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2007年9月

2007年9月30日 (日)

クサギカメムシの幼虫

911kusagikamemusiyoutyuu1 911kusagikamemusiyoutyuu2               

9/11なんだか見慣れない幼虫を発見。

どうやら孵化したばっかりのようです。

なんだか、卵の殻に、検品マークのような模様があるみたい。なんでしょうね。おもしろいですね。

    

 911kusagikamemusiyoutyuu3 911kusagikamemusiyoutyuu4

カメムシの仲間の幼虫だろうという気がしましたので、調べたところ、クサギカメムシの幼虫でした。

しばらくこのあたりにかたまっていましたが、いつのまにか散り散りにどこかへ行ってしまいました。

★参考

http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/index.html
「幼虫図鑑」というサイトです。

幼虫から成虫を調べるには最適です。ただし、芋虫・毛虫が苦手な方は見ない方がいいかもしれません。

このサイトで、「クサギカメムシ」を調べてわかりました。

私のこの「かかしさんの窓」では、2回、クサギカメムシの成虫を紹介しています。ご覧ください。

http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_851e.html

http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_851e_1.html

2007年9月28日 (金)

ガマの穂(追加)

 9/24付で「蒲(ガマ)の穂」というお話を書きました。その後、このガマの穂を、案山子庵の「理科おじさんの部屋」に遊びに来るU君と一緒に観察しました。その経緯を、ホームページに載せましたので、ご案内します。

 また、「ガマの穂綿にくるまれと・・・」という童謡の歌詞について、解釈を変更する必要が出ましたので、それも理科おじさんの部屋の方でお読みください。(簡単に言うと、雄花の花粉にくるまれ、ということでした。)

http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/103rd/sci_103.htm

こちらが「理科おじさんの部屋」第103回です。

大きめの写真もこちらで載せますので見てください。

右の写真が穂綿の単位です。左の先端が穂の外側の茶色い部分、少し中よりの茶色い部分が「種の入った実」です。

927gamawatage2 927gamawatage1

2007年9月26日 (水)

しぶき

しぶき【飛沫】飛び散る水玉。spray[学研 パーソナル現代国語辞典]

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9月11日に大雨がありまして、ベランダの手すりに当たってはじける雨にカメラを向け、ストロボをたいて撮影して見ました。銀塩写真時代は、フィルム代、現像代がもったいなくて、プロの写真家でもなければこんなぜいたくな撮影方法はできませんでしたが、デジカメだとひたすら撮りまくることができます。

何が写ったかはその時点ではわからないのですが、パソコンに取り込んでじっくり眺めていると、思いもかけないようなシーンが写っていることがあります。

水の膜が立ち上がっているなど、肉眼では絶対見えません。

シャッターが開いている間の水滴の軌跡がみごとな放物線になっていますね。

いろいろ思いがけない光景を見られます。お試しあれ。

ポットスチル

P911potstill 環7と246の交差点です。酒屋さんの看板。

ポットスチルですね。ウイスキーの蒸留釜。

中世の蒸留器の形を残しています。化学教師現役時代は、「混合物と純物質」のところで、蒸留という精製方法の身近な実例として、よくこのポットスチルを教材にしました。

ポットスチルで検索してみてください。いっぱいヒットしますので、本物はそちらでどうぞ。

ベニシジミ

P911benisijimi 目の前で、まるで標本のような格好をされてしまったので、ついパチリ。

一眼レフのレンズならすごい描写能力なんでしょうが、コンパクトタイプでは、甘くなりますね。ご勘弁を。

花はフウセンカズラの小さな花です。

アメリカザリガニ

910zarinukegara1 910zarinukegara2                 

これなんだかわかりますか?

ザリガニを飼っていて、初めて出会うと、「死んじゃったぁ!」とびっくりします。でも大丈夫。これは抜け殻。

昆虫の抜けがらもみごとなものですが、このザリガニの抜けがらもすごいです。

この抜け殻部分にあったカルシウム分は体内に「胃石」という形で回収し、脱皮後に溶かして再利用します。

2007年9月25日 (火)

(また)オシロイバナ、など

汲めど尽きせぬ謎の深さ、です。妻が、赤い斑入りの黄色いオシロイバナがあった、と摘んできました。

P910osiroibana1 P910osiroibana2                     

しおれかけていますが、おわかりいただけると思います。

赤い細かい斑入りです。花弁の(いえ本当は萼なんですけど)内側も外側も、斑入りです。

これは、赤花と黄花の交配ではなく、黄花の遺伝子に入り込んでいたトランスポゾンが抜けて、赤い色素が「斑」として復活した姿なんでしょうね。

ふしぎだなぁ。科学的に説明されると、神秘さが失われるという人もいますが、科学的な仕組みが分かればわかるほど、不思議さも深くなっていくような気がします。

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2007年09月25日(火)付の朝日新聞の「天声人語」を一部引用します。

・・・。

 今夜は、芋名月とも呼ばれる中秋の名月。雲さえなければ、日没前の東空に現れる。その山吹色の天体へと今、日本の探査機「かぐや」が向かっている。打ち上げから12日、旅も半ばの頃合いだ。

・・・。

 月の正体が分かるにつれて、神話や俗説は葬られた。そこは荒涼の世界で、地球から見えない裏手に宇宙人が集結している気配もない。かぐやもまた、薄衣(うすぎぬ)の何枚かをはがすのだろう。

・・・。

月面に人間が降り立った時、月のロマンが失われた、と嘆いた人もいました。

私には、全然そうは思えません。ますます謎が深まり、神秘が増し、ロマンが濃くなったと思われます。

そもそも、あんな常識はずれに大きな衛星がなんで地球の周りにあるのか?わかりません。

あれがなければ、日食も起こらず、月の満ち欠けもそう目立たず、人類が天空に抱く関心・興味、知識の様相は、今とはずいぶん異なったものになっていたかもしれません。

神話などは人間の作りものですからちゃちなものです。人間の智をはるかに超える宇宙の存在それ自体が知りたい。極微の素粒子から極大の宇宙までを貫く「理」が知りたい。これこそが「ロマン」でなくてなんでしょう?

スプートニクが打ち上げられたのが小学生の頃でした。神話などという人間が作った「垢」を少しずつはぎ取って、宇宙そのものへの探求が進んでいく時代に、育ち、老い、生きていることを、歓びに思います。

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ちゅう‐しゅう【仲秋・中秋】 (チュウジュウとも)
①陰暦8月の異称。
②陰暦8月15日の称。 季語:秋 。「―の名月」[広辞苑第五版]

陰暦8月ですから、太陽暦の9月でよいわけですが、日本ではあいにく、秋雨の季節。

日本の中秋だけ、太陽暦10月にずらしてしまえば、名月を眺めるチャンスも増えるでしょうにね。

陰暦、太陽暦、そうして人々の住む「地域の気候」。からみあって難しいですね。

赤とんぼ

燃えたぎるやうに固まり赤とんぼ

          (茨木市)瀬戸 順治

(朝日俳壇 2007年9月24日)

この句から私が受ける印象は

アキアカネが一匹、ぽつんと止まっている。燃えたぎるよう深紅がそのアキアカネに凝縮している

と、こんな感じなのですが。

金子兜太氏の「評」では、こうなのですね。

赤とんぼの固まってとぶ様子の捉え方としても独特だが、命の高揚まで受け取れるところが魅力。

と。

金子氏の評に異議を唱えるのは恐れ多いのですが、やっぱり「群れ飛ぶ」という「動」の雰囲気より、真っ赤な「静」のほうが、私にはいいなぁ。

P909akiakane

群飛するトンボを上から見るのは難しいでしょ。たいていは下から見るので、真っ赤な集団には見えないような気もするのです。

ランタナの花芽

P909lantanahaname1 ランタナの花芽です。

四角いというか、リボンのよう、というか。

今の時期、ツマグロヒョウモンが頻繁にランタナに吸蜜に訪れます。    

P909lantanahaname2 もっと幼い花芽が葉の間から顔を出したところ。

チョッカク、ちょっかく、ポンポン。

2007年9月24日 (月)

蒲(ガマ)の穂

妻が勤務先の中学校からガマの穂を頂いてきました。(9月20日でした。)

920gamanoho1_2 これです。まるで、棒付きのフランクフルト・ソーセージですね。

この太いところが雌花の集合部でしょう。そしてその先端の方に雄花の集合部があったはずです。自家受精を避けるために、開花時期をずらして咲きます。

がま【蒲】(古くはカマ) ガマ科の多年草。淡水の湿地に生える。高さ約2メートル。葉は厚く、長さ1メートル以上、幅約2センチメートル、編んでむしろを製する。雌雄同株。夏、約20センチメートルのろうそく形の緑褐色の花序(穂)をつける。これを蒲団フトンの芯に入れ、また、油を注いでろうそくに代用、火口ホクチを造る材料とした。みすくさ。「蒲」「蒲の穂」は季語:夏 。古事記上「―の花を取りて、敷き散らして」[広辞苑第五版]

920gamanoho2_2 表面を拡大して見ましたが、これといってどうという構造も見えません。

硬いということもなく、ふわふわというわけでもなく。不思議なものです。中を開いてみようかなと思っていて、忘れていました。

924gamanoho3_3

思い出して今日24日、中を開いてみることにしました。

まず、カッターナイフで一本切れ目を入れてみましたが、ぱっくり割れるというわけでもありません。仕方ないので、第2の切れ目をそばにいれました。そうして、二本の切れ目の間を指先でつまみだして見ました。

いや~、すごいのなんのって。部屋の中でやらなくてよかったです。「爆発」とでもいうように、綿毛が出るは出るは。もこもこもこもこ、でてきます。その様子の写真です。ほぐせばもっと大きくなりますよ。

924gamanoho4_2 ふわふわを取り除いて、切り開いた面を拡大して見ました。状態が判ると思います。

外側の褐色の部分は柱頭なのです。その下に、実というのか種というのかがあって、中心部から綿毛が伸びています。この綿毛は花弁なのか萼なのか、そういうものの変化したものでしょうか?

http://alpineplants.asablo.jp/blog/2005/08/01/39147

上のページをご覧ください。きちっと説明されています。

924gamanoho5_2 924gamanoho6_2

拡大して見ました。いかがでしょう?

ふわふわして暖かくて、本当に綿毛です。

とんでもなく大量の花、実が集合していることがわかると思います。何十万という数になるでしょう。

いや、圧倒されます。遠くから見たことはありましたが、こうやって目の前で切り開いてみると、すごいものだったのだなぁ、と改めて実感されます。いや~、面白いものを見ました。

ところで、日本人にとってガマは古来から身近で、利用されてきたのですね。

この綿毛を布の袋に詰めれば「蒲団」ですね。

形が「鉾」に似ているというので、「蒲鉾」ですね。かまぼこは昔は今のように板についておらず、棒に巻きつけて焼いたのでしょう。

ウナギの「蒲焼」も、ガマの穂のイメージですね。

大田区に蒲田というところがありますが、ガマの生える湿地だったのでしょうか。

古事記に「因幡の白兎」の話があります。童話になり童謡ができ

大黒さまは あわれがり

きれいな水に 身をあらい

蒲の穂綿に くるまれと

よくよく教えて やりました

というわけですね。この穂綿に何か薬効があるのでしょうか?花粉ではないかという話もあるようですが。

ザリガニの複眼は「四角い!」

理科おじさんの部屋:第101回で、アメリカザリガニの複眼は四角い個眼でできている、という観察をしました。

http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/101st/sci_101.htm

折角ですから、ブログの方でも見られるようにしておきます。ご覧ください。

Zarihuku1  普通、顕微鏡で何かを見るときにはステージの下からの透過光で観察しますが、これは斜め上から強い光で照明する「落射照明」という方法で観察しています。

球形の複眼なので、焦点は全面には合いませんが、複眼を構成する個眼が四角いことは見えると思います。

Zarihuku2

Zarihuku3 Zarihuku4            

この3枚は別の方法で観察しています。複眼にセメダインCをつまようじで薄く塗ります。(泡をたてないように注意)。しばらく放置して乾燥したら、そっとはがしてスライドグラスに置き、検鏡します。もし、まるくって見づらいようでしたら、2枚のスライドグラスではさんで、潰して検鏡してみてください。

さて、いかがでしょう?みごとに四角いですね。

昆虫の複眼は六角形の個眼でできていて、そのことはあまりに有名なので、「四角い個眼」があるというのも面白いでしょ。

私のホームページでは、このほかにもエビ類の複眼が四角い個眼でできていることを何回か扱っています。どうぞご覧ください。

http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/freestdy/mcrScp.htm

「イセエビの複眼は四角い!」

http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/frends/frnds_14.htm

「アマエビ」

http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/frends/frnds_15.htm

「ブラックタイガー、サクラエビ」

2007年9月19日 (水)

オナガササキリ(だと思います)

Pict904onagasasakiri1 こんな虫が飛びこんできました。

初め、ツユムシの仲間ではないか?と考えたのですが、いろいろ検索して、「顔つき」などを見ているうちに、きっと、同じキリギリス科のササキリ亜科の「オナガササキリ」だろう、ということにしました。

もし違っていたら教えてください。

Pict904onagasasakiri2 Pict904onagasasakiri3                 

顔を見てください。独特の「表情」をもっています。

複眼のところにくっきりした「偽瞳孔」があって、まるでこちらを見ているようですね。

なんとなく愛嬌のある虫でした。

ハナトラノオ(花虎ノ尾)

キンギョソウかなぁ、と書いたものが間違っていました。その訂正は、「キンギョソウ」のところに書き込みましたが、改めて、もう一回、載せます。

P914hanatoranoo1 P914hanatoranoo2                        

 

   

左が花の全体像。右は花のアップです。

http://www.hana300.com/hanato.html  によりますと

花虎ノ尾 (はなとらのお)(角虎ノ尾(かくとらのお))
(Physostegia, False dragonhead)

・紫蘇(しそ)科。                        
・学名  Physostegia virginiana            
          Physostegia : ハナトラノオ属   
          virginiana  : 北米バージニアの 
  Physostegia(フィソステギア)は、      
  ギリシャ語の「physa(胞)               
          + stege(ふたをする)」が語源。
・開花時期は、  8/  5頃~  9/  末頃。
・北アメリカのバージニア州原産。         
  大正時代に渡来。                        
・ピンクのちょっと変わった花。            
  開花直前のつぶつぶがいいですね。       
・マイナスイオンを出すことで知られる、   
  「虎の尾」と呼ばれる植物はこれではなく、
  ”サンセベリア”という、固く長い葉っぱ
  の園芸植物です。                        

・別名「フィソステギア」 学名から。      
      「角虎ノ尾(かくとらのお)」。   
      角虎の尾 → 茎が角ばっていて、花が虎の尾に似ていることから。
      さらに、花が美しいので「花虎の尾」の名前も生まれた。

「 False dragonhead」という英語名でしょうか?これ意外と好きです。

花のアップを見ると、何かが口を開いているような感じがしますよね。きれいな花ですが、面白い表情だと思っていましたので「偽の、竜の頭」というのは、いいネーミングだと思います。

P914hanatoranoo3

写真を眺めていましたら、こんなところにもアリさんがいました。

アゴまで写っていました。思いがけないところで出会った働き者です。

2007年9月12日 (水)

イナゴの脱皮

Pict904inago1 脱皮直後のイナゴです。翅がまだ伸びていません。

今、体液を翅に圧送して翅を伸ばしていく最中です。

ここでも、イナゴの複眼に偽瞳孔が見えますね。後ろから見ているこちらを、見ているようです。  

  

Pict904inago2 右に抜け殻がぶら下がっています。

この後、無事、羽の展開は終わりました。

2007年9月11日 (火)

鳳仙花

Picthousenka1 Picthousenka2 Picthousenka3    

   

   

  

ホウセンカの花が咲いていく順を追ってみました。

Picthousenka4 Picthousenka5           

   

    

で、きれいに咲きました。

そうして今、満開です。

P910housenka6  

種が稔るのが楽しみですね。弾けさせて遊びましょう。

2007年9月10日 (月)

オオスカシバ幼虫から蛹へ

Pict903oosukasibayoutyu1 ヒメクチナシの葉に、オオスカシバの終齢幼虫がいました。9/3に見つけました。

右はじが頭部です。腹端にピョンとしっぽのようなものがありますが、これがスズメガの仲間たちの幼虫の特徴です。かわいいでしょ。脚の先端が糸のようになっているのが見えるでしょうか?

Pict903oosukasibayoutyu2

別のアングルからもう一枚。

つややかできれいだと思うのですが、芋虫の嫌いな人にはダメでしょうね。

9/8 上の幼虫を飼育ケースに入れておいたところ、蛹になりました。

Pict908oosukasibasanagi1

半透明なケースに入れておいたので、クリアに見えなくてすみません。

中に褐色の蛹がいます。なんだか、ドームのようなものをかぶっていますね。「繭」の一種でしょうか。

Pict908oosukasibasanagi2 ドームの方が見やすい写真です。

このドームを外から見ると

Pict908oosukasibasanagi3  

どうやら自分の糞を糸でまとめて、ドームをつくったようです。

Pict908oosukasibasanagi4

カイコのような密な繭ではなく、糸で近くのものを貼り付けた、目の粗い籠のようなものでしょう。

といって、クスサンの「スカシダワラ」と呼ばれるような、ちゃんとした、きれいな籠状の繭でもありません。

いろんなタイプがあるのですね。

9/7白山神社にて

P907yabusotetu 「眼」というものは不思議なもので、「見て知る」とともに、「知ると見える」のですね。何度も通っている神社の境内ですが、ヤブソテツに気付いていませんでした。

先回、カニクサの続きで庭のヤブソテツに意識が向いたものですから、見えるようになりました。

P907sarusuberihana

台風で散ったサルスベリの花を爪で割って見ました。

ひょろひょろと長く伸びる雌しべの根元に「子房」がきれいに見えました。

種はなるのかな?

フチベニベンケイ

枝から唐突に葉芽が出てきた、とご報告しましたが、その後、です。

P909hutibenibennkei1 P909hutibenibennkei2          

  

なんだかウサギの耳みたいになってます。

かわいいです。

 

普通に、先端から出る芽はこんな感じなのですが。

P909hutibenbennkei3

90度ずつずれながら、真中に芽が出てきます。

シャコバサボテン

P905shakobasaboten1 シャコバサボテンの葉の先端に赤い芽が出てきました。

P905shakobasaboten2 拡大するとこんな感じ。

花芽ではないのですね。葉芽です。

 

 

 

P905shakobasaboten3

ひとつだけアップするとこんな感じ。シャコというよりなんかこう、昆虫的なイメージがします。

  

  

P909shakobasaboten4 しばらくして、赤い色が薄れてきました。

  

  

P909shakobasaboten5

こうやって眺めていると、やっぱり、昆虫のアゴという感じがしますね。

かみつかれそう。

http://oppio.net/cactus/01.html
によると

シャコバサボテンとは
~デンマークカクタス、カニバサボテン、それとも、しゃこばさぼてん?~
 シャコバサボテンのルーツはブラジル・リオデジャネイロ州のオルゴン山という標高1000メートル~1800 メートルの高地に自生しているカニバサボテン(Shlumbergera russelliana シュルンベルゲラ・ラッセリアナ)と、それよりも低いところで自生しているシャコバサボテン(Shlunmbergera truncataシュルンベルゲラ・トルンカタ)が自然交配してできたものだと言われています。
 ですから「カニバサボテン類の交配品種群」と植物専門書には書かれていたりします。この「カニバサボテン類の交配品種群」を、さらに交配して作られたものが、現在わたし達の言うシャコバサボテンで、12月頃に咲くので、クリスマスカクタスとも呼ばれています。明治初期に日本に入ってきたということです。
 元来、木や岩などに根を張る着生植物ですが、現在多くは土の中に植えられて栽培されています。またデンマークで改良され1980年代に導入された、大輪早生のものをデンマークカクタスと呼んでいます。花屋さんなどで売られているものは、シャコバサボテンとデンマークカクタスを区別してますが、同じものとして扱っても良い思います。

花は冬だそうですので、これから楽しみにしましょう。

ベニシジミ(+)

P903benisijimi1   

ベニシジミです。きれいですよね。千日紅の花に来ています。  

   

http://shoko.web.infoseek.co.jp/benisizimi1.html

さすが「晶子のお庭は虫づくし」です。観察日記があります。

シジミチョウ科>ベニシジミ
北海道から九州に広く分布しています。ヤマト、ルリ、ツバメと並んでもっとも一般的なシジミチョウです。孵化した幼虫は卵の殻を食べません。終令幼虫は緑色のものと緑色の地に紅色の背線をもつものがいます。ベニシジミは蜜線を欠きアリが集まることがありません。幼虫越冬
食餌 タデ科のギシギシ属 ヒメスイバ、スイバ、ノダイオウ、ギシギシ、エゾギシギシなど

http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/index.html
ここを見てください。ピンクの幼虫が見られます。きれいですよ~。

P903benisijimi2_2 P903benisijimi3              

口吻を伸ばして吸蜜しています。

この千日紅が大好きらしく、いつも集まっています。

  

  

P903benisijimi4

うまく日の当たる角度で、後翅の裏の真っ赤なところを撮れました。鮮烈ですね。

  

  

P909benisijimi

朝のお食事会。赤い花・白い花、どっちがおいしいのでしょう?

(「赤い花摘んで、あのひとにあげよ♪ ・・・」という歌はご存知ですか?)

   

ところで、こちらにも注目してほしい、とヤマトシジミが言ってましたので、登場してもらいましょう。

P903yamatosijimi

こちらはフウセンカズラの小さな花で吸蜜していました。アリさんもお相伴にあずかっています。

   

キンギョソウ(だと思います)★間違ってました(9/19)ハナトラノオでした。

9/19:キンギョソウではありませんでした。スミマセン。正しくは

ハナトラノオ のようです。

妻がいろいろ検索してくれて、ハナトラノオのようだと教えてくれて、確認したところ、その方が正しいようです。ご迷惑おかけしました。

9/3

P904kingyosou1 P904kingyosou5               

キンギョソウだと思うのですが・・・。

違いますか?

自信がない。

葉っぱは細いです。

花の穂がなんだかずいぶん長い気もしますが・・・。

   

   

 

P904kingyosou2 P904kingyosou3 P904kingyosou4                       

 

花をアップして見ました。あんまり金魚という感じでもないなぁ。  

   

     

9/10 になってもあまり変化なしです。

P910kingyosou6 花が穂の上へのぼってゆく、という感じにはなっていません。

クロアゲハの蛹

P903kuroagehasanagi1 P903kuroagehasanagi2               

クロアゲハの蛹です。

ふつうのアゲハの蛹より大柄です。

アゲハの仲間の蛹は、基本形は似ていますが、種ごとに違った形でもあるのです。

この蛹、前蛹のときの皮を落っことすことに失敗したらしくて、腹部の先端のところに皮が残ってしまいました。

アキアカネ

P909akiakane1 P909akiakane2                 

 日曜日、ちょっと外出しようとしたら、門扉の上にとまっていました。

気付いたら目の前50cmくらいの近距離にいました。

じっとしているので、カメラを出して3枚撮ったうちの2枚です。

私って、とうとう本当に案山子になってしまったようですね。昆虫に警戒心を抱かれないとは・・・。

台風9号後の多摩川

P909tower この写真の真ん中に立っているのが、国土交通省のライブカメラが置かれている水位観測所の塔です。

ライブカメラ-多摩川・田園調布(上)水位観測所付近:東京都大田区田園調布本町地先(左岸) 河口より約12.5km

ここのカメラからの映像がインターネットで見られます。多摩川の異なる地域や、他の河川でもライブカメラの設置されているところがありますから、川沿いにお住みの方は調べてみてください。

P909tamariver1 P909tamariver2 P909tamariver3

 

 

 

多摩堤通りに立って、左から下流側、眼の前、上流側を撮って見ました。9月9日(日)昼ごろです。

左の写真の鉄橋は新幹線・横須賀線の鉄橋です。

右の写真の橋は丸子橋です。

河川敷に何にもなくなってしまいました。流れ寄ったごみを集めたものが少しあるくらいでした。すっからかん、という感じですね。

910livecamera1120 これは、今日9/10の11時過ぎのライブカメラ映像です。まだ少し水位が高いかな、という感じがします。

 

910tamagawaheijo これが平常時。

中州が見えていますね。

2007年9月 7日 (金)

台風9号が通過しました(9/10 訂正あり)

P907tv1 P907tv2                   

これは、9月7日、NHKの昼のニュースの画面です。

多摩川にかかる橋と電車の鉄橋が写っています。

<訂正>

9月10日記:下記の青文字部分が間違っていました、訂正します。上のニュース画面に映っているのは、私が初めに考えていた場所より、約5kmほど上流でした。世田谷区で避難勧告がでた付近です。上の左の写真で写っているのは、手前から、第三京浜、東急田園都市線、国道246です。私の家はこの範囲には映っていません。

東急東横線、丸子橋、新幹線・横須賀線ですね。左の写真は上流側、右の写真はその下流側です。実は私の家は、この2枚の写真のどこかに写っているはずなのですね。

</訂正>

P907helicopter これは家の部屋から撮ったヘリコプター。今日はヘリコプターがやたらと飛び回ります。空中戦ではなくて、報道合戦なんでしょう。多摩川があふれそうだ!とやってきているわけです。こんなヘリコプターの一機が撮影した画像が上のニュースであるわけです。

 

Tamagawaheijouji これは、国土交通省関東地方整備局京浜河川事務所のホームページにある「ライブカメラ映像」です。

平常の状態はこんな具合。ちゃんと河川敷がありますね。

 

Tamagawa907_0820

朝8時20分。河川敷がありません。

本気で避難準備をしました。

Tamagawa907_1115

11時15分。河川敷の木の頭が見えてきました。水位が下がり始めましたので、ホッと緊張がとけました。

Tamagawa907_1600

16時。河川敷復活。もう大丈夫です。

            

さて、同じ京浜河川事務所のホームページにある「災害情報」では、水位の変化を見ることができます。時間順にご覧ください。

Graph7 Graph8

Graph11 Graph13               

   

左端は7:10。まだ水位上昇中。危険!

次は8:30。水位が下がる気配。次が11:00。だいぶ下がり始め。

右端は13:00。河川敷復活。

多くのアクセスがあったらしく、サーバーが渋滞していました。

いや~、緊張の一日でした。疲れた。

百日紅(サルスベリ)の花

P901sarusuberi1 白山神社の境内の端にあります。

「ワァきれいだ。なんだろう?」

花が高いところにあるので、落ちた花を観察しました。

   

P901sarusuberi2

不思議な構造の花ですねぇ。柄の先にピンクのフリルのようなものがついているのが多分、花弁だと思います。萼の先端が閉じるように集まっていて、その間から花弁の柄が出ているようです。中央部から右へ弓なりに伸びているのが雌しべだと思います。ゼンマイのようにくるくる巻いているのが多分雄しべです。あちこちに、黄色い粒が落ちていますが、これはたぶん雄しべの先端にあった葯でしょう。

P901sarusuberi3 これが一枚の花弁。

P901sarusuberi4 これが花の中央部のアップ。

        

        

     

P901sarusuberi5

そこへ妻がやってきて、花をつまんでくれたので、正面からアップ。

「何の花だろう?」とたずねると、いとも簡単に「サルスベリよ」とのご託宣。

 

P901sarusuberi6

なんということだ。「木を見て森を見ず」ではなく「花を見て木を見ず」だったのです。

これはまごうかたなくサルスベリ。マイッタ。赤い花が咲くことは知っていましたし、そういう姿を遠くから見たことは何度もあったのですが、「花を見た」のは初めてでした。  

  

さる‐すべり【猿滑り・百日紅・紫薇花】①(幹の皮が滑らかなので猿もすべるの意)  ミソハギ科の落葉高木。中国南部の原産。幹は高さ数メートル。平滑でこぶが多く、淡褐色。葉は楕円形で四稜のある枝に対生。夏から秋に紅色または白色の小花が群がり咲く。日本で庭木として古くから栽培。材は緻密で細工用。ヒャクジツコウ。サルナメリ。  夏 。毛吹草6「山王の山の紅葉や―」(道寿) ②ヒメシャラの別称。[広辞苑第五版]

[ 昔話 ]床の間の柱に使ったサルスベリの木の端というのを大工さんにもらったことがあります。これを2、3枚に切り分けて、細工ものでも作ろうかと思ったのですね。直径10cmちょっとの材を、ノコギリで挽くこと2時間。切れましたけど、ノコギリの刃も完全にダメになってしまったのでした。「すごい木」です(実感)。

黄花のオシロイバナ

Pict906yellow4oclock オシロイバナの話が終わりませんね。

前回、オシベの花糸が花の色と同じなんだ、紅白源平咲きだと、花糸も赤いのと白いのが両方あるんだ、という写真を載せました。

まてよ黄花でもそうなのか?と、改めて接写して見ました。

そうなんだ!やっぱり。

オシベの花糸も黄色いし、メシベの花柱も黄色いですね。

花糸をつくる細胞は、萼をつくる細胞の「子孫(offspring)」なのでしょう。

白山神社のお祭り準備

P901omaturi なつかしいでしょ。

「やきそば」「宝つり」「たこ焼」「大阪焼」などが写っています。

この写真の左に舞台があって、三味線の音合わせ、マイクやスピーカーの調整などをやっていました。

夜はさぞかしにぎわったことでしょう。

[ 昔話 ]私が小学校低学年のころ。駒繋神社の秋の祭礼は日が決まっていて、その日は小学校も休みだったんです。

高学年になった頃には、神社の祭礼の方が土日にあわせてしまうようになり、損した気分でしたね。

ムラサキシキブの実

P901murasakisikibu 9/1 ムラサキシキブの実が薄~い紫色に色づき始めたのに気付きました。  

  

9/5 実の色は濃くなっていきます。

P905murasakisikibu1 P905murasakisikibu2                           

淡い紫色というのもきれいなものですね。

2007年9月 6日 (木)

クロウリハムシ

P831guest さてさて、カニクサやシダの写真を撮っていて、ふと見ると、こんなシーンが展開していました。

なんだか、アリを狙う肉食昆虫のようですね。緊張感が漂いますね。

でも、どうも違うようで、たぶんクロウリハムシという植物食の昆虫です。

http://www.insects.jp/kon-hamusikurouri.htm
クロウリハムシ甲虫目 カブトムシ亜目 ハムシ科 ヒゲナガハムシ亜科
Aulacophora nigripennis大きさ 6-7mm
時 期 4-9月
分 布 本州・四国・九州・沖縄
頭部と胸部が赤みがかった黄色で、上翅と脚は黒いハムシ。
林縁、草原、畑と、あらゆる環境に生息し、人家周辺でも見られる普通種。
カラスウリ類の葉を好んで食べ、他にダイズ、エノキ、シソなども食べる。幼虫は地中にいて、ウリ類の根を食べて育つ。成虫で越冬する。

http://members.jcom.home.ne.jp/fukumitu_mura/syu_k/koucyu4_.html
体長6~7mm。頭部,前胸部,腹部は鮮やかな橙または黄色で、上翅,肢,触角は黒色です。上翅には光沢があり中央前が少しくぼんでいます。写真は腹部の先が上翅からはみ出していました。食べすぎです。幼虫はウリなどの根を食べます。成虫はウリやダイズの葉を食べます。農家の人が作る野菜ウリを食害する超有名な害虫さんです。野生ウリではカラスウリを食べます。

というわけでした。

思わぬゲストに出会ってしまいました。

シダ

カニクサの写真を撮っていて、我が家の庭には日陰にシダがあることを思い出して写真を撮ってきました。

P831sida1 これです。普通に「シダ」といいならしてしまっているので、なんというシダなのか、知らないのです。

写真は葉の裏です。胞子囊がきれいに並んでいます。

なんなのかなぁ。一般的なシダですからイヌワラビですかね。そうしておきましょう。

ところで、庭には、もう一種類のシダ植物が生えています。

P831sida2

こんなふうに、葉が細かく分かれていないシダです。

  

葉の裏はこうです。

P831sida2ura 胞子囊がいっぱいです。

さらに拡大すると

   

P831sida2housinou

こんなぐあい。

  

検索してみたら、「ヤブソテツ」というのではないかと思われます。違っていたらごめんなさい。

カニクサ

8/3付で「ルコウソウと・・・」という記事を書き、庭のネットに勝手にのぼってゆくツル性の植物を名前がわからないまま載せました。

mariさんから、8/30付でコメントをいただき、「カニクサ」です、と教えていただきました。

さっそく調べてみましたところ、ウィキペディアに記載がありました。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%8B%E3%82%AF%E3%82%B5
カニクサ(Lygodium japonicum (Thumb.) Sw.)は、シダ植物門フサシダ科に属するシダである。シダ類では珍しい、巻き付く形のつる植物である。別名のツルシノブはこれに由来する。本州中部以南に分布し、道端にも出現する。

長いつるを出して他物に巻き付いて登り、羽状に分かれた葉をつけるように見えるが、実はこのつるは茎ではなく、本当の茎は地下にある。蔓になっているのは、実は一枚の葉である。したがって、つるに見えるのは葉の主軸で、横に出る葉は羽片にすぎない。

本当の茎は地下にあり、横に這い、先端から一枚の葉を地上に伸ばす。株が小さいうちは葉は短く、次第に長い葉を出すようになり、長いものは2mを越える。葉は日本では冬に枯れる場合が多いが、より温暖な地域では枯れずに残る。

主軸沿いに間隔を開けて羽片が左右にほぼ対をなして出る。小葉には胞子のつくものとつかないものの分化が見られ、羽片ごとに胞子葉と栄養葉が分かれているような感じである。ただし中間的なものも交じる。
・・・・
名前の由来は蟹草で、子供が蟹を釣るのに使ったことがあるのに由来すると言う。また、蔓を使ってカゴを編んだりする利用もある。利尿薬として用いられることもある。

というわけです。そこで、改めて写真を撮って見ました。

P831kanikusahaomote

これが、葉に見える羽片の表側。

これは前回もご紹介しましたね。

P831kanikusahaura

これは、その裏です。胞子葉ですね。

胞子囊が並んでいます。なるほど、シダ植物です。

  

P831kanikusahousinou

胞子囊を拡大して見ました。この中に胞子が形成されるのでしょう。  

  

P831kanikusaeiyouha1

これが栄養葉と書かれている葉ですね。表側です。

なんだか、普通の葉と違った印象です。葉脈の感じや、葉のふちが変です。  

  

P831kanikusaeiyouha2

栄養葉の裏ですが、胞子囊はなく、表と大差ありません。同じつるから、胞子葉がでているのが左に写っています。

    

P831kanikusaeiyouha3

中間的な葉です。根本近くの方には胞子囊ができ、先端の方には胞子囊がありません。

これから全体に胞子囊ができてゆくのかどうかはわかりません。

もっと、若くて小さな葉でも全面的に胞子囊がある葉もありますから。

というわけで、カニクサ観察でした。

http://www.kobe-c.ed.jp/shimin/shiraiwa/kanikusa/kani3.html
ここに、植物体全体のイメージ図があります。参考にしてください。

http://www.hachijo-vc.com/creature/archives/2007/07/post_323.php
これは、八丈ビジターセンターのホームページなのですが、

「カニクサの名は葉の形などではなく、蔓でカニを釣ったことからつけられたものです。」

と書かれていました。

カニクサについては、これで一段落とします。

キョウチクトウのつぼみ

P830kyoutikutoume キョウチクトウはすでに何回か登場していますが、今回はつぼみです。

あんまりきれいだったので、ご紹介します。

結構秋めいてきて、いっぱい咲いています。

椿の実

P830tubakimi 椿の実が色づいてきました。

子どもの頃、椿の種で笛をつくりましたっけ。

種のてっぺんのあたりを、石やコンクリートの表面にこすりつけて削って穴を開き、中身を、ヘアピンでほじくりだして空にします。

で、下唇にあてて、ガラスの空き瓶を鳴らす時のような感じで吹くと、高い音でピーっとなるのです。

思い出しました。

イチモンジセセリ

828itimonjiseseri_2  この写真自体はもうすでに載せました。

今回は、追加記事です。

漢字で書くと「一文字」です。読めない字ですね。

白い紋が一列に並んでいるのですぐわかります。三角形で茶色なので、蛾と思われてしまうこともあるようです。素早く飛び回る、かわいい蝶です。

(蝶と蛾は実は区別しません。チョウ目(鱗翅目、Lepidoptera)として、蝶と蛾の仲間をまとめます。)

広辞苑第五版を引いて見ました。

いちもんじ‐せせり【一文字挵蝶】セセリチョウ科のチョウ。開張約3.5センチメートル。翅は黒褐色で、後翅にある白紋が一直線に並ぶ。時に大発生して、一定方向に飛ぶことがある。幼虫は稲の害虫で「つとむし」「はまくりむし」などと呼ばれる。

せせり‐ちょう【挵蝶】セセリチョウ科のチョウの総称。小形で、翅ハネは小さく、体は翅にくらべて肥大し、ガ(蛾)のように見える。イチモンジセセリなど種類が多く、多くは花の蜜を吸う。幼虫は葉を集めて中に生息。

せせ・る【挵る】他五 
 ①つつく。ほじくる。日葡辞書「クサキノネノツチヲセセル」。「歯を―・る」
 ②(小さな虫などが)くいつく。刺す。天草本伊曾保物語「蟻蠅がむらがつて―・るほどに」
 ③さぐりもとめる。あさる。日葡辞書「トリ(鳥)、ツチまたはイソ(磯)ヲセセル」
 ④もてあそぶ。からかう。

「せせる」という言葉の、どの意味なんでしょうね?「つつく」でしょうか?花を突っついている、ということかな?よくわかりません。

「晶子のお庭は虫づくし」をご覧ください。さすがですね。素晴らしい写真が見られますよ。(蝶の幼虫が苦手な方は見ないでください)

http://shoko.web.infoseek.co.jp/itimonziseseri1.html

2007年9月 5日 (水)

オシロイバナの花の色と遺伝

P824huosiroibana1 P824huosiroibana2 P824huosiroibana3                                                

 さてさて、この写真をよくご覧ください。
これまで、花の斑入りを何度も扱ってきましたが、ふと気付いたら、なんと花の色(萼の色)の違いが、おしべの「花糸」にまで及んでいるではありませんか。

 びっくりしましたぁ。

萼の色が赤い花では花糸も赤い、萼の色がしろい花では花糸も白い、萼の一部が真っ赤であとは白い花では、赤い花糸と、白い花糸が同居している、のです!

花(萼)の斑入りの影響は、それより先の方に位置するオシベの花糸まで及んでいたのですね。
私にとっては、新発見でした。いやはや驚き、嬉しくなりました。秘密をより深く覗いてしまったのですから。

◆7/17付で「オシロイバナの花の色」をアップしました。その他にもオシロイバナについて何度か触れてきました。どうも、花の色の現れ方が無茶苦茶で、すっきりしません。

 この7/17の記事にコメントをいただきました。「美しき農母の日々」というブログのtameさんからです。
http://www.kyururu.com/tame/20070811
 ここの写真を見て、またショックを受けました。黄色いオシロイバナに赤い斑が入っているのです。なぜそれがショックなのかも含めて、まとめをしてみたいと思います。

◆まず、基本的に、オシロイバナの基本色は赤だと思います。(オシロイバナの花の色といった場合、正確には花弁ではなく萼の色なんですが、峻別せずに使っていきます。)

花の色が赤いというのは、赤い色素をつくる酵素をつくる遺伝子があるからです。この遺伝子の名前をRとしましょうか(Redのつもりです)。
 体細胞では染色体は対をなしていて、両親からの遺伝子を1対にしてもっています。そこで、赤い花のオシロイバナの細胞では「RR」という対が存在しています。
 一方、白花のオシロイバナというのは、赤い色素をつくる酵素をつくれないということなのです。ですから、赤い色素ができないので、花は白くなってしまいます。(白い色を作り出す遺伝子、というわけではないはずです。)
 この状態の遺伝子をrrとしましょう。(このrというのがどういう状態なのかよくわかりません。Rの遺伝子がどこか壊れたか、後述するトランスポゾンが入り込んでRとしての機能を失ったかでしょう)。

RRの花とrrの花を交配すると、その雑種はRrという遺伝子構成になります。さて、この花は何色でしょう?
 いわゆる遺伝用語で、Rが優性、rが劣性だとすると、Rrは赤花になるはずです。
 (この「優性」「劣性」という言葉は嫌いです。「優生」を思い起こさせますし、「優れている」「劣っている」という価値観を含んでいるからです。優れているかどうかは関係ないのでして、Rrになった時に(ヘテロで)「顕れる性質」、Rrでは「隠れてしまう性質」(ホモでないと現れない性質)という意味で「顕性」「隠性」という言葉がよいと思います。)

ところがどっこい、高校生物の遺伝のところにも出ているのですが、「不完全優性」という遺伝の仕方があるのですね。
 オシロイバナでは、Rrの組み合わせだと「ピンクの花」になってしまうのです。
 Rrの遺伝子構成をもつ個体同士を交配したらどうなるか?

 Rrの花の生殖細胞はRかrです。
 この組み合わせを表にすると下のようになります。
Image002

 

結局、

赤花:ピンク花:白花=1:2:1の割合になります。

ここまでは、高校生物。

◆トランスポゾンってなぁに?
 トランスポゾン (Transposon) というのは、DNA上での位置を「転移(transposition)」することのできる塩基配列のことです。その塩基配列には、自分自身をDNAから切り出したり、自分自身をDNAに挿入するために必要な酵素=transposase の情報が含まれていますが、それ以外の部分については、意味不明だったり、繰り返しだったり、宿主の遺伝子の一部分だったり・・・で、あまり意味はないようです。
 自分自身は無意味な情報でありながら、DNA上を移動することができるという、妙な遺伝子です。
 このトランスポゾンが、DNA上の意味のある遺伝子に割り込むと、その遺伝子が機能を失ったっり、機能が変化したりします。この出来事は、宿主にとって生存上の不利をもたらすこともあるでしょうし、また、適応の幅を広げ多様性を増すように働くこともあるでしょう。
 「進化」というのは「優れたものになること」ではありません。多様化することです。多様化して生態系上で新たな場所へ進出していくことです。現在地球上に生きているすべての生物は、すべて進化の最先端にいます。進んだ生物、遅れた生物のような考え方は間違っています。
 そのような観点では、トランスポゾンも進化を推し進める力の一つとなって来たのだと思います。

◆トランスポゾンと花の色
さて、トランスポゾンはDNA上を動くことができますが、いつでも勝手に動けるというわけではなく、細胞が分裂するときに移動します。
 植物の花というものは、激しく細胞分裂活動をして、生殖活動をする器官ですから、トランスポゾンも活動しやすいのです。
 また、ヒトにとってとても目につく器官ですので、花の色の変化は目立ちます。

上の話の赤い色素をつくる酵素の遺伝子をRとする、という約束をまた使いましょう。
 トランスポゾンがR遺伝子の中に入り込んでしまうと、赤い色素をつくる酵素が作れなくなりますから、赤い色素ができなくなり白花になります。おそらくこれが「r」の状態なのでしょう。
 ここからトランスポゾンが抜けてしまうと、またRが復活するでしょう。

白花のオシロイバナでは、遺伝子はrrの組み合わせです。このrrの組み合わせを持った「花弁のもとの細胞」でトランスポゾンが脱出して別の所へ行ってしまったとします。結果として「Rr」や「RR」の組み合わせを持った細胞ができます。
 例えばRrになった細胞から花弁ができれば、その花弁は「ピンク」ということになるでしょう。
 例えばRRになった細胞が分裂して出来た花弁の部分は、白い花弁の中に赤い縞というようなことになるでしょう。

このようなことが、一つの花ができる間に、いろいろな組み合わせで起こって、花の色全体が出来上がってくるのだと思います。

これが、白花に赤い斑が入ったり、ピンクの花ができたり、花弁の中央から周辺へ向かう赤い縞をつくったり、一枚の花弁だけが色違いだったり、一枚の花弁の縦半分だけが色違いだったりする原因でしょう。(横縞や横半分の色違いは起こりません。一斉に歩調を揃えてトランスポゾンが移動するのは無理でしょう。)

これは私の推測ですので完全に正しいとは主張できませんが、大筋でほぼあっていると思います。
 そうすると、赤花と白花を掛け合わせて「斑入り」ができるのではなく、思いもかけず斑入りができてしまうのでしょう。

◆さて、黄花のオシロイバナです。
私は、黄色の色素をつくる遺伝子があってそれで黄花のオシロイバナができるのだと思っていました。そうすると、赤花のオシロイバナと交配しない限り、色の変化や斑入りが起こることはないと思っていました。

ところが、tameさんのブログに載っていた写真では、黄花のオシロイバナに赤い縦じまの斑が入っています。
 ということは、黄花のオシロイバナの遺伝子にはトランスポゾンが入っていて、黄色い色素をつくるようになっていたのだ、と考えざるを得ません。そして、そのトランスポゾンが抜けたために、赤い色素をつくる酵素が作れるようになり、赤い縦じまの斑入りになったのでしょう。

赤い色素をつくる酵素の遺伝子にトランスポゾンが入り込んで、その遺伝子が働かなくなったのがrで白花のオシロイバナを生じました。

赤い色素をつくる酵素の遺伝子の別の場所にトランスポゾンが入り込んで、酵素としての機能を完全に失ったわけではないけれど、その酵素が作る色素の分子の形が変化する、というようなことが起こったのだと思います。
 分子の形が変わると、吸収する光の色が変わり、色素の色が変わるということはあり得ることでしょう。
 このようにして黄花のオシロイバナも赤花のオシロイバナからトランスポゾンの働きで誕生し、ある程度安定した品種として存在しているのではないでしょうか。
 たまにトランスポゾンが動くと、黄花のオシロイバナからも赤い斑入りの花が生まれ得るのだと思います。

◆とまぁ、推測に推測を重ねたお話をしました。私は実際の遺伝子研究者ではないので、本当にあくまで推測にすぎません。
 詳しく解明され、やさしい解説が読めるようになることを待ち望んでいます。

★参考
http://forums.gardenweb.com/forums/load/botany/msg0821184927874.html
ここに、” What causes the variegation (in the flowers only) in 4 oclocks? ”という質問が寄せられ、それに対するレスポンスがいくつか載っていて、とても参考になります。
 この質問で「variegation」というのは「まだら、絞り」というような意味です。また「4 oclocks」は「オシロイバナ」の英語名です。オシロイバナは「夕方4時から咲く」という命名です。

 RE の一部を引用します。
floral variegation which is rather spotty in expression. Some of the flowers may be half one color and half the other, you may have striped flowers, you may have solid colored flowers of both colors and variegated flowers on the same plant, you may even have mixing of colors with variegation (pink flowers with red and white stripes).
Floral variegation is a typical result of transposons. The problem with variegation in flower pigment is that all cells have the same genes for the pigment (except in chimeras). Therefore normal/classical Mendelian genetics cannot explain the variegation. Dominance/codominance apply to all cells equally.

One test of whether the variegation is due to a transposon is to examine the pattern of variegation in terms of the growth of the flower during development.

Most flowers develop from a meristem at the base of the petal which divides producing a row of cells. These cells grow and elongate. At each mitotic division a transposon has a chance to be cut-out of the location it is currently in. Often a pigment colour mutation is due to the presence of a transposon in the pigment gene and turning it mutant and ineffective. When the transposon is removed during mitosis (jumps out) the gene becomes normal and then that cell begins to produce pigment. All the descendents of that cell also produce pigment. If a variegated petal shows some streaks of pigment that are small/narrow towards the petal base and widen as they extend to the petal edge that is a strong indication that a transposon was removed in the cell at the very base of the streak and all its descendents produced pigment.

★以前、新聞記事から、哺乳類の進化にトランスポゾンが影響を与えた話を載せましたが、その話の公式発表を下のサイトで読むことができます。ご利用ください。
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20051212/index.html
「ゲノム機能解析から見えてきた哺乳類進化」

★ウィキペディアから「トランスポゾン」と「レトロトランスポゾン」についての解説。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%82%BE%E3%83%B3
「トランスポゾン」

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%82%BE%E3%83%B3
「レトロトランスポゾン」

★イラスト入りの分かりやすい解説です。
http://www.museum.kyushu-u.ac.jp/PLANT2002/01/14.html
「トランスポゾンって何?」

2007年9月 4日 (火)

アサガオの花いろいろ

P813asagao1 雨にぬれたアサガオの花です。

P813asagao2 中心部だけをアップするとこんな感じになります。

「光が湧き出す」ような感じが神秘的ともいえる雰囲気で好きです。

P815asagao 光の湧出感のすごく強い写真をどうぞ。

見慣れたアサガオの花のちょっと違った見方ではないでしょうか。

P815huasagao1

斑入りのアサガオもあります。オシロイバナの項目をもう一回立てて、トランスポゾンの話を少し詳しくしたいと思っていますが、動く遺伝子トランスポゾンというものがあります。色素をつくる酵素の遺伝子にトランスポゾンが割り込んで、その酵素を作れなくしてしまうと、色素ができないので花は白くなる、というのが、このパターンの斑入りアサガオのできる原因でしょう。

P815huasagao2

また中心部をアップして見ました。

    

     

P815huasagao3

この湧き出す光の中で、アリまでもがなんだか神々しく見えてくるような気がします。

    

   

P815huasagao4 斑の入り方にも別なパターンがあります。もし、この花にとっての本来の色が少し赤みがかった紫だったとしましょう。その赤紫の色素をつくる酵素の遺伝子にトランスポゾンが入り込んだのでしょう。ただ、この場合は、酵素が作れなくなるということにはならずに、酵素が作る色素分子の形が少し変わってしまうというように影響が出たのではないでしょうか。そのために、光の吸収波長が変化して右上のような、少し青みがかった紫の色素をつくる部分ができてしまったのではないでしょうか。これはあくまでも、私の推測にすぎませんので、ここを、「正しい理論」のように引用はしないでください。こんな推測もできるという話です。

P824huasagao

Pict822asagao1_2

Pict822asagao2

アサガオの花も毎朝、丹念に見ていると、飽きないものですね。見るたびに新しいことに気付きます。

  

  

最後に

Pict818asagaome

芽です。

かかしさんは、幼い命、それは植物であれ動物であれ、幼い命が自力で懸命に生き、成長していく姿を愛でることが好きなのです。

P816ka1 P816ka2              

ヒトスジシマカですね。私の左手の甲にとまって、吸血を始めました。蚊のメスは、動物の体温や二酸化炭素を感じ取って飛来し、吸血するのですが、ちゃんと静脈の上にとまっています。どういうふうにして判るのでしょう?単なる偶然とは思えないのですが。

さて、左の写真より右の方が、針が深く刺さっています。すると、実際に皮膚に刺さっていく針を包んでいた「下唇」は皮膚には入っていけないので、弓なりになって皮膚の上に残ります。その様子が写っているのですが、おわかりでしょうか?

すでに、吸血が始まっていて蚊の腹部が膨らんできているのもわかると思います。

この、後ろ脚1対を高く上げた独特のスタイルが、かゆいけれど「かっこいい」と思うのは、私だけでしょうか?

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さて、

「昆虫の誕生 一千万種への進化と分化」石川良輔 著、中公新書1327、1996年10月25日発行
から引用します。

Kakuti1

昆虫の口器は、各体節に1対あった「脚」が変形したものと考えられます。

蚊の「針」は、注射針のような完全な「筒」ではないのです。(蝶のゼンマイのような口器も一本の筒状の管ではなく、2本左右から合わせて管にします。蛹から羽化した直後の蝶を見ていれば、この動作を見ることができます。)

続いて

「蚊の不思議 多様性生物学」編著者 宮城一郎、東海大学出版会、2002年2月20日 第1版第1刷発行

から引用します。

Kakuti2 Kakuti3 Kakuti4                                                

●口器の構造
 ・・・
 蚊の口器は、1個の上唇、1個の下唇、1個の下咽頭、1対の大顎、1対の小顎からなる。
 ・・・
 下唇は両縁が上向きに丸まって他の構造物を納める鞘を形成する(図1C)。私たちが蚊の吻とみなしているのは、正確にいえば、下唇である。下唇以外の部分は外からは見えない。
 下唇と対照的に、上唇は下向きに丸まって、ストローのような中空の管を形成する。この管は消化管につながっている。・・・。大顎と小顎の先端部は扁平で、小顎では、そこに小さな歯が並んでノコギリのような構造になっている(図1D)。大顎と下咽頭は、上唇の割れ目をふさぐように位置している。下咽頭を貫通する細い唾液管は、唾液を分泌する唾液腺につながっている。

●皮膚の貫通
 ・・・。小顎は、その基部に接続する複数の筋肉の働きによって、前後に動かせる。左右の小顎は、それぞれの筋肉によって独立に動く。・・・。
 挿入が進むに伴い、皮膚状に残された下唇は下側に弓なりにたわんでくる(図2)。・・・。
 腕で吸血を始めた蚊は観察しやすい。いったん吸血を始めた蚊は、腕を少々動かしたくらいでは逃げない。明かりを背景にすると蚊の体内が透けて見える。ほどなく赤い血液が体内を流れ始め、腹部が見る間にふくらんでゆく。自分が被害者であることをしばし忘れて見とれてしまうほど鮮やかな技である。

●血液の吸い上げ
 ・・・。
 首尾よく血管を探知できると吸い上げが始まる。・・・。
 私たちは、息を吸う力を利用して液体を吸い上げる。昆虫は、体節に開口した気門から空気の入出をするので肺はなく、口では呼吸しない昆虫が、血液や植物の汁などを吸い上げることができるのは、体内に備え付けのポンプを持っているからである。・・・。
 蚊のポンプは頭部にある(図3A)。2個のポンプが連動して効率よく血液を吸引する。・・・。

●唾液の役割
 ・・・。
 蚊がすみやかに吸血するためには、止血を抑制しなければならない。そのために大きな働きをするのが唾液である。
 唾液は唾液腺で形成され、下咽頭の管を通って吸血時に放出される。蚊の唾液には血液の消化に役立つ酵素は含まれていない。・・・。
 蚊の唾液から血液凝固抑制因子が検出されることもある、しかし、その実体は未解明で、種によっては検出されない。さらに研究が必要である。

●吸血の停止
 私たちは満腹すると飲食をやめる。蚊では消化管ではなく腹部の膨張が吸血をやめる刺激になる。・・・。
 正常な蚊は自分の体重ほど吸血する。体重が増加するから、吸血直後は短距離をよろよろ飛ぶだけである。腹部の神経索を切断すると吸血量が増える。・・・。
 腹部の膨張により吸血をやめた蚊は、皮膚に挿入していた口器を抜き取る。その際には脚を踏ん張って力を込めている。口器を抜き取ったらすぐに飛び去ってしまう。人間の立場としてはその前に殺すべきである。この蚊が産卵して次世代の蚊が生まれるのだから。ところがここまで観察してくると、なかなか手が出ない。ためらっているうちに逃げられて、なんとなくほっとする。

 もう、私があれこれ言う必要はありませんね。すごいでしょ。感動しますね。今度蚊に刺されたら、これを思い出してください。叩いちゃってもいいですよ。でも、叩く前に一瞬、蚊の生きる姿を見てあげてくれると嬉しいですね。

 ところで、NHKに「ミクロワールド」という理科の映像番組があるのですが、2007年度の、8/20(月),28(火),9/4(火)放送の「蚊 吸血の秘密」という5分間の番組がありました。

 ここで、実際に吸血する蚊の動画が見られました。また、蚊の口器の画像も見せてくれました。「頭部を振動させて針を挿入していく」というナレーションもありました。

 左右の小顎をもむように前後させてノコギリを使い、皮膚に切りこんでいくということは知っていましたが、頭全体も前後に振動させてノコギリを使っていたのだとは知りませんでした。

 動画を見ることはできませんが、重要なシーンの静止画は下のサイトで見られます。興味のある方はどうぞ。

http://www.nhk.or.jp/micro/ja/frame.html

多分、今年度いっぱいはここに画像が置かれているのではないでしょうか。

原爆瓦

 原爆瓦については、理科おじさんの部屋:第99回でご紹介しています。

http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/99th/sci_99.htm

 あちらの部屋は手狭なので、ここで少し大きめの写真で再度ご紹介します。3000℃を超える熱で焼かれて融けた瓦の表面をご覧いただき、この時、この同じ温度で焼かれた人々のことに思いを致して頂ければ、あの時の高校生たち(今はもう40代でしょう)の思いに少しでも応えることができるのではないかと思います。

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 原爆資料館を見学していると、時々、感性の鋭い少女が、そのあまりの悲惨に耐えきれず、うつむき目を伏せ通り過ぎていく姿を目にします。

 教師の現役だった時代に、私はよく生徒にこう話しました。

「展示を見ることは耐えがたくつらいかもしれない。でも考えてほしい。一番つらかったのは誰か?原爆に焼かれて死んだ人たちではないのか?見るにつらい展示ではあるが耐えてほしい。その誠実さが原爆で亡くなった人たちに応えるための第一歩になると思う。」

今年の広島での、こども代表・お二人の「平和への誓い」は、とても心に沁み入りました。

全文を掲げます。

   平和への誓い(全文)

 私たちは、62年前の8月6日、ヒロシマで起きたことを忘れません。
 あの日、街は真っ赤な火の海となり、何もかもが焼かれてなくなりました。川は死者で埋まり、生き残った人たちは涙も出ないほど、心と体を傷つけられました。
 目も鼻も口もわからないほどの大やけど。手足に突き刺さった無数のガラス。
 あの日、ヒロシマは、怒りや悲しみのとても恐ろしい街でした。
 これが原子爆弾です。これが戦争です。これが本当にあったことなのです。
 しかし、原子爆弾によっても失われなかったものがあります。
 それは生きる希望です。
 祖父母たちは、廃虚の中、心と体がぼろぼろになっても、どんなに苦しくつらい時でも、生きる希望を持ち続けました。多くの犠牲の上によみがえった広島をもっと輝かせたいという思いで、原子爆弾によって焼け野原になった街をつくり直してきました。そして、今、広島は、自然も豊かでたくさんの人々が行き交う、笑顔あふれるとても平和な街となりました。
 今、テレビや新聞は、絶えることない戦争が、世界中で多くの命を奪い、今日一日生きていけるか、一日一食食べられるか、そんな状況の子どもたちをつくり出していることを伝えています。
 そして、私たちの身近なところでは、いじめや争いが多くの人の心や体を壊しています。
 嫌なことをされたら相手に仕返しをしたい、そんな気持ちは誰にでもあります。でも、自分の受けた苦しみや悲しみを他人にまたぶつけても、何も生まれません。同じことがいつまでも続くだけです。
 平和な世界をつくるためには、「憎しみ」や「悲しみ」の連鎖を、自分のところで断ち切る強さと優しさが必要です。そして、文化や歴史の違いを超えて、お互いを認め合い、相手の気持ちや考えを「知ること」が大切です。
 途切れそうな命を必死でつないできた祖父母たちがいたから、今の私たちがいます。原子爆弾や戦争の恐ろしい事実や悲しい体験を、一人でも多くの人たちに「伝えること」は、私たちの使命です。
 私たちは、あの日苦しんでいた人たちを助けることはできませんが、未来の人たちを助けることはできるのです。
 私たちは、ヒロシマを「遠い昔の話」にはしません。
 私たちは、「戦争をやめよう、核兵器を捨てよう」と訴え続けていきます。
 そして、世界中の人々の心を「平和の灯火」でつなぐことを誓います。

平成19年(2007年)8月6日 こども代表

2007年9月 3日 (月)

何という雲かな?

P808stripecloud すじ雲でしょうか?巻雲かな?よくわかりません。

ただ、雲ができる高さのところに気流があって、それが波を打っているのでしょうね。

Kiryumyaku こんな感じで、雲のできる高度を越えたところだけ雲ができ、縞模様になったのだと思います。

ワルナスビ

P816warunasubi 環状8号線沿いの植込みで見かけました。

特に葉っぱが痛いとかそんな感じもしませんでしたが。

きれいな花ですよね。損な名前をもらいました。

芙蓉の実

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フヨウに実がなっていました。(8/11)

  

しばらくして(8/18)、熟したようだったので、ひとつ頂いてきて中はどうなっているのか?調べてみました。

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微細な毛の多い実です。開いてみると中に種が見えました。

  

     

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なんと、種も毛だらけなのでした。

つまもうとすると、この毛のせいで滑ってしまって、なかなかつまみづらい種です。

おもしろいですねぇ。

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