(また)オシロイバナ、など
汲めど尽きせぬ謎の深さ、です。妻が、赤い斑入りの黄色いオシロイバナがあった、と摘んできました。
しおれかけていますが、おわかりいただけると思います。
赤い細かい斑入りです。花弁の(いえ本当は萼なんですけど)内側も外側も、斑入りです。
これは、赤花と黄花の交配ではなく、黄花の遺伝子に入り込んでいたトランスポゾンが抜けて、赤い色素が「斑」として復活した姿なんでしょうね。
ふしぎだなぁ。科学的に説明されると、神秘さが失われるという人もいますが、科学的な仕組みが分かればわかるほど、不思議さも深くなっていくような気がします。
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2007年09月25日(火)付の朝日新聞の「天声人語」を一部引用します。
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今夜は、芋名月とも呼ばれる中秋の名月。雲さえなければ、日没前の東空に現れる。その山吹色の天体へと今、日本の探査機「かぐや」が向かっている。打ち上げから12日、旅も半ばの頃合いだ。
・・・。
月の正体が分かるにつれて、神話や俗説は葬られた。そこは荒涼の世界で、地球から見えない裏手に宇宙人が集結している気配もない。かぐやもまた、薄衣(うすぎぬ)の何枚かをはがすのだろう。
・・・。
月面に人間が降り立った時、月のロマンが失われた、と嘆いた人もいました。
私には、全然そうは思えません。ますます謎が深まり、神秘が増し、ロマンが濃くなったと思われます。
そもそも、あんな常識はずれに大きな衛星がなんで地球の周りにあるのか?わかりません。
あれがなければ、日食も起こらず、月の満ち欠けもそう目立たず、人類が天空に抱く関心・興味、知識の様相は、今とはずいぶん異なったものになっていたかもしれません。
神話などは人間の作りものですからちゃちなものです。人間の智をはるかに超える宇宙の存在それ自体が知りたい。極微の素粒子から極大の宇宙までを貫く「理」が知りたい。これこそが「ロマン」でなくてなんでしょう?
スプートニクが打ち上げられたのが小学生の頃でした。神話などという人間が作った「垢」を少しずつはぎ取って、宇宙そのものへの探求が進んでいく時代に、育ち、老い、生きていることを、歓びに思います。
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ちゅう‐しゅう【仲秋・中秋】 (チュウジュウとも)
①陰暦8月の異称。
②陰暦8月15日の称。 季語:秋 。「―の名月」[広辞苑第五版]
陰暦8月ですから、太陽暦の9月でよいわけですが、日本ではあいにく、秋雨の季節。
日本の中秋だけ、太陽暦10月にずらしてしまえば、名月を眺めるチャンスも増えるでしょうにね。
陰暦、太陽暦、そうして人々の住む「地域の気候」。からみあって難しいですね。
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