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2008年1月22日 (火)

環天頂アークを見ました

0120arc0 「環天頂アーク」 というものを初めて見ました。

写真右下に「看板」がかかっています。(スーパーの東急ストアの看板です)。その看板の垂直な線を見てください。

「真上に虹がかかって」いますね。「真上」つまり「天頂」をかこむ「アーク=弧」なのです。

写真の下方が明るいのがお分かりでしょう。こちらに太陽があります。太陽との位置関係を把握できるように、2枚の写真をつないでご覧にいれます。

0120arc_1   

下の写真を横切っているのは、道路標識用の腕です。

この腕の下で、雲の向こうの明るいところが太陽の位置です。

1月20日(日)午後2時頃です。

普通の虹は、太陽を背にして、比較的低い空に「立つ」ように出ますね。

これは、高い天頂をかこんで、水平です。また、太陽に向かって凸の弧になっています。弧の外側が赤です。

こんなところが、特徴ですね。

●私がこういう光学現象に関しては「バイブル」のように大事にしている本があります。

太陽からの贈りもの  Rainbows, Halos, and Glories」 Robert Greenler 著、小口高・渡邉堯 共訳、平成4年7月31日 発行、丸善株式会社

という本です。この本の第2章「氷晶による屈折効果‐‐ハロ、アーク、光点」という章に「環天頂アーク」の説明がありました。

それによると、六角形の氷の結晶の板が水平に漂っているところに入射した光が強く屈折されてできるものだそうです。

「このアークの著しい特徴は、しばしば虹のように明るく、鮮やかに色がついていることである。」

「このアークは天頂を取り巻いて、円周の3分の1より少し狭い角度の範囲に現れる。環天頂アークは、太陽高度角が・・・水平線から32度までの間だけである。」

こんな記載とともに写真も掲載されていました。

●車をとめて、東急ストアで買いものをして、さぁ帰ろうと車のドアを開けに行ったときです。通過する他の車をやり過ごすためにちょっと脇にどいて、通過する車を何気なく見ていたら、フロントガラスに「虹色」が見えました。車のフロントガラスというものは、強化ガラスで、内部に歪がたまっているために、時々虹色が見えることがあります。ですから、そんなことなのかな、と思ったら、次の車のフロントガラスの同じ角度の位置にもまた「虹色」が見えました。

「あれぇ、空に虹が出ているのかなぁ」と、空を見上げたら、「虹状の現象」を見てしまったわけです。弧の向き、弧の高度、などが虹とは全然違うので、戸惑いと違和感を感じましたが、さっそくデジカメを取り出して撮影に及んだというわけです。

同行していた妻に、「虹!」と呼びかけたら、妻も太陽の反対側を見て、「何もない」と怪訝そうな顔。天頂を指差し、「上!」と叫んで、やっと見てもらえました。ちょっと、常識外の現れ方なので、気づきにくい現象です。

●もう一回、地上の対照物のない、「環天頂アーク」のアップをお目にかけます。

0120arc1

カメラはオリンパスのコンパクトデジカメ、FE-190です。

どうもくっきりしないので、私がブログ用に写真の切り取り、縮小などに使っている IrfanView というソフトの自動色彩調整をかけてみました。いかがでしょう?

0120arc2

これでもいいのかなぁ。普段私は明るさとコントラストを調整することはあっても、色彩調整をしたことはありません。

この場合は、この方が見やすいですね。

◆ときどき、太陽の両脇とか、反対側の空とか、真上の空などを見てください。

「太陽からの贈りもの」が見えるかもしれませんよ、

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コメント

 失礼します。
 今日、2月2日朝、横浜で、環天頂アークを見ました。私も初めて見たのですが、冬には時々見られるのかもしれませんね。天頂近くだから気が付き難いのでしょうね。

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