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2007年11月 6日 (火)

三浦折り

朝日新聞の記事です。

国際宇宙ステーション 裂け目は意外に重症?
2007年11月02日13時20分
 米航空宇宙局(NASA)は1日、国際宇宙ステーション(ISS)の太陽電池パネルに裂け目が入った問題で、修理のための船外活動を3日に実施すると発表した。
太陽電池パネルにできた裂け目=NASA提供
 現状でも設計の97%の電力が得られるが、このままでは裂け目が広がる恐れがあり、12月の欧州実験棟設置、来年2月からの日本実験棟「きぼう」建設が難しくなるとして、ドッキング中のシャトル・ディスカバリーの残りの主要作業をすべて中止し、パネル修理に全力をあげることにした。
 裂け目はISSの左舷端の太陽電池パネルの2カ所で、大きい方は約75センチ。ISSの中心部から最も遠い位置にあるため、ISSのロボットアーム(全長17.6メートル)に、ディスカバリーが搭載している延長用アーム(同15メートル)を取り付け、先端に飛行士が乗って作業する。作業の安全確認のため、実施を当初予定の1日から先送りした。
 アルミの針金や接続用のボルトなどを使って裂け目をふさぐという。

Panel これが上の記事についていた写真です。

この写真を眺めていて、裂け目のあたりでは乱れていますが、下の方を見るとジグザグの規則的な折れ曲がりが見えますね。

これって「三浦折り」の折り目のように思います。

「三浦折り」については、今はない「科学朝日」だったか「Scias」だったかで紹介されて私は身につけた紙の折り方です。今、改めて、検索してみるとこんな紹介が載っていました。

http://www.orupa.co.jp/miura_frame.html

三浦公亮氏(東京大学名誉教授・文部省宇宙科学研究所)
が考案した、地図の折り方です。
対角線部分を持って、さっと左右に引っ張れば一瞬にして広がり、たたむのも瞬く間、という簡単便利なものです。 現在、各方面で活用、実用化がスタートしています。

三浦公亮東大名誉教授は宇宙構造物の設計家であり、主な作品として、宇宙実験衛星(SFU)の太陽電池パネルや電波天文衛星「はるか」の大型宇宙アンテナなどの設計があります。

左の写真の折り紙はそのの模型としてつくられたものです。
精密に設計された造形にはムダのない美しさがあり、ミウラ折りはこうした研究成果 の応用です。

三浦公亮(みうらこうりょう)
1930年東京生まれ。
東京大学工学部卒業。
東京大学宇宙航空研究所、文部省宇宙科学研究所で宇宙構造工学を研究。
数多くの人工衛星・惑星の開発設計に関り、新しい宇宙構造物の発明と宇宙での構築を実現し「宇宙の建築家」と呼ばれる。

折りたたみが簡単、折り目が擦り切れたり破れたりしにくい、独特の折り方です。

パソコンを置いている机で今回三浦折りを再現して写真に撮って見ましたのでご覧ください。

Miuraori1 今回使った紙は、B5版のグラフ用紙です。

これを折ります。幾つに折ってもいいのですが今回は縦横ともに6つに折ってみました。

Miuraori2

まず、二つ折りにし、さらに三つ折りです。

これを、きちっと筋をつけてから

目盛をつけます。

Miuraori3  

シャープペンで6等分のしるしを入れました。

普通なら、このしるしに合わせて、長方形に6つに折ればよいわけですが、三浦折りでは、ここがちょっと違うのです。

少し斜めにずらしながら、平行四辺形をつくるように折るのです。

  

    

Miuraori4 折り筋が斜めになっていますでしょ。

こうやって少しずつ斜めにずらして折ります。写真を撮るために文鎮を置いてありますが、気にしないでください。

Miuraori5

これを開くとこうなります。

でもこの段階ではまだ三浦折りではありません。折り筋の山と谷をちょっと変えます。

Miuraori6こう変更すると「三浦折り」になります。

ピンクの蛍光ペンでマークした線が「山折り」です。

折れ曲がった折り線を一本ごとに山折り、谷折り、と変えていきます。山折り線はずっと一本につながり、谷折り線も一本に続きます。

縦方向のまっすぐな線は線の中で山谷が交互にきます。

Miuraori7

向きを変えて立体感を変えて見ました。

両方合わせて、状態を把握してください。

これが三浦折りです。いかがでしょう?国際宇宙ステーションの太陽電池パネルの写真と見比べてください。たぶん同じですよね。

Miuraori8

畳んでしまうとこんな感じ。折り目が重ならないので、折り目に余分な負荷がかからないのですね。地図なんかだったら折り目がこすれたり破れにくいということになります。

太陽電池なら、個々のパネルのつなぎ目に余分な力がかからないということです。

さらに、自分で作って見て開いたり畳んだりしてみるとわかるのですが、紙の対角線の両端を持って引っ張ったり、押したりするだけで、展開・折りたたみができるのです。

宇宙で太陽電池パネルを展開するには最適な折り方なのですね。もちろん日本の人工衛星の太陽電池パネルが三浦折りだ、という話は聞いていましたが、NASA国際宇宙ステーションもそうだったのですね。

初めの写真で久しぶりの思い出しましたので、ご紹介しました。

◆参考になるサイト

http://homepage.mac.com/kamenoseiji/MountNotes/Miura_Fold.html
地図をミウラ折りにしてみよう

http://www.hirax.net/dekirukana5/miura/

http://kisosuu.cocolog-nifty.com/zakki/2005/03/post_29.html
大学への基礎数学:自然界でも三浦折り

折り方も書かれていますので、私のつたない説明でわかりにくかったら読んでみてください。とにかく1回、自分で折って見ることをお勧めします。絶対に面白い経験になることを請け合います。

◆続報

スペースシャトル、太陽電池パネルの修理成功
2007年11月04日18時42分
 米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトル・ディスカバリーがドッキング中の国際宇宙ステーション(ISS)で3日、裂けた太陽電池パネルが修理され、7時間以上の船外活動の末に成功した。これでディスカバリーは全作業を終え、7日午後(日本時間8日未明)に地球へ帰還する。
 パネルの裂け目(2カ所)は、ISSの中心部から最も遠い左舷端にある。このためISSのロボットアーム(全長17.6メートル)にディスカバリーが搭載している延長用アーム(同15メートル)を取り付け、その先端でスコット・パラジンスキー飛行士(46)が作業した。
 アルミ板とワイヤでつくった5個の器具を使い、裂け目が広がらないように固定。その後、パネルを完全に広げることにも成功した。遠い場所での作業に加え、パネルには160ボルト前後の電気が流れており、NASAは「これまでで最も困難な船外活動のひとつ」としていた。
 NASAは、裂け目が広がれば電力供給が不足し、12月の欧州実験棟の設置や、来年2月の日本実験棟「きぼう」の建設開始が難しくなると判断。ディスカバリーの残りの主要作業をすべて中止して、今回のパネル修理にあたった。

よかったですね。

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