復の見込みのない病に倒れ長年苦労を共にしてくれた妻に対する感謝の意を込めてこの命名に及んだのであろう。・・・。その後、スエコザサの学名はSasaella ramosa var. suekoana (Makino) Murataに変更され変種名になった。・・・

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